春の海に小石を投げる
かんな

水面を何度も跳ねる小石のように
弾けて走って抱きついて頬を合わせて
近づいてまた離れていく潮のように
傍にいてでもそのままひとり自由でいて
嵐の中でうねる波が静けさを取り戻すように
圧倒的に敵わないけど泣いてたら頭を撫でて
夕日が水平線ぎりぎりで沈まないように
今を生きて明日まで生きてそれで朝は起こして
空と海が果てしなく広く深く見えたとしても
世界は結構狭いから早く出会ってしまいたい


自由詩 春の海に小石を投げる Copyright かんな 2021-04-20 15:09:45
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