明日に噛み付こうと
今日を生きてみる

幾何学な思いが
足を踏み外したように
離ればなれになる

交わることを忘れて
反比例の心は
雀とカラスのように
水たまりの人魚と
雲の ....
何ら事前の相談もなく、いきなり現れて解雇通知を渡された。
お前はもう要らないお払い箱だと言うわけだ。
定年延長も再雇用も
しないという訳だ。
年寄りに高い金払うなら、若い人材を安く使いたいと言 ....
空模様は空の気分しだい
なのに
わたしの毎日は単調
わたしの選んだ生き方は単純

わたしの肉体構造は
しいて言うなら凹

ずっと同じ男と
一つ屋根の下で暮らしていた
その間に
子 ....
時は昭和三十三年のプロ野球
日本シリーズ
巨人に三連敗で
絶体絶命の西鉄ライオンズ
エース稲尾和久は残りの四試合全てに登板
チームを逆転優勝に導き
翌日の新聞には
「神様・仏様・稲尾様」 ....
光溢れる夏の午後
庭の梅の木が微かに揺れて
三才の僕はその瞬間、
〈じぶんは自分なのだ〉と不意に気付いた
なにものにも替えられ得ない〃この私という存在〃
その認識が僕を稲妻のように打ったのだ ....
和紙で創られた羽根
赤く染まって陽に透ける
白く染まって雲を漉く

紫色の花びらが木陰で
蝶のお昼寝の揺り籠になる
大きな羽根のその中で
小さな花が顔を出す

ただ好きですと
 ....
病院の午睡時は
誰も居なくなる
ただ人の気配だけ
影絵のように残り
自分が此処に居ることが
怖いくらいはっきりと浮き立つ

病院の午睡時は
誰も居なくなる
ただ人の気配だけ
影絵の ....
生きてるとどうしても
日々の狭い箱の中で
図太いおばちゃんに出くわして
むかかっ ときちゃう
僕の狭い心

そんなおばちゃんの
密かなチャーミングさや
ひたむきさや
ひたぶるさや
 ....
重く湿った風が流れる
雨の子が風の中で泣いている

黒く長い葬列

蟻の足元で降りて
葬列に参加する

あのとき雨が降っていれば
この蝶は飛ばなかったのに

あのとき雨が降っ ....
西野の花屋で薔薇を買った
高価だから四本だけ(バーボンに託けて)
紫の花弁が密集しておいそれとは見せてくれないタイプの娘がふたり
丁度よく開いた白い花弁になよやかに反り返る
ピンクの縁取りの娘 ....
ねえ、さよならをしよう
後ろ向きに流れるメロディ
誰かが世界のしあわせを歌うよ

アスファルトを強く蹴る
自分ってなにか
求めすぎて自販機で炭酸飲料のボタンを押す
すべてが泡となって足元 ....
上司にパワハラを受け被害者然としていた人が
自分の部下にパワハラをしている

加害者の時は自覚できない
悪いのは常に他者だから

人を傷つけたってわからない
原因は常に相手にあるから
 ....
赤い糸で仮縫いされた想いは
たぶんジグザグになって
ゆっくりと遠回りして
あなたに向かっていく

蛍が宇宙の渚で
ゆらゆら揺れながら
天をめざして昇っている
星に生まれ変わりたいと ....
 闇夜の行列が憎しみの彼方からやってくる。
 それは巨大で、熱情を伴い、魅惑的だ。
 逃げ道はない。
 それは常に君の前にやってくる。

 闇夜の行列が悲しみの彼方からやってくる。
  ....
 衣擦れの音で目が覚めた。
 こんな夜更けに、暗闇の中で。
 気配をうっすらと残しそれは消えた。
 夢であろうか。
 誰もいようはずもない。
 妻も子も出て行った。
 私は病気だ。
 心 ....
私は太陽の鏡
雨の日も曇の日も
忙しく道を通り過ぎるあなたに
私は光をさす

振り返らなくてもいいの
私は知ってる

夏の間あなたが早起きして私に水をくれたことを
昨日あくびをし ....
しろい雲を

トッピングした


きれいな青空が


ブルークリームソーダに

見えてきて


まだ午前10時

ころなのに

おなかがへってきてしまう


さ ....
降る雨に憮然と私を晒しても
乾くまもなく次の通り雨



紅(くれない)の夕焼け空に見えるのは
積み重なった寂しさの雲



羽ばたきを知らずに堕ちたさなぎでも
夢のまにまに大空 ....
遠いところへ行ってしまった人へ

忘れていった財布が
今もここにあります

空っぽだよと言ったけど
あの日のレシートが
一枚だけ入ってました

最後に行った
二人お気に入りのお店
 ....
咲き誇る紫陽花
憂鬱な思いに
濡れたふくらはぎ
閉じられる傘

 *

雨上がりの明るみ
触れ合う額と額
優しい石鹸の匂い













 
封筒を開くと雨が降っていた
ポプラを濡らし翻るみどりの雨
ふるえる雛鳥を包み込む手つき
そうして一気に命を絞り出す
言葉は自らを断つ

川沿いの公園
濡れるがまま置き去りにされて
終わ ....
そろりそろりと剥ごう
皮をつつつ、と剥ごう
夜を剥いで朝を剥いで

私というものが
どこでもない場所で剥き出しで
死んでいる、或いは

台所で皮を剥がれた
剥き出しの野菜や肉に混じっ ....
大気のハロー、青い地球
緑は再び燃え立って
私は自分を忘却し
無限の彼方に身を委ねる

)すべて、すべては去っていき
)果ての果てに眩めくもの
)思考の遥かに見出されるもの

(〃詩 ....
朝日を小瓶に捕まえて
蓋をしめて逃さない
泣き出した夜に雨が降る
綺麗すぎて汚くて正しすぎて間違いで
かけがえのないものを掛け違えるまいにちに
夕陽を虫籠に入れる
幼い記憶を餌にして
孤 ....
今日はのどかな高曇り
光の空が白く白く
一様に広がっている

僕はといえば病院の
外出許可を得てあてどなく
何処までも歩いていく

心も体も魂も
〃身一点に〃*凝集していく
そんな ....
人のエナジーが波紋のように広がり
球体ワールドを転がっている


点で描写された緻密な景色を
掌でなでると砂のように崩れた


熱風、夏空、ふんぞり返る太陽
それを遮るように黒鳥が羽 ....
生温かい午後は
初夏の匂いを孕んで
油断させる

眠気を撒き散らし
{ルビ気力=エネルギー}を奪い去り
時間さえも怠惰に流れ行く

束の間
夢を見たような心地を覚え
雷に撃たれたい ....
しろく印した約束
違えないようにと
丁寧に付箋をはがす
いつかの夏のはじまり
まちあわせを繰り返すきせつ
出会わないやさしさ
みどりに染まるかげを
ひたすらに踏みしめてあるく
 ....
2000年活きた思想を知る者たちよ

星雲の目でこの惨状を見よ

わずか365日前に

お前も
お前らも

震撼した恐怖でさえ

忘却してしまう

しらばっくれた態度をと ....
うつらうつらする
この午後に
鳥は囀ずり
地は照り映え
私の憂鬱と倦怠は
一吹き風に溶けていく

)なんて優しい午後だろう
)遊ぶ子供の声が窓辺から
)うっとりゆっくり流れ込む
) ....
朝焼彩茜色さんのおすすめリスト(5109)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
噛みつきたい心- 丘白月自由詩219-7-15
失業者になってしまった- こたきひ ...自由詩619-7-13
要らないものと足らないものの比率- こたきひ ...自由詩319-7-13
息子への手紙- 服部 剛自由詩1019-7-13
そのとき世界は- ひだかた ...自由詩719-7-12
ブーゲンビリアの妖精- 丘白月自由詩219-7-11
病院の午睡時- ひだかた ...自由詩12*19-7-10
水と油- 服部 剛自由詩419-7-9
蝶のお葬式- 丘白月自由詩319-7-9
ちょっとした秘密- ただのみ ...自由詩13*19-7-7
さよなら。あなたの細い右腕- かんな自由詩419-7-6
正義はいつも自分にあるから- Lucy自由詩3*19-7-6
仮縫い- 丘白月自由詩219-7-6
フリージャズ- メープル ...自由詩2*19-7-4
衣擦れ- メープル ...自由詩1*19-6-30
マリーゴールドの妖精- 丘白月自由詩319-6-26
じゃがいも君ありがとう!- st自由詩219-6-26
夏の通り雨- 長崎螢太短歌2*19-6-25
レシート- 丘白月自由詩1019-6-24
面会(改訂)- ひだかた ...自由詩619-6-24
モノローグ/断絶のために- ただのみ ...自由詩12*19-6-23
剥き出し- 帆場蔵人自由詩8*19-6-22
無限(改訂)- ひだかた ...自由詩519-6-22
夕陽の虫籠- かんな自由詩1019-6-21
幻想散歩- ひだかた ...自由詩519-6-21
球体ワールド- あおいみ ...自由詩519-6-20
ミルキー- 坂本瞳子自由詩4*19-6-18
まちあわせとやさしさと夏の呼吸- かんな自由詩719-6-18
屋根を失った者の悲しみを忘却する奴らへ- ナンモナ ...自由詩4*19-6-18
優しい午後- ひだかた ...自由詩12*19-6-18

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