すべてのおすすめ
街からすこし離れて浮かんだような
この小さな白い部屋を
うすむらさきの夕暮れが染めて
そして還ってきたあなたが居る
私の知ることのできない
どんな世界を いくつ巡ってきたの
それをあなたが ....
手塚治虫が死んだ歳まであと十四年だ

一日十八時間起きてるとして

十八時間×三百六十五日×十四年

まだ九万二千時間もあるじゃあないか


これからの人生でいちばん大切なこととは
 ....
たくさんのてのひらが、
胸のうちをなでてくる。
私はその愛撫のあたたかさに、
目がくらみ、
行くべき路を忘れてしまう。
たくさんのてが、
雨を耳にあびせた。
たくさんのてが、
子どもた ....
線路だった場所に
草が生いしげり
刈り取られる

丈の短い草が
また生え始めていて
石が敷き詰められていたはずの
細い小道が心なしか
ふかふかし始めている

もうかたいものは
は ....
割れた瓶から
歌が こぼれた
はてしない青をうつし
暗闇をふたつに切り裂く
ひとつの歌が今こぼれた
まだ名前はついていない
言葉さえ、まだ追いつけない
 ....
チューブを流れる水流のような
朝の通勤路を、
外れて、
うつりこむ硝子のなかに
入り込みたくなる瞬間がある。

ばたん、と、
荷物を落とした、
そこから私の旅がはじまる。
硝子が割れ ....
さよなら
と云いたい夜には
詩だけに
居てほしい

さよなら
と告げたい時には
詩には
居てほしくない

君には
告げたくはない
君にも 告げたくはない

さよなら
と云 ....
ゆうぐれに
訃報がふたつ
覚えたてのことばを使う
無駄な行間を埋める
雷鳴がとどろき
過去に幕を引こうとする
落としてきたものと
忘れてきたものとはちがう
ついばんだ死につ ....
満ちたものの
嘘は知らない
ことにするよ

私の奥の奥の
空間は私の空
であって私の
大地なんかで
はないからね
裂開し ありや
ノ展開 し
劣化し分裂する
有りや 灰塵の
原 深く 緑海の
回転し 障害の 海
転じよ あれ 自らの
硬直 の曲線を 開いて怪演する
進め 演じられ 封じられ
破り ....
また舞う 雪に
    Sidoro-Modoro
         ふたり とろけ
    ながれる 春 の
           跳ね る 
       日差し は
  音 ノヨウニ ....
曇天下の胸騒ぎ
足元には水銀の玉
手の平は鉛の重さに耐える
落ちる鉛は水銀を
アメーバに変化させる
行き場のない胸騒ぎ
行き場のない水銀
行き場のない鉛
曖昧さの温床
私に巣食う曖昧 ....
街をわけるように
勢いよく流れている川

川原で遊んだ思い出
魚がたくさんいる
透き通って綺麗な水

海とは違い特に匂いはしない

水を手で触る
とても冷たいけれど
自然の温もり ....
 紫色の人工の夜空に駱駝は歩む。
 星から星へ、月の満ち欠けを慈しむように。
 鼓動は無数の星の瞬き。
 銀河のオアシスで緑の水を飲む。

 銀河鉄道の乗客はいまだ起きている。
 窓際 ....
隣りの家の小母さんは
ちいさくて可愛くて
とても珍しい
南の国の生まれだという小鳥を
とても大切にしていた
小母さんの宝物
知っていたけどあたしは
鳥なら空を飛びたいだろう
そう思って ....
二月のかげで
数が つめたい息を吐いている
冷凍されたトラックに
デコレーションケーキが詰められる

生きていなくてはいけないとぼんやり思う
その反対がわで
死んでいるべきだ が
 ....
またくよくよと絵の具を捏ねては黒くしているあなた
飛べないばかりか落ちていくこともできなくなったあなた
海だとか空だとか持ちだして悲しんでいる
いいよ いくらでも
このあいだふたりで行った ....
指で感じて
頭で捏ねくり回して
指で嘘をつく

唇で感じて
頭で探し切れず
唇で誤魔化す

背中で感じても
頭は留守で
背中は語れない

爪先で感じても  ....
大根一本 一〇〇円
ステーキ肉一パック 二、〇〇〇円

畑から引っこ抜いたばかりだという
昨日まで大地に守られていた命
まだ十分に死んだとはいえない一つの命 一〇〇円
高いのか 安いの ....
虹色のセキレイが飛ぶのは
深夜だけと決まっている
この街は朝が早過ぎて
人々は象形文字を象るように雑踏を行き交い
必要があれば空を見上げる
雨垂れが首筋を打ったとか
紫外線予防にぬかりはな ....
ポストから落ちる紙
君からの手紙もあった気がする
お構いなしに紙を踏み付け
ベッドで思いを走らせる

君と過ごした時間は最高だった
嘘じゃない 本当に思う
今となっては手紙も読めない
 ....
知的だね、と呼ばれてみたい宇宙人明日来るかもBOSS買いに

母ひとり、具だくさん

猫の手の嘘つき

周りますとも公転周期二万年意固地すぎますプラネットナイン

破瓜を超えても月ひと ....
不幸をしょってる
顔していても
不条理的な
幸福感の密かな湧出

この世この時
為されるがまま
波長にまかせて
浮くこころ


硬いよろいを
身にしていても
内は軟弱な
 ....
そよぐ風
なびく風
そむく風
うめく風

それは空気の流れではなく
何かつかみどころのないものの正体
感情的で感傷的な世情のように
風もまたいつも気分屋で気紛れだ

また風向きが変 ....
わたしがまだ
あなたの子孫の
最初の日にはもちろん
衣服を身に着けると知らず
もちろん衣服を選ぶことも知らず
もちろん日本語は持っているわけもなく

いつかのご先祖様のあなたは
愛を語 ....
始まってすらいない
まだ 始まってすらいない終わり



つづいていく
ここから つづいていく



終わってすらいない
まだ 終わってすらいない始まり



思い出 ....
夜をむかえるのと
朝をむかえるのは
どうちがうだろう

うえになるのと
したになるのでは
愛するのと
愛されるのでは
生きてくというのと
死んでくというのは

どうちがうだろ ....
何時の間にか受信箱から消えていた
保持期限を過ぎたメッセージは削除されますの文言

読まれなくなることが手紙の死なら
紙よりよっぽど生き物みたいだ
いつか勝手にいなくなるなんて

心のこ ....
無い背筋を伸ばし
まな板の上にぬっと立つ 
おまえの
下段から冷たく射るような
視線――まったく読めやしない
包丁を握り
ジリジリと
間合いを詰める
――突然
ながい触腕(しょくわん ....
積み木を積み直す君
何度も繰り返す細い指先
終わりの無い道は
一周回って元にたどり着く
風のざわめきはいつも一定で
葉を散らす木々は何も言わず
鳥たちは最後の実りを
精一杯啄んでいる
 ....
殿上 童さんの自由詩おすすめリスト(14758)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
帰_還- 塔野夏子自由詩4*16-2-29
手塚治虫まで- 吉岡ペペ ...自由詩1016-2-28
喝采- あおい満 ...自由詩12*16-2-28
春道- 木屋 亞 ...自由詩1*16-2-28
bin- 草野春心自由詩316-2-28
赤い砂浜- あおい満 ...自由詩516-2-28
さよならと云いたい夜- もっぷ自由詩416-2-28
ふゆが終わる- かんな自由詩6*16-2-27
- 佐藤伊織自由詩316-2-27
- 佐藤伊織自由詩116-2-27
白裂――WHITELOTUS- ただのみ ...自由詩13*16-2-27
グレーゾーン- 小川麻由 ...自由詩2*16-2-27
川の流れ- 夏川ゆう自由詩2*16-2-27
生命- ヒヤシン ...自由詩8*16-2-27
小母さんの小鳥- もっぷ自由詩7*16-2-27
デコレーションケーキ- はるな自由詩316-2-27
かもめ- はるな自由詩616-2-26
ポンコツ- nonya自由詩16*16-2-26
命の値段- イナエ自由詩10+*16-2-26
◎セキレイの行方- 由木名緒 ...自由詩916-2-26
稲妻- 小川麻由 ...自由詩1*16-2-25
第九惑星_2016- たま自由詩17+*16-2-25
現身- シホ.N自由詩416-2-25
- HAL自由詩2*16-2-25
好色と呼ばぬ山河に捧ぐ- もっぷ自由詩3*16-2-25
限られた始まり_限られたつづき_限られた終わり- komasen333自由詩1*16-2-25
ちがう- はるな自由詩516-2-25
手紙- きりはら ...自由詩216-2-24
活イカ- ただのみ ...自由詩19*16-2-24
積み木- ミツバチ自由詩316-2-24

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