トウキビの葉がゆれている
昨夜の雨に濡れたまま
まだ膝くらいの高さだが
すぐに背丈ほどにもなるだろう

トウキビはうまい だが
そんなに食べたいとは思わない
年に一度も食べられれば十分だ ....
_
嫌いなものがたくさんできた。
景色に溶け込んだBMWも見たくないし
晴れた日曜日も憂鬱で
屋台のわたあめも
カエルのおもちゃも
褒めてくれた髪型も
無くなればいいと思った。
「そらはそらいろなんだね」
そう君は言った
子供だったぼくは、
あたりまえさと気にも止めない
その時のきみの横顔が
焼き付いて離れない

ぼくは走り出した

くだらない言葉にうもれた ....
{引用=
さだめらしき願いを ひとつ知りました


六月の
嵐にひかえる空は
細心のあやうい平衡と ためらいに似た心地なさを {ルビ具=よろ}う


見あげれば
流れは岩にわかれ
 ....
思い出を一番から五十六番まで
USBメモリに移動して
一息
私のディスクは空(から)になる
空(から)になった空(そら)に
星が一粒
もう一粒
繋がって
絵を描く
尺取り虫が
一歩 ....
うすずみ色の
やわらかな蓋を
かぶせられた街で
こまやかな水に
しっとりと懐かれて
わたしの内側は
ほんのり熱を帯びる

うすずみ色の
やわらかな蓋の裏に
みっしり結露した水玉 ....
中央アルプスと呼ばれるこの山々は
今でも年間数ミリ隆起しているという
主峰、木曽駒ケ岳の山頂からでも見えない
はるか太平洋の海底の
大いなる力に押されて

遠州灘で雲になった水蒸気は
天 ....
コーヒーショップに夏が来て
向かいの席の女子高生が
ブルーソーダを飲み始めた
青い液体をストローでチュー
コップの中身が減っていくにつれ
女子高生は足先から海になっていく
水位は下腿から太 ....
れんちゃんは犬なのに
お手もできない

ある日
このぼくにできることを数えてみた
あれと、
これと、
それに、
三日数えても尽きなかった
それで
ふと、気づいて
そうだ
ぼくに ....
今は六時
光のうろこ
空の隙間
土からの声


風とおしの良い
泥の街だ
姿の無い
列車の音も聞こえくる


うなじに揺れる羽も尾も
すぎる翠の反対を向く
背中 ....
蛍光灯が明滅している
何度か取り替えても
変わらずちかちかしている

アパートの前にタクシーが止まり
客を降ろして走り去った
と思うと、降りた客が追いかけて
行きかけたタクシーをもう一度 ....
空を見上げる
街に並ぶビルディングの上から
きいろい四角い看板たちが
見下ろしてくる
見上げている僕は憂鬱で

あの中に
住むことを考えてみる


  □


今日も地上の人 ....
自分の意思で出ていくのだから
淋しさなんて
感じない

懐かしさなんて
かみしめている余裕はない

感傷に浸るかわりに
明日の夢を必死に数える

幸せになるため
一歩前へ進むため ....
風を入れよう 
部屋の窓を開けて―― 
カーテンが膨らみ 
風が巡れば 
生々発々と充ちてくる 
我が心はまっさらな 
空になる 
ヘビ花火空に打ち上げ龍となりゴロゴロと啼きピカピカ光る しぶきをかけぬける
ふくらはぎの
まあるい
着水点

夏の鼓膜に
そっと
折りかさなる
六月の
ふやけた骨格を
並べかえる

君は
雨だれに
擬態したまま
あじさいの葉脈 ....
    わたしのなかに
    雨がふる

    あなたのなかに
    雨がふる

     さらさらと
      しとしとと
             

   ....
途中で途切れた時刻表は
遠い昔に自分で書こうとして
そのまま諦め
しまい込んだものです。

今引き出しの中で見つけ出し
ボロボロになった時刻表を
膝において眺めていると
随分、発車時刻 ....
中庭の芝生の上に
プリーツスカートを
花のように拡げ
背筋を伸ばし、
聖書の言葉を引用する彼女は
修道女みたいで
美しく聡明なその先輩を
私は崇拝していた
(彼女は廃部が既に決定し ....
壁にピンナップされた僕らの写真を見ている 時々締め付けられるように過去が蘇るのだが
時間の不可逆性は 僕の味方ではないようだ

一人静かに時を消費することにも慣れてしまった もちろん本意ではない ....
ぷらすちっくの小さな筒型の編み機には
五つの突起がついていて
人造絹糸を星のかたちに結わえたら
それが
りりあんの始まり

食べ散らかした夏蜜柑の皮
白黴の生えた白パン
蟻の住処は大洪 ....
          130618



すべてと問われて
すべてと答える
催眠療法に飽きた人民を引き連れた
悪運強いタイランとはオマエだと
嫌われて縋り付いた後ろ髪ごとハサミで切断す ....
  蜘蛛の足が
  多すぎるからと言って
  面白半分に引きちぎる子供

  休みの日が
  長すぎるからと言って
  魚を釣り上げたあと
  血まみれの口から
  針を引き抜く釣り人 ....
爽やかな初夏の朝
コーヒーショップの窓の外では
スズメ達が噴水に集まって
小さな翼をシャンプーしている
音大行きのバス乗り場では
客はバスの屋上に梯子で登り
ピアノを楽譜初見で弾かない ....
水の匂いのする
あなたの
指先の和音で
おどりだす
初夏の背表紙は
水溶性の文字たちの
ぽつぽつと吐き出す気泡で綴じられてゆく


垂直に
落ちてくる六月の
浸透してゆく
素直 ....
──わしが死んでも
  この時計は捨てんでくれよ

親父はよくそう言っていた
死んでから
それがたったひとつの
遺言らしきものだったと思い当たる

祖父がやっていた
はんこ屋の店先に ....
不思議なんて忘れていた頃 ときどき肩をたたかれる 遊ぼうよ あの頃のように
あんたはどうせ枠にはまれないさ だったらいっそ逸脱の限り 尽くしてみたらいかが?

なにも担保にならない 自分さえも  ....
 ぼくの一番の友達、子猫のみゃーお。変な名前だと言わないでね。ぼくがつけた名前なんだ。みゃーおは雨の日に公園の側に捨てられていた。雨に濡れてふわふわの毛がぺったんこになって、とても可哀相だった。だから .... あの猫の名前はマダナイっていうんだ、
名作の書き出しに目がないようで
いろいろ聞かせてやっているんだが
書き出ししか知らないせいで
良からぬ方へ想像の羽を広げてしまっているようだ

「親譲 ....
「あいつどこ行ったんだろ」
「ずっとオニやってたもんな」
「怒って帰っちゃったんじゃないの」
「あいつヘンジンだからな」
「もうそろそろ帰ろうか」
「帰ろ」「帰ろ」
「それじゃ」「また ....
るるりらさんのおすすめリスト(6754)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
とうきび- ただのみ ...自由詩20*13-6-23
あなたが居なくなって- なかうち ...自由詩4*13-6-23
機械じかけの青空に- ゆったい ...自由詩213-6-22
子午線をこえる風- 月乃助自由詩15*13-6-22
こぐま座- Lucy自由詩24*13-6-22
水の季節- nonya自由詩22*13-6-22
Ω(オメガ)カーブ- 西天 龍自由詩713-6-22
石狩挽歌- 壮佑自由詩11*13-6-21
ぼくにできること- たま自由詩25*13-6-21
ひかり_めぐり- 木立 悟自由詩613-6-21
蛍光灯- 春日線香自由詩513-6-21
四角い空- 渡邉建志自由詩213-6-20
長年住み慣れた町を出ていく- Lucy自由詩11*13-6-20
窓を開ける_- 服部 剛自由詩113-6-20
ヘビ花火空に打ち上げ龍となりゴロゴロと啼きピカピカ光る- 北大路京 ...短歌313-6-20
海の六月- 佐東自由詩8*13-6-20
ふる雨に- 石田とわ自由詩12*13-6-19
時刻表- ……とあ ...自由詩9*13-6-19
わたしが子羊だった時(詩人サークル「群青」6月の課題「慈」よ ...- Lucy自由詩21*13-6-18
たった一人のこの部屋で- 梅昆布茶自由詩1913-6-18
りりあん- そらの珊 ...自由詩21*13-6-18
恋するキーゼルバッハ- あおば自由詩8*13-6-18
生きろなんて、言えない- まーつん自由詩22*13-6-17
プレリュード- 壮佑自由詩14*13-6-17
水辺で暮す- 佐東自由詩14*13-6-17
親父の遺言- そらの珊 ...自由詩1713-6-16
不思議の杜- 梅昆布茶自由詩1413-6-16
ぼくと子猫のみゃーお- 済谷川蛍散文(批評 ...213-6-16
あの猫の名前はマダナイっていうんだ、- 木屋 亞 ...自由詩6*13-6-15
また明日- nonya自由詩23*13-6-15

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226