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どこにも
行かない。

あなたが
あなたで
なくなっても。

いつだって
おれは、
あなたの
影で、いる。
かわいそうを
拙い力で摘むその指を
見守っている

指輪にしようか
髪飾りにしようか
一本、二本、3本
束にして編んでいる私は
数分後にはこのかわいそうが
無造作に捨てられることを ....
愛していると言うたび
黒ずんでいく道を歩く
盗んだ砂糖でパンを作った
明日は砂場を埋めにいく

今日はいちにちくもり空だった
生ぬるい空のしたにねそべれば
生きていることを忘れられる ....
(声をきかせてくれないか)

誰かがこの肩に息を吹き掛ける。
鳴らないはずの電話が点滅する。
見えないナイフが
手のひらを追 ....
かわいそうはかわゆいそうかわりいそうかわにいそうかがわいてそうかわいてそうかわいいてそうなうそいかわにわかいそうはわかいしそうでしないうそかいわってかわいそう。あたしあなたのことだーいすき、ずっとしん .... かすかな気体が母音をまねて
つつましく
遠くの空をながめる子
瞳に映る季節、また季節
繰り返される慈しみ

陽射し
向こう側へ手をふる
帰れないと知っても
魂は旅をするかしら
平行 ....
人柄 カラカラ 空っぽ
人柄 ヒトヒト とんでもない
人柄 ラカラカ ラカンさん
人柄 トヒトヒ 内緒だよ

活字が押し寄せてくる

読めない本を積み上げて
土のうの代わりにしよう
 ....
待つということは
ときに苦痛をともなう
その時間を
固いベンチで過ごすのならば
背中は痛むし
柔らかなベッドの上だとて
安らかともいかない
点滴につながれた腕は夢の中でも痛むからだ

 ....
うそつきは
どろぼうのはじまり

と言うけれど
泥棒になるには
嘘をつかなきゃ
いけないのか

むしろ
自分の現実を
受け止めきれなくて
どうしようもなくなった時の
衝動な ....
デジタルに深呼吸して

目には見えない空を

本能でちょっとのぞいたら

そう、恋をきめたら

大丈夫をふるまうんだ

逃げないで

体幹で

ゆびさきで

忍者みたい ....
両手で掴みとった羽根が、
灰になって消えていく。
白い大地に佇む夢で目が覚めた。

(もう、約束はしない)  ....
黒曜石は砕かれた
もうずっと昔のこと
何もかも失ってちっぽけな存在だ
もとの自分がどんな形をしていたか
思い出すこともできない
以来 変わらず尖ったまま
今も誰かの指が血を流している

 ....
海の青は虚構
掬っても透明
僕らは
海と少し溶けた
白い壁の内側で
生きてゆく

「たまに夢を見るの
黒いふちどりの報せが届いて
涙で海ができてるの
君が死んだら悲しいな」

 ....
パクリパクリ

月は太陽のパクリ

チンパンジーは人間のパクリ

ナポレオンはいいちこのパクリ

エジソンはドクター中松のパクリ

モーツァルトはキダタローのパクリ

パクリパ ....
(誰かが見ている)

そんな気配で
窓を振り返ると
一匹のしらすの目があった。
思い出した、
弁当箱いっぱいの
ぎ ....
その日は
お花見の桜より うんこの話のほうが 
うつくしかった
お隣さんが用意してくださった花見弁当を囲んで
いっしょに 盲の方と お花見をした
お洒落な桜色のスカー ....
(鍵はどこだ、鍵はどこだ、)

誰かが後ろをついてくる。

(鍵はどこだ、鍵はどこだ、)

何かが握られている気配 ....
大切な人に手紙を書いた
心を込めて書いた手紙
郵便ポストに投函した

街中の郵便ポストは
人の心と繋がっている

心で生み出した言葉が
相手の心に届けられる

郵便ポストは心 ....
 
夕暮れだろうか、明け方だろうか。
深い森の中に薄紫色の光が差している。
薄い霧のかかるどこか懐かしい空間で
いくつもの死と生命の誕生とが
上品な絹のように織り交ぜになっている。
遠くか ....
喋ってはいけない夜よはやくはやく
ぼくらは一人一人潰されていく
空気をすうようにかおをあげると
そこだけが赤くあとは青い
ぼくらは祈り祈られる
望まない死を望むようになるまで
着いて翌日の朝は
マスタード色の
プラスチックのコップに注がれた
オレンジジュースで始まった
初めて見るプラスチック製のコップに
本物の生のオレンジジュース
九つになったばかりのこどもには ....
ポエジーは
朝の光りだ
目覚めれば
其処に在る
生活に在る
卓袱台にだ
靴を履いて
路傍の歌に
耳を澄ます
空を見上げ
今日を思い
店頭の魚の
記憶を辿り
海を目指し
陽が ....
やさしいくまは
なんにも食べずに
やせている
かつてつややかだった毛並みは
ぼうぼうにとがって
やさしいくまは
そのうちひとかたまりの茶色になって

ちょうどきのうの晩ふきあれた強 ....
「本」という字は一画ひくと「木」になる詩、育てるからには木からと思い立って種を買う。なんの木だか知らないけれど窓辺に置いたプランタへ植えて水をやる。「水」という字に一画たしたら「氷」になるから水やりは .... 大根の葉についた青虫を
箸でつまんで地面に捨て
それを踏み潰す
青虫を見つけては
箸でつまんで地面に捨て
それを踏み潰す
そして小さな畑を一周する

朝の仕事を終え
しばし畑を見つめ ....
千円で二冊
手頃なんだから、
、と、擦りきれた本にきれいなままの文庫本
何故か捨てようにも捨てられない
同じような顔をして段ボール箱の中に眠ってる
たまに取り出してページをパラパラ ....
胃が悪化してきつい朝
今後のことを考えるためにわかばに火をつけた
ほら、また、咲いた、
本の花
読むたびに
ひとつ、また、ひとつ、

書店に種を選びに行き
本棚に種をまく
パラパラと
水をまく

色とりどりの
本の花は
読まれる時を
待って ....
人は
なんどころんだら
上手に歩けるようになるのだろう
人は
なんどないたら
上手に笑えるようになるのだろう

だいじょうぶだよ
まるでごむまりのように
やわらかいきみをだきしめる
 ....
ため池は空をうつすが
空はため池をうつさない

涙と呼ぶには
あまりにもふかい緑色のなかを
どこまでもどこまでも進んでいく
殿上 童さんの自由詩おすすめリスト(14758)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
影で、いる- 草野大悟 ...自由詩415-10-5
かわいそう- あるみ自由詩7*15-10-5
砂場- はるな自由詩315-10-5
ウイルス- あおい満 ...自由詩315-10-5
かわいそう/即興ゴルコンダ(仮)投稿.77- こうだた ...自由詩2*15-10-5
秋に寄せる- 橘あまね自由詩815-10-5
身に染み渡る人柄- 小川麻由 ...自由詩3*15-10-5
死を待ちながら- そらの珊 ...自由詩15*15-10-5
どろぼうのはじまり- 瑞海自由詩5*15-10-4
だれにもできない、霊呼吸っ!- 吉岡ペペ ...自由詩515-10-4
東の夜- あおい満 ...自由詩615-10-4
記憶の怪- ただのみ ...自由詩14+*15-10-3
虚構- 瑞海自由詩4*15-10-3
パクリパクリ- 北大路京 ...自由詩1015-10-3
しらす- あおい満 ...自由詩14*15-10-3
うつくしい_うんこ- るるりら自由詩23*15-10-3
レシート- あおい満 ...自由詩415-10-3
街中の郵便ポスト- 夏川ゆう自由詩415-10-3
幻光- ヒヤシン ...自由詩9*15-10-3
祈り- 佐藤伊織自由詩3+15-10-3
異国の終焉- もっぷ自由詩515-10-2
あしたのひかり- もっぷ自由詩615-10-2
やさしいくま- はるな自由詩515-10-2
本を育てる/即興ゴルコンダ(仮)時間外.76- こうだた ...自由詩2*15-10-2
呟き- 小原あき自由詩815-10-2
本を育てる- アラガイ ...自由詩12*15-10-2
わかば- もっぷ自由詩415-10-2
本を育てる- 小原あき自由詩5*15-10-2
ごむまり- そらの珊 ...自由詩1815-10-2
緑色- はるな自由詩615-10-2

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