誰かが外から力をねじ込んだ
固く ギリ ギリ と
{ルビ蜷局=とぐろ}を巻いて震える はらわた
突き上げるような衝動!
目を見開き
歯をむき出して
喧しくシンバルを鳴らし 
── 鳴らし ....
 舗道を照らす外灯を見上げ、ふとため息を漏らす。
 胸の奥にしこりがあるような気がして、そっと煙草に火を付ける。
 時を刻む秒針が不整脈のように歪んでいる。
 こげ茶色の幾つもの顔から感 ....
 
前略 わたしはぼちぼちです

あなたはいかがですか 草々

追伸 ぼちぼちだといいな



 
大人になっても子どもの姿
{ルビ蓑蛾=みのが}の雌は{ルビ蓑=みの}の中
雄が訪ねて来るのをじっと待つ
翅も持たずに交尾をし
卵を産んで死んで往く

大人になっても幼いこころ
美しく濃い ....
人間や
運命という言葉でしか
癒せない傷がある

最近の首相は
愛国心とかぬけぬけと口にしているらしいが
簡単に傷を癒せると思って
その言葉を使うなよ

「愛国」とは何だ!!
「愛 ....
秋の向こうに{ルビ欹=そばだ}てながら静かに燃える木の葉ほど
老いの門口 艶やかに {ルビ靡=なび}くことができようか

ひとによりけり だが

誰も自分が想うほど 美しくも醜くもなく
ま ....
腕には花の痕
ぬるくなった前頭葉から真昼が滴り
効き目のないエアコンの風が
指先を 揺らしている
デコルテの青白い呼吸が 唇から漏れる
白熱灯の陰り 閉ざした瞼から
上手に笑う あなたが潜 ....
デジタルの文字の数だけ姿見せラインのように近くて遠い

退屈な私たちに夜を置くスマートホンの便利な夜明け

東雲を鎌で研いだ三日月は昨日噛んだ爪の歪さ

山間を染め逝く夕陽の亡骸が蝉 ....
【行方を尋ねないでください。
それは、行方不明になりたかった人、限定で、お願いします】
そんな紙を 寂れた下町の施設に 貼ってあげたい時がある
何の名札も値打ちも持たないということの
 ....
オバケ同士で驚きあっている 苦行に明け暮れサラリーマンは電車の棚で蛹になった
無関心という制服に包まれたシュークリーム並の少年たちが
耳におしゃぶりを挿したまま喃語と一緒に痰を吐きまくるから
ユニクロを着た老人たちの血圧は ....
強烈な風雨を受けて
折れてしまった月下美人の葉を
何気なく水に差しておいたら

根が出た

その後も根は伸び続け
葉のくぼみに蕾をふたつつけた

さすがに花を咲かせることはなく
 ....
この路地のつながる先がどこなのか知るはずなのにわからなくなる

とちの実が落ちてきますと言うから手を繋いで走った

ほとんどがみどりの中にひとふたひら色素の薄いきみの熱情

内陸の町の夕陽 ....
五つ葉のクローバーなら要らないわ(女は少し嫌な顔して) 小声で褒められた フリーダイヤルじゃない早口で喋る クレームの電話代でもう一つ買えた 大切な約束をしたことを
いいかげんなわたしは
いつのまにか
忘れてしまった
むきだしのアセチレンランプの猥雑さざめく夜市
腹を見せて死んだ金魚は
臭う間も与えられずに すばやく棄てられる
 ....
怖い話だが滑舌が悪い 君の住む街の地図を買って会いに行かない もうすでに決断したことを

髪をすいては決断するように

女はその長い髪をなんどもなんどもすいていた

宇宙の青白い光を見つめながら

宇宙の青白い光に見つめられながら

長まわし ....
終わりの始まりって何時だったんだろうと、かなり苦めの珈琲を入れながら考える。
そういえば、いつから秋になったのか思い出そうとするような。

そこに有ったことに気づかない。
あまりにも自然で、穏 ....
縦横無尽の蜘蛛の巣に
きらり、とひかる
ひと粒の


水に囲われ
ささやかに揺れている
ひとしずくの
時刻

断片的な
その美しさのかたわらに
白く包まれた命がある
 ....
あなただけ魔法にかからないみたい私のことを好きと言うから 賞味期限が切れたからくれたのか 大きなお尻が部屋を狭くした コーヒーの香りとあなた
コーヒーの香りとあなた
コーヒーの香りとあなた
画家がキャンバスに向かい、あらゆる影を創り出す時、
私は白昼の都会で私の影を創造した。
人並みを避けながら、あらゆる方角へ歩みを進め、
変幻自在に形を変える自分の影を創造した。

発見と ....
芝刈りの最中、可憐に咲いている名も知らぬ花を私は見た。
同僚に聞いても知らぬと言う。
私はその花がどうしようもなく気になったので、
皆の見ていぬうちにこっそりと花を抜き、作業着のポケットに詰 ....
振り返れば後ろに誰もいない森の小径を私は往く。
森の中はあらゆるところから何かの声がする。
私を狙う声、無関心な声、官能的な声、はては幻聴。
道案内人はとうに消えてしまった。

自らの思 ....
朝焼彩茜色さんのおすすめリスト(5109)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
誰ももうネジを巻くな- ただのみ ...自由詩22*14-10-8
道のり- ヒヤシン ...自由詩7*14-10-6
前略- 殿上 童自由詩24*14-10-5
美濃夢詩びと- ただのみ ...自由詩19*14-10-4
地球市民- 渡辺亘自由詩614-10-2
ひとひとひら- ただのみ ...自由詩21*14-10-1
日蝕- 為平 澪自由詩6*14-9-28
夜を置く- 為平 澪短歌5*14-9-28
行方知れずのゆくえ- 為平 澪自由詩7*14-9-28
オバケ同士で驚きあっている- 北大路京 ...自由詩1814-9-27
快速処方箋- ただのみ ...自由詩23+*14-9-27
生きるためになんか生きられない- nonya自由詩25+*14-9-27
もりおか- フユナ短歌714-9-26
五つ葉のクローバーなら要らないわ(女は少し嫌な顔して)- 北大路京 ...短歌214-9-26
小声で褒められた- 北大路京 ...自由詩414-9-26
フリーダイヤルじゃない早口で喋る- 北大路京 ...自由詩314-9-26
クレームの電話代でもう一つ買えた- 北大路京 ...自由詩214-9-26
あかい花- そらの珊 ...自由詩2614-9-26
怖い話だが滑舌が悪い- 北大路京 ...自由詩414-9-25
君の住む街の地図を買って会いに行かない- 北大路京 ...自由詩614-9-25
宇宙の青白い光- 吉岡ペペ ...自由詩814-9-25
秋の珈琲- 中原純乃散文(批評 ...5*14-9-25
縮図- 千波 一 ...自由詩514-9-25
あなただけ魔法にかからないみたい私のことを好きと言うから- 北大路京 ...短歌614-9-24
賞味期限が切れたからくれたのか- 北大路京 ...自由詩414-9-24
大きなお尻が部屋を狭くした- 北大路京 ...自由詩214-9-24
6畳に- 中原純乃自由詩7*14-9-24
個人的詩作について- ヒヤシン ...自由詩13*14-9-24
小さな祈り- ヒヤシン ...自由詩9*14-9-24
ユートピア- ヒヤシン ...自由詩7*14-9-23

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