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雪原の笹が体をふり
両手を振り
またなって片手を振って
やがて居眠りでも始めた様に埋もれた その後に

カラカラとスキーリフトに乗って虫達が上がって来る

白銀に立つその姿に
 ....
子育ては子どもの頃の復習だ

幼い我が子に
昔の自分を重ねる

ああだったこうだった
言いながら
あの頃見えなかったものが
少しずつ見えてくる

あの頃見えていたものが
少しずつ ....
人は
たくさんの事柄を
忘れながら
生きています

朝起きてみれば
隣の空き地は
白く覆われて
ただひとつの足跡もない
とてつもなくやわらかい
真新しい道に思われました

その ....
       風が匂うは梅見月
       口を閉ざした木々の芽は
       浴びる陽ざし待ちわびて
       うずく枝先たおやかに
       ふくらみ帯びて君を ....
世界はわたしを愛してはくれなかった
わたしの愛は拡散して
ついに世界を愛するようになりました

世界はわたしをなぐさめなかった
わたしの中のかなしみは
がらんどうの宇宙にぽっかりと ....
あなたのほしいものは
手を伸ばしても
決して手に入らない

それでも
手を伸ばすという

それでも

簡単に
あなたはいう

そこに
決意なんてない

そこには
薄っ ....
        「不用品なんでも買い取ります」
             
        そんな張り紙のある煤けた店で
        残っていたわずかなやさしさを売った
        音 ....
ぶつからないように
ぶつかって


絡まないように
絡ませてしまう


濁らないように
やっぱり濁りの中に浸かり込んだ


傷つかないように
傷つき泣いて
傷つけないよ ....
どちらが先かはわからない
あなたの手のひらにおさまるようなかたちだったか
あなたの手のひらのかたちにくぼんでいったのか
どちらが先かはわからない
どちらにせよあなたの手のひらのかた ....
あまいパンはやわらかい
やわらかい朝は白く
白い夜は夜

いつものように
ばかな嘘を見破って
空へ穴をあけてください

空へ穴をあけて
飛べなかった鳥が
最後の一羽まで
逃げ ....
四角い団地が建ち並ぶ
その中には四角いドアが並んでいて
ドアの向こうには四角い部屋が連なっているのだが
暮らしているのは どこか
丸みを帯びた人間だ

四角い暮らしに疲れてくると
 人は ....
わが子が泣くので
わたしはそっと抱きあげる
生まれたばかりの
からだを包む

そして
なるべく平易な言葉をかけて
わが子の視線の先を見る


ときに
わが子は泣きやまない ....
たゆたう春の輝きのなかにも
かの冬から
秋から
夏から続いてきた
いや 太古の昔より続いてきた
乙女の川くだり
老若問わずの乙女の川くだり
それは誰にも止められず
海を 目指す
女性 ....
冷たい布団に潜り込んで
悴んだ体を丸め
膝を抱えて
ゆっくり目を閉じる

呼吸を整え心臓の鼓動に重ねると
間もなく私の意識は解き放たれ
私を形作っている六十兆の細胞の波間を
ゆらゆらと ....
雀の寝床をみつけても
太陽起こしちゃいけないよ
雀はぐっすり夢のなか
お米がいくらも食べ放題

雀を昼間にみかけても
天気は気にしちゃいないから
きょうの糧には何を得た
それだけ案じて ....
二月の鼻先で
くしゃみ
クスンと泣いたのはだあれ
三の日に人がいて
春になるって
知っていたかな
鬼は外
ウグイス豆頬張って
あはは
泣き虫も福笑い
春来る
あなたの手に触れたとたん
恥ずかしくなって文字が滲んでしまったかも
読んでいただけましたか
言葉と言葉の間のためらいと
僕とあなたと間との小さな活断層
信じ合うためには強力な接着剤が必要 ....
毎日毎日、何で飯食ってるんだろう。
性懲りもなく、毎朝顔洗うのは何故なんだろう。
飽きもせず、季節を繰り返すのは何故なんだろう。

そうやって考えたら何だか可笑しくて笑ってしまったよ。

 ....
しまっておいた物が見つからない
きっとかくれんぼをしている

不意に見つかるときは
隠れているのに飽きて
そろそろ見つけてよ
と言いたげに現われる

普段からよく使う
机の引き出しか ....
あれは白鳥座の頭あたりだろうか、と15才の若いアマガエルが夜空を指差さしました
30になるウシガエルの私には星なんてもう見えません
けれど
見えるものには見えるのでしょうか
王冠のように、それ ....
走って 走って 走って行く
走った 走った その先に
何も見つからなくて
途方に暮れた女の子

走って 走って 走って来た
走った 走った その道に
何かを落してきたの?
そっと振り返 ....
るりるりるりら るりるいら
はりはりはりら はりはいら

瑠璃色のグラスに 祖母が水を注いだ
古い民家のちゃぶ台で 縁側から射す光が
グラス越しに ゆるりゆらめいて
幼いわたしを 魅了した ....
シャガールが好きな女抱いて寝覚の悪い朝 きみから
ありがとうという言葉を聞いた事がなかった

すみませんという言葉しか出てこなかった
それは感謝の言葉ではないんだ

君からは何ももらわなかった無表情なその平凡な佇まいは
拒絶や ....
川が かろやかに ながれている
人々は みな
黒い衣装を着て
積み重ねてきた色とりどりの思い出が
しずかに ながれていくことに 心を寄せている

美しい心でありたいと焦る日々を埋葬し ....
冬の涙はさらさらで
誰も引き止めるものはない
蜂蜜ほどの粘度があれば
甘く熟成されようが

冬の涙が歩き出す
朝の魔法にうながされ
あなたの窓に
わたしの窓にも
           130131


ホワイトボードと黒板との戦いは
遠方の席からも良く見えるとの
力強いボスの一声で黒板の手が挙がる
漢字の勝利ですと僕は囁くように呟いて
今朝も飛び ....
遠い人は自由だ
理想を語ることができる

見えないから

無垢な心で理論を振りかざす
割り切ることができる

 中空に浮かぶ月が綺麗
 それは遠いから

 月面では人は一時も生き ....
{引用=現代狂言}
般若(シテ)、男


男   母上様、母上様。

般若  なに用。

男   それがしの願いをお聞き下さいますか。

般若  事と次第による。

男   薄 ....
ささいな言葉を宛てるにも
勇気がいります
愛ならば


企まないで
ほしがらないで
ただ真っすぐに仰げたら

空は
味方につきますか


かぜに誘われて
かぜに残されて ....
殿上 童さんの自由詩おすすめリスト(14758)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
雪上の虫- ぎへいじ自由詩13+*13-2-2
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半端もの- 石田とわ自由詩6*13-2-2
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見やぶる- はるな自由詩613-2-2
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白が虹むところ- あおば自由詩8*13-1-31
遠い人- kauz ...自由詩14*13-1-31
鬼灯- salco自由詩10*13-1-31
瑠璃- 千波 一 ...自由詩7*13-1-30

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