雨の音のように
 互いに育たず、打ち消し合う
 そういうものをこそ
 愛と呼びたい

 そらの色に
 本当の名前などないように
 分からないものをこそ
 信じていたい

 そ ....
舟が
天の使いが
父を迎えに降りてくる

モニターの
緑の輝線
彼の何かを告げている

母と私は部屋を出て
お向かいの
やけににぎわう居酒屋で

白身魚の天ぷらと
焼き鳥とサ ....
■そんな人だとは■
あなたがそんな人だとは思わなかった
ずっと疑っていたのに
とっくに信じてもよかったのだなんて。





■冗談■
今にして思えば、冗談のような愛情だった。
 ....
夜の風に呼びかけられて
居心地の良い部屋を捨てる
駄目な方へと向かう本能
どこかで赤ん坊が泣いている

綺麗な花を上からのぞいても
ダ・ヴィンチの要塞都市を連想する
そんな思考に石を投げ ....
つむじ風は南南東に駆け抜ける
収束しない想いを切り裂くように

二足歩行の夜は遅々として眠れぬ夢とともに
進化論の樹を遡り霊長類の高みへとたどり着く

昨日のことはもう知らない
知る必要 ....
十六時が明るかったので

今日を私の春の始まりとする
土脉潤起
つちのしょううるおいおこる


雲がほどけて
雪がこぼれる

北がやぶれて
風があらぶる

音がとだえて
水がいてつく

光がとおのき
命がしずまる

雪 ....
自分の心が辛いとき

自分のことばかりを考えないで

誰かのしあわせを願ってみよう

すこし 息もできるようになるから
息を吸いながら力の限り叫ぶ

この
邪悪な怒りを吸いながら
叫ぶ

この
涙を吸いながら
叫ぶ

この
鼻水を吸いながら
叫ぶ

この
叫び声を吸いながら
叫ぶ
 ....
初めに光だけがあった 大きな壁の下敷きになった僕は 光が光のまま同時に闇を兼ねることを知った 光が闇として熟していく中 時間の刷毛の愛撫のもと 再び闇は光へと跳躍した 僕は今度は大きな壁を乗り越え 僕 .... 私は十三年間
薄暗い工場の中で
機械の一部になって働いてきました
小さな子どもを連れて離婚した
若くもない女には3Kの仕事しかなかった
子どもを保育園に預けて働いた

毎日々
ベルトコ ....
目を閉じている心が
夜明けを待っている

楽園のためか戦争のためか
多分それはどちらでもなくて

脳裏に焼き付く景色を消した
裏切りなんて簡単に言わないで

傷を付 ....
鏨(たがね)を打ち込む

光沢のある表面に
一閃の傷をつける
堅固な光沢のある表面に
鏨(たがね)を打ち込む

切断する術は腕一つ
振り下ろす鉄槌の微妙な躊躇は
表面を滑り鏨(た ....
Vの発音 Vの発音 Vの発音 Vの発音
言語聴覚士に何度も発音を矯正される
だけどまだできない
標準的なVの発音

ボールを投げて キャッチして
ボールを投げて キャッチして
作業療法士 ....
「うたくじら〜男性合唱、ギターと鳴り物のために〜」雑考?

メビウスリングの読書会の三好達治先生の「ゆき」という詩を見てたら、若林千春先生の「うたくじら〜男性合唱、ギターと鳴り物のために〜」ってい ....
言っておくわたしはツレナイおんなだよ 太陽ならばうお座に座る


水族館土産に買ったぬいぐるみ自分のものにしたけど何か?


さかなたち胎児にぴたり寄り添ってうたう歌なら月も聴いてる

 ....
父は今日
返事をしなかった
話しかけても

目だけはじっと
私をみていた

まゆみだよ
わかる?

といっても
黙っていた

聞こえる?
と聞くと
うなずいた

声は ....
金属の目録に眼を通した
あらゆる色彩がひび割れる時刻に
百万年かけて落下する思考の速度で

澱んだ大気の底に広がる地衣類のような
無数の金属の結晶が犇めく都市の上空から
走査電子顕微鏡 ....
楽しい、だとか
素敵な時間、だとか。
また
強く感じようとして。

つい
いつもの癖で。
実感がとてもすきなものだから。


青と緑と白と透明はそれをゆるしてくれなかった気がした。 ....
紅いセンチメンタル

紫の衣に
氷がつきまとい
すべるように
流れるように

悲しげな
彼女のセンチメンタル
真面目にじっと
みつめて・・・
ぎゅんぎゅんと花々の茎と茎との間を抜けて、背丈よりも低い峠をいくつも越えて、あのランナーはわたし。ふくらはぎ縮み、ふともも縮み、南風燃え上がり、握りこぶしほどの小さな山をいくつも踏んで、森の奥のか .... つまりわたしたち、息詰まる草花たちの体臭と湿度のなかで、街路樹があり、ゆるやかに放物線を描く遊歩道があり、手すりがあり、低く絡みつく視線のなかで、プランターがあり芝生がありベンチがあり、ガラスがありス .... それも罵りあうのが仕事なんだろ
地獄の袂を分け与えたつり橋
往々にしてキツすぎる感受性が飛ばされていくって?
思いやりのかけらも感じさせないくそ婆から思いやることを学んだんだ
足元 ....
朝靄のなか
Mr.レンビンは、ありきたりに憐れんでいた


空を、そよ風をあわれみ
音を、つばさをあわれみ
湖を、呼吸をあわれみ
棘を、音符をあわれみ 、
鏡を、必然をあわれみ

 ....
魚上氷
うおこおりをいづる


冷たい水底で
来る日も来る日も
あわぶくの羅列を眺めてきた

滞りがちな
私の中の遅い水は
妄想だけを鰓の内側に沈殿させた

待つのは慣れて ....
かがやく曇と
黙りこむ曇のはざまに置かれたひとつの皿に
荒れた虹の音が降り
非対称の笑みを咲かせる


人工の水 人工の光
すぎるものは皆 幽霊のように視線をそらし
何 ....
アナウンスが流れる

線路内に鹿が入り込んだため
列車は3分遅れて隣の駅を発車しました


その鹿はどうなったのだろう

寒いホームに
誰もが無言で
同じ方向をむいて並んでいる
 ....
春満月4回転のジャンプかな 言葉の針に意図を通すのは難しい
何を繕うでもなく
きれいなシシュウを夢見ては
チクリチクリと傷つける日々


   《針子のトラ:2014年2月11日》
語弊があるような言い回しは避けて
誤解を生むような表現は消して

本当に伝えたいことだけを

傷つけないように
耳を傾けてもらえるように

心を開いてもらえるように

気分を損ねな ....
るるりらさんのおすすめリスト(6745)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
るるる- Ohatu自由詩314-2-24
舟の儀式- umineko自由詩21*14-2-24
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夜の風- 自由詩1314-2-22
つむじ風- 梅昆布茶自由詩1614-2-22
- フユナ自由詩5*14-2-22
土脉潤起- nonya自由詩17*14-2-22
こもりうた- にかほ  ...自由詩2+14-2-22
息を吸いながら力の限り叫ぶ- ichirou自由詩8*14-2-22
twitter- 葉leaf自由詩114-2-22
【_私の履歴書_】- 泡沫恋歌自由詩37*14-2-21
再生- 沙藍自由詩314-2-21
鏨(たがね)を打ち込む- ……とあ ...自由詩14*14-2-21
矯正- 夏美かを ...自由詩31*14-2-21
「うたくじら〜男性合唱、ギターと鳴り物のために〜」雑考① ...- 赤青黄散文(批評 ...1*14-2-21
さかな_(一〇首)- もっぷ短歌4*14-2-21
父は今日- Lucy自由詩22+*14-2-20
金属の目録- 壮佑自由詩27*14-2-20
素敵な痛み- 弓夜自由詩5*14-2-20
紅いセンチメンタル- 生田 稔自由詩214-2-20
筋肉賛歌- 片野晃司自由詩714-2-20
つまりデートコース、- 片野晃司自由詩714-2-20
鬼伝説- アラガイ ...自由詩2*14-2-19
朝食まで- 末下りょ ...自由詩1*14-2-18
魚上氷- nonya自由詩22*14-2-17
傾滴路_Ⅱ- 木立 悟自由詩414-2-17
鹿- Lucy自由詩27*14-2-16
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針子のトラ- ただのみ ...自由詩27*14-2-15
本当のこと- Lucy自由詩21*14-2-15

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