{引用=

毛細血管のめぐるあおい突端の、

これよりさきはもう冬の海しかひろがっていない、

さみしい風景のなかで、年増の女が、

少女のように手にもったポリエチレンの袋を、

 ....
他人の詩ばかり読んでいると自分の詩が書けなくなるよ。
僕は優れた批評家には成れないのだから 。
ビニール袋で
猫を作った
5歳のきよ君が
モミジの手をつけた
顔があるけど
透明
落ち着きのない子猫
風が吹くたびに
出窓から飛び降りてる
乳母車を押して
雪道を祖母が
駅まで迎えにきてくれた
ずっと昔
汽車は忘れるほど駅に止まってたもんや
毛糸玉がだんだん大きくなっていく
古い服が生まれかわって
新しい冬を越す
ぼくの記 ....
ライオンはついに浮気がばれたらしいね
バッファローは闘牛士の夢を捨てて
先月の見合い相手とついに身を固めるそうだ
キリンは未だに国の補償をあてにしていて
役人が来たときすぐに取り出せるように
 ....
黄と橙色は
とてもよく似ていて
それはおそらく
同じ季節を生きているからだ、と
ふと思う
遠い山並みを眺めれば
それは混色されて
日び
上書きされていく
油絵のようだ
厚塗りされた ....
都会の住宅街の歩道を 年末を迎えようとする空から
心臓に刺さる零度の雨が 濡れ落ち葉にも突き刺さる

若葉だった頃 親木が大切に繁らせた「父」という葉は
厳格ではなく 風が吹けば吹くまま ....
窓が溺れている
僕らが雨に気づくまえから


窓が溺れている
灯りを消して微睡むときも


窓が溺れている
ひっそりと溺れている
カーテンのむこう側で
水面もなく 海底もなく
 ....
  全開にすると全世界が流れだす蛇口を、今日もきみは10%ひねる だだっぴろい雪原の中
大の字に寝そべって
どんよりとした空を仰ぐ
雪片が目にちらつく
耳たぶがじんじんと凍みるが
寒くはない
埋もれていく雪の重さが
むしろ心地よい

小鳥のさえずり ....
久しぶりに息継ぎしたら
歯磨き粉みたいな
ノスタルジイが
喉に染み渡った

垣間見た空は遠すぎて
その場限りの
センチメンタルなんて
届きそうになかった

きっぱりと反転して
 ....
週末3連休でバイトもないから
金曜4限の授業さぼって実家かえった

久しぶりに手づくりのおしることか飲んで
再放送のドラマみて「あははあは」って笑って
シチューつくるのに牛乳切れたって母さん ....
あの子は障子に射す光を見ていた
目の窓に映るきらきらの光はなぜか心を
胸のおくをきゅんと痛くするの
涙が目の窓にもり上がって
よけいにかなしみというものが近づいてくる


かなしみはうつ ....
中国山地のなだらかな山の中にその滝はあった。落差が七十メートルを越える白蛇の滝。白く水の落ちるさまが名前の由来である。秋には紅葉の渓谷を、春には桜並木の堤に抱かれて、その美しさは錦と称えられ、錦 .... 悲しくてしかたなかった

どうしたらいいのか分からなかった

だからひとに電話した

悲しみを伝播させただけだった

この悲しみを詩にしてみようかと思った

でも悲しみの伝播を無責 ....
グリルの中の
魚のように
何度も
何度も
裏返され
生焼けのまま 
今夜も
薄明かりの下を
彷徨う
行けど
行けど
見つからない
百目の案山子が
跳んで追いついてくる
ぬか ....
大丈夫ですか、って、
気軽に

かけれなかった

あなたに
ふりかかってる
ストレス
持ってあげられなくて

自分さえ
負担にならないか
そんなことばかり
気にして

 ....
卓上に散らばる
コーヒーの空き缶に
薔薇を一輪ずつ挿していっても
傾いた地軸を
取り巻く空洞に代わり
充溢すべき季節など
ありませんでした

生きていると
友達を一人ずつ失くし
て ....
歯ぎしりしないよりは
するごまめでありたいと思う

井戸の底から出られなくても
空を見上げる蛙がいい

賢い猿になれずとも
見て聞いてものを言い

出ないより
出る杭でありたい
 ....
トイレに駆け込み排便する
ああ、すっきり!
尻までしっかり手を伸ばして拭き取った後
レバーを下げれば
ばい菌まみれの そのおぞましい物体は
あっという間に流れ去る
そのうち臭いも消えるだろ ....
今、空の底にいます
屈折した光に包まれて
案外うまく歩けています
地図を読むことは
相変わらず苦手だけれど
磁石を温めて
風を読むことが出来れば
目的地にはいずれ
たどりつくかもしれま ....
 
心が凍えそうな夜

カレーなんだな

みすかしたように、カレーなんだな



 
ゼリー色の夏休みだから
子供うさぎたちは公園に集まってラジオ体操をします
大きい子から小さい子、耳が垂れてる子からピンと伸びてる子
重そうなお尻の子や、軽くて風で転がりそうな子
大人うさぎがラ ....
スーパーマーケットで、安寧芋という名前の芋を買ってきた。鹿児島の種子島の特産品らしい。
よく出回っている鳴門金時芋より少し高いけれど、トースターで焼くと黄金色の身は柔らかく溶けるようで、それだけでも ....
デジタル信号に変換された
音色の濁流から
そのUTAをすくい上げたのは
ただの気紛れだった

はけ口を求めて迷走する魂を
水先案内するように
君のUTAは胸の裏地に棲みついて
僕の ....
見合結婚した母に聞いた
結婚した本当の理由なんてない
自分がどうなるか解らないから
冒険気分で結婚したの
解っていたら結婚しなかった

恋愛結婚した妻に聞いた
結婚した本当の理由なんてな ....
かえろう
聴きたい音のある場所へ
好きなひとに
好きだと言える場所へ

握り締めるほど
こぼれおちていくものだから
一瞬でも触れたことを
決して忘れないように

肌をなでる
なつ ....
どんなに高い山に登っても
ビルにあがっても
下ばかりみてしまう

ちいさくなった車や
家をみてしまう

それなのに地上にいると
空が恋しいなんて

寝ころんでみる
白い雲は
な ....
名前のないものにかこまれて生きている
見たもの感じたこと
言い表せないもどかしさ

伝えようとするものには
名前がないし
きみの良いところも
うまく表現できない馬鹿者だが

そういっ ....
山を背にした集落の
家家の屋根から突き出た鐘楼ひとつ
奥の旅を終えた芭蕉も伊勢に下る船上で
この鐘の音を聞いただろうか

港のあったこの集落に都会の風が吹き込んで
集落を縫う曲がり ....
るるりらさんのおすすめリスト(6745)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
指先の冷たさについて、- mugi自由詩7*14-12-3
批評家- アラガイ ...自由詩5+*14-12-3
ふくろねこ- Lucy携帯写真+ ...11*14-12-2
そのとき光の旅がはじまる- yo-yo自由詩16+*14-12-1
サバンナ- 青井自由詩314-11-28
秋のフレイム- そらの珊 ...自由詩20*14-11-28
濡れ落ち葉- 為平 澪自由詩13+*14-11-26
窓が溺れている- 吐水とり自由詩7+*14-11-26
(【神話の掌】)※一行詩- ハァモニ ...自由詩9*14-11-26
孤独- ららばい自由詩414-11-24
- nonya自由詩15*14-11-22
素直に生きたい- 吐水とり自由詩7*14-11-22
十一月のきつね- 石瀬琳々自由詩13*14-11-21
白鱗- 島中 充散文(批評 ...4*14-11-21
悲しみ- 吉岡ペペ ...自由詩614-11-19
入り口- Lucy自由詩15*14-11-19
きびしさのさなかのあなたにやさしくありたかった- はなもと ...自由詩414-11-19
薔薇の夢見のために- 竹森自由詩514-11-18
ごまめのはぎしり- Lucy自由詩17*14-11-17
浄化- 夏美かを ...自由詩21*14-11-17
この手の先にある空の果て- そらの珊 ...自由詩22*14-11-17
カレー- 殿上 童自由詩23*14-11-17
童話(ラジオ体操のうさぎ)- クローバ ...自由詩3*14-11-16
夜更けの紙相撲_霜月あるいは食物月(おしものづき)- そらの珊 ...散文(批評 ...15*14-11-15
UTA- nonya自由詩17*14-11-15
理由なきハンコ- イオン自由詩5+*14-11-15
「いだく」- 小夜自由詩114-11-14
居場所- 朧月自由詩714-11-13
詩人- 梅昆布茶自由詩1814-11-13
時の鐘スケッチ- イナエ自由詩14*14-11-13

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225