題「僕の詩」
神木♪龍

この手がどう生成され、
動かせるまでに至ったかを
僕は知らない。

この脳がどう出来て
発達し
僕専用になったかを
僕は知らない。


なにもわからない中で
唯一確かなことは
僕の脳から指令を受けて
僕の手は
なんの考えもなしに詩を書く。


なにも考えない僕の手とは裏腹に
僕の手は紙の上でペンを握りせわしなく動き続ける。


僕の脳からの指令で
僕の足は体を前に運び、
僕の耳は音を感知し、
僕の目は光をとらえ、
僕の鼻はにおいを感じ、
僕の手は詩を描く。


そして
得体の知れない
僕の心臓で
生命を紡ぐ。




全部僕の。


でも
僕自身はどこにあるんだろう。


この僕の詩の中では見つけられないみたい。


自由詩 題「僕の詩」 Copyright 神木♪龍 2012-01-25 16:12:31
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