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それは
青空を巻いて
大きく旅立って行ったのだった

遥か眼下に
広がる世界は
大きく変わろうとしている

幼い頃
見 ....
さらさらとやさしいおとで
雪が全てを覆いつくそうと
冷たく白く、暗転の月夜で
ひと滴ずつ凍りついています

道端にうずくまり
街の中でこごえながら
凍ることなく頬をつたうものを
故郷の ....
ひとには


信じようと


信じまいと


神に祈るしか


ないときがある
東雲リバーサイドテラス自治会副会長、アイパー{ルビ四方山=よもやま}(47歳)は702号室の住人だ。
ちなみに会長は404号室の磯山幸八郎(66歳)、ちなみに輝かしいルーフバルコニーに並べた植木の水 ....
詩を書いている人には主に二種類あって、一つは詩という形式に向かって書いている人(難しい言葉を使って「詩らしい」形式を追求している人)、そしてもう一つは社会の通俗的な観念に向かって書いている人(希望を持 .... たとえば僕が
宇宙人にさらわれたとして
僕の不在に
気がつかない人は多いだろうが
僕の不在を
嘆く人は片手で充分数えられる

別に怨みごとを言うつもりはない
そんなものだといつも思 ....
この手がどう生成され、
動かせるまでに至ったかを
僕は知らない。

この脳がどう出来て
発達し
僕専用になったかを
僕は知らない。


なにもわからない中で
唯一確かなことは
 ....
その海は
私の海とつながっている
嵐がくれば
たちまちぷつりと切れてしまいかねない
一本の麻のロープの
あやうさで
私の心とつながっている

その海は
もはや この地のどこにもない
 ....
蟻んこの墓は小さ過ぎて見えない
やっぱりそれは土の中
甘い罠にはまった末の
ガラスの蟻地獄でもない限り
だとしても
斥侯も出さない女王蟻が
弔意を示す訳がない
無きに等しい一介の
労働 ....
バレリーナの背には
透明な羽がある

それは
一見すると
柔らかそうに見えるが
実は
アンドゥトロワと繰り返される
日々の鍛錬によって
美しい鋼になったその肉体と
同じくして
透 ....
肩に積もる 雪振り払い 君の部屋

窓の雪 飽かず眺める 床の上

ゆきおとこ 背中丸めて 帰りけり
みちがもうないのだ
ゆきにうもれて

そのみちを
みちだとしんじて
ゆくのがよい

わたしもずいぶん
ねゆきになった

はるになれば
めがでるだろう

ねゆきのそ ....
きみに、
いのちを ふきこむために
まっしろな こくうから
かたちあるもの へと
きみのてを ひく
あたたかな うみへと ....
 
 
神様が横断歩道を渡っていた
スーパーの買い物袋をぶら下げていた
どこい行くんですか、と聞くと
世界中、と答えた
袋から頭を出している長ネギを見て
夕食は寄せ鍋がいいかな、とも思 ....
水たまりでいきていたので
干からびそうになってはじめて
陸というものをしりました

底というのは
怖いものではなかったのですね

こんなにもすぐに
わたしをつつんでいたものが
消えて ....
  蘇生のイキをするように
  そっと虚空に
  言葉をはなったとき
  言葉はすぐにちりぢりになってきえた

  あの日の
  あの青空には
  二度とであえはしない
  ....
家族が皆
湯を済ませ
私が入る時には
既に それらは力なく
先ほどまで
あんなに
意気揚々と
張り切っていたのに
すっかり
ぬる湯めいていた

湯の中の粒子は
もはや
血気盛 ....
秒針が地球儀のようなものを一周すると、
あなたは
いたずらに、ひとりごとを歌った

残像になった月曜日を憂うよりはやく、
空は、当たり前のように青みを誘って
駆け抜けてしまった


 ....
君は若いし
気だてもいい
皆の人気者
なんも私なんぞ

ケビンコスナーもびっくり
サランヘ
デブゴンも後退り
カムサハンニダ

毎日腹筋と腕立て
ウォーキングをしようか
昔のよ ....
四年ほど前から付き合いのあるこの男は、不思議なことに何も教えた記憶はないのだが、俺の昔をよく知っている。一日のうち五,六度、俺の前に顔を出し、あるときは俺の読んだ本や詩を酷評し、あるときは俺の書い .... 愛するものを失うことと
愛するものを亡くすことには
天と地の開きが在る

それは失ったとしても
その生はこの地上に在るが
それを亡くしてしまうことは
その生が無であることを
思い知らさ ....
その鳥は雛のとき
父鳥を失った
母鳥は餌を獲りにいく
父鳥の役割と
雛を護る母鳥の役割を
こなさなければ
ならなくなった

母鳥が餌を獲りに
巣を離れているときが
三羽の雛にとって ....
勝者と敗者の間に
三角定規で線を引く

本物と偽物の間に
フリーハンドで線を引く

好きと嫌いの間に
眉間で線を引く

面白いと面白くないの間に
口角で線を引く

瞬きする ....
想い出って佳いものだね
そのなかに住むひとたちは
みんな若いままだ 誰も歳をとらない

馬鹿な想い出だってあるけどね
でも いまなら笑って想い出せる

それぞれにひとはいったい
どのく ....
花がやわらかに息を吐き
夜明けの雨に凍えても
時は鳴りやまない

まつ毛のさきにふれる空は透けて
彗星のように種が流れていく

肌にすべる水滴にくちづけ
花びらを射ち落として
雨は死 ....
便利やで。このひと。
うれしいと泣く。
哀しいと笑う。
恋もできる。
歌も唄う。
故障は少ない。軽くて丈夫。
充電式やから停電に強い。
環境に順応。
ええ仕事する。みんな欲 ....
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心の触手を伸ばして


感性を解き放ち

触手を伸ばし給え

心を拡げよう

静かに静かに拡げよう

両手を拡げて感じよ ....
アボカドが空を飛んでいるのを見たことがある

ひゅーほーって鳴いて飛んでいる


アボカドの鳴き真似をしてみるがなかなかむずかしい

ひゅーほー 言葉にすれば簡単だが

厳密にはひゅ ....
花街 色街 女街
一夜の愛があればこそ
男は魅せられ
短き夢を見るために
財をはたいて客となる

その財に見向きもせぬと思わせて
春売る女は骨の髄までしゃぶろうと
手練手管の床上手
 ....
灰と水と 光と音が
道の行方を消してゆく
午後のむこうには何もない
午後のむこうには何もない


蜘蛛の巣をたばねた
冬の雨の日
むらさきと黒の目の
水たまりを見 ....
るるりらさんのおすすめリスト(6745)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
孤影_/_遠く飛び立って行った白い鳥- beebee自由詩28*12-1-28
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祈り- HAL自由詩512-1-28
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墓について- salco自由詩9*12-1-25
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ゆきおとこ- つむじま ...俳句4*12-1-23
根雪- 小川 葉自由詩712-1-23
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マジック- ペポパン ...自由詩5*12-1-22
「……とある蛙」に捧げる- ……とあ ...自由詩14*12-1-22
無常- HAL自由詩312-1-22
鳥の歌- HAL自由詩312-1-21
線を引く- nonya自由詩28*12-1-21
お大事に- HAL自由詩212-1-21
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だれか買うてんか- たま自由詩40*12-1-20
心の触手を伸ばして- beebee自由詩22*12-1-20
ひゅーほー- 八男(は ...自由詩6+12-1-19
花街_色街_女街- HAL自由詩512-1-19
煌徨- 木立 悟自由詩712-1-19

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