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僕の瞳の奥で
針を手に持って微笑む君

それって
拷問と呼べないか
いつの日にか 同じ道を歩いていた
あの頃と変わらぬ
人々の群れ
忙しく動くバス
排気ガスだらけのビルの谷間

いつか私が落とした心は
残っているのだろうか?

薄汚れた歩道橋の階段は ....
遊びにうつつを抜かす季節も、
仕事のストレスの裏返しだったのだけれど、
その後厄も、
もうすこしで終わる。
来年には、ぼくは、彼女と区役所へ行って、
婚姻届を出すだろう。
赤ちゃんの名前に ....
 春はGじゃん。卒業生の賞状筒携へてときめく去りぎは、風も温みて、
毛織物など{ルビ藍=いんぢご}の内にこそ重ぬれば綿の膝丈{ルビ袴=すかーと}ひらめきたる。

 夏はのーすり。日頃の腕立てすれ ....
満潮
魚がよろこぶ
真っ青になる地球のどこか
沈んでいく

月が二つあります、
社会のように
わたしをとりまいて引きちぎる
右に 左に
西に 東に
分裂しなさい、と
輝く
無性 ....
木枯らしが吹き

去って行った男たちを
つらつらと思う

あったかい口づけ
厚い大きな手
柔らかな髪
広い背中
甘い匂い

熱くなる
ほめ言葉

リフレインする 声
声  ....
降り積もる季節になりました
おもいが
私は忘れていた何かを思い出し
振り向いたり振り向かなかったりします
移ろう
というのは少し悲しいことかもしれません
それとも私は悲しいということば ....
芝生に日かげが射して
まぶしいキャンバスに
夕がおとずれた

筆をはこぶひとの
手をなでるようにして
風が立ち
描きかけのキャンバスは
ばったりとたおれた

筆をはこぶひとは
草 ....
 1)

庇には樋がなかった
コールタールの屋根をはげしく打って 
雨は黒い路地に、まっすぐ流れおちた
ひくい窓を大きくあけて
わたしは雨の音を聴いたはずなのに
路地に敷きつめられたコー ....
小皿に食べかすの

干からびた梅干しがのっていた

なぜか醤油の渇いたぶつぶつのシミもあった

これ、おまえの食べかすやろ、

ぼくがそう言ったらきみは笑った


俺、梅干しデカ ....
声ききたなんのを

がまんしてる

がまんしてたら

いつか爆発してまう


夜空はベランダにある

煙草を吸ってみる

ウィスキーをなめてみる

傷ついてやるさ

 ....
あ、まんげつ。

ちょっとまんげつじゃないけどな。

かじったんかな。

なめたんやろ。

キャンディみたいに。

そんなメルヘンが聞こえた


いつ偶然出会っても

そ ....
心の溝にくゆる{ルビ煙=けむ}
二分ノ一の修羅妄執

言葉の{ルビ辺=ほとり}に滴るそれは
烏合の如き矢を降らす


空は鈍色にして晴天
惚れた晴れたの夢枕

潤む空気はコンクリヰ ....
少し前から
光合成をしなくなった

薄らいでいく光を
見過ごして
遠ざかっていく水を
遣り過ごして
余った二酸化炭素を
夢にすり替えることもできずに
ただ乾いていく

カサコ ....
  僕らがコンビニと呼んでいる
  長細い直方体には
  どんなものでも揃っている
  弁当もポテトチップスも
  洗剤や電池や、ティッシュまで
  だから僕がその日
  その、冬 ....
クルマはしんとしています

埃の匂いが湿っています

くもり空の朝

東京ではじめて運転します


なわとび

正解

かわいいな

ベランダ

吐息

かわいい ....
きょういちにちの

俺のつかれ差し出せよ

今夜もまたワインよ

いちにちのつかれ俺に差し出せよ


夜風に吐息を

ふきかけられた

もう二度と会えないひとなんて

ほ ....
外灯を見つめる

それが照らした淡いアスファルトの

気配を今にかさねている

自転車の影が消える

町がだまって現れ続けている

ひとのこころを見つめている


たぶんそう ....
かわいい鳥を囲うため
さくさく柵を
取付けて

だいじな獣を囲うため
さくさく柵を
取付けて

ときどき
強度が気になって
ときどき錆が気になって
色や模様も
気になって
 ....
緑化動物園に
人間の家族が押し寄せた
本物の動物はなんて面白い!

牝ライオンは遠くを見ていた
シマウマはみじろぎもしない
フラミンゴは小さな池で小さな群れ
家族持ちは、像、猿、キリン
 ....
わけもなく暴れたくなる衝動を
行動に代え、妄想に変え
夢想の内で暴動と成す

自分勝手に沸き立つ{ルビ悶=モン}を
暴言に代え、無言に変え
無声の内に雑言を尽くす

お安い御用さ
も ....
今宵、狂気はにべもなく
ひどく静かにやってきて
藍の窓辺に、頬杖をつき
淡く虚ろに、佇むばかり

声を荒げることもなく
涙を湛えることもなく
笑み拵えることもなく
白い孤影をひたすらに ....
おおらかだ
笑い声って おおらかだ
笑い声に出会えた日は 幸せだ

高台にある 小学校に
ソプラノの歌 響いて
ひざしが からっぽになる
水は だしっぱなし
生けすの 魚がはねた
 ....
どこかで誰かが泣いていた

悲しくて
それとも恋しくて




悲しさに理由なんていらないけど
流した涙はしょっぱくて
それでいて仄かな甘さなんて感じてしまう

なぜって
 ....
毎月28日はとりの日である
28(ニワ)トリというやや強引な語呂あわせで
オリジナルチキン4ピースとクリスピーが3個で950円
俺はそれをお持ち帰りする
「買出し頼まれちゃったよー全く困っちゃ ....
新宿駅南口は
ぶらぶら帰りの若い子で華やぎ
オバサンは疲れて足が痛いぞよ
外は
シケた地上よりも夜空が明るい
振り向けば
丸八真綿の看板横にぽっかりお月
かじればパキンと割れそうな
お ....
君は銀の鳥籠に
薄紫の星雲を飼っていた
窓の遠くに見える森の上の空に
時々神様の背中が見えると云った
僕は君にしずかな憧れをおぼえながら
でもただ淡々とあいづちをうったりしていた ....
  どろりとした白い液を
  使い古したフライパンに注ぎ
  いま、君は
  ホットケーキを焼こうとしている



  じゅわり、
  じゅわり、
  温かな灯火が君の
  ....
いっしょに
としをとっていこうと
きみが
つぶやいたのは
わたしの
うまれたひ

かんそう
ちゅういほうの
あきばれのそらのした
あかい
ばらをいちりん
きみが
わたしに ....
砂にはまったヒールがおかえりと叫んだ。父親の浚われたあしを探す髪はただいまとうすく笑った。むかしから、彼女の大切なものはすべて海に溶けてしまったけれど、きらいなものは削れ丸くなることなく居座り続け ....
殿上 童さんの自由詩おすすめリスト(14757)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
想い- 乱太郎自由詩911-11-17
記憶- 菜穂自由詩5*11-11-17
名器の女- はだいろ自由詩311-11-16
春はGじゃん- salco自由詩13*11-11-16
夜の斥力- 伊月りさ自由詩811-11-16
去って行った男たち- 森の猫自由詩10*11-11-16
冬眠しないことば- かんな自由詩12*11-11-16
風景画- 佐々木青自由詩311-11-16
河口の地図_2011- たま自由詩28*11-11-16
梅干しデカ- 吉岡ペペ ...自由詩511-11-15
がらんとした部屋- 吉岡ペペ ...自由詩311-11-15
なめたんやろ。- 吉岡ペペ ...自由詩311-11-15
煙雨- faik自由詩4*11-11-14
枯葉- nonya自由詩20*11-11-14
堕胎- 草野春心自由詩14*11-11-14
かわいいな- 吉岡ペペ ...自由詩411-11-14
きょういちにち- 吉岡ペペ ...自由詩211-11-14
静かな町- 吉岡ペペ ...自由詩611-11-14
柵のお手入れ- 千波 一 ...自由詩2*11-11-14
地球家族- 木原東子自由詩4*11-11-14
エゴデタイツルレクイエム- faik自由詩3*11-11-14
白い狂気- faik自由詩3*11-11-14
ただいま- るるりら自由詩13*11-11-14
秋空のひと- 恋月 ぴ ...自由詩2811-11-14
ケンタッキーフライドチキンを食べた夜は- 木屋 亞 ...自由詩8*11-11-14
儀式- salco自由詩7*11-11-13
神様の背中- 塔野夏子自由詩4*11-11-13
灯火- 草野春心自由詩211-11-13
かんな/うまれたひ- かんな自由詩9*11-11-13
空の子ハイヒールは海に溶けぬ- ayano自由詩311-11-13

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