忘れられない不幸と一瞬で忘れる幸せを選ぶならどちらがいい?
私は一瞬で忘れるくらいの幸せなんていらないけど
嫌な事を忘れられないのも嫌だ
だけど忘れられないと言う事はその出来事に
....
雨の中 二人で夢を語った
だけど雨の音がうるさくて君の夢の話が聞けなかった
ある日 君が突然いなくなってしまった
別れも言わずに
今も君が消えた場所に僕がいる
あの日聞けなかった君の夢を聞か ....
好きな人くらい俺にだっていたさ
今はただ俺が見えないだけさ
家族くらい俺にだっていたさ
今はただ石の中で眠っているだけさ
恋人くらい俺にだっていたさ
今はただ写真の中で俺を見つめてい ....
地球には人の数だけ世界があって
自分の世界があれば
他人の世界もある
また今日も一つの世界が死に
一つの世界が生まれた
地球が生まれてから何億年も経っているのに
まだ青いなんて他の惑星はきっと地球より
年寄りなんだね
いつも君は自分の夢に向かって走っている
それがどれだけ辛く数えきれない程の涙を流し
たとえ夢に敗れようとも その瞳は輝いていて
僕にはない物を持っている君が羨ましく
いつしかそんな君が僕の夢 ....
私の緑の踊り場に
甲虫や気圧の変化の為に
(つまりは身体中の骨の矯正の為に)
カスタネットやリコーダーを携えた
記憶の楽団が集まっていた
地上は澄み切った空のようだった
花の色をした鳥 ....
玄関に靴がいっぱい笑初
代価は支払わねばならない
そんなこと考えていると恐ろしくなるよ
生まれて死ぬことが
こんなにも恐ろしいことだなんて
生きていることが
こんなにも犠牲を強いることだなんて
厳しい因果律の ....
冬枯れの樹の下でなぜ孤独を感じる必要があるのだろう。
そんなことを自分に問うた事のある人が一体いくら在るのだろう。
自分に課した約束を反故にした人は一体幾人いるのだろう。
犯した罪の ....
まちぼうけをしている
霊園のお墓のなかで
白白と明ける白骨のわたしは
時時
霊園の枯れた草陰から歩き出して
近くの空き地にいき
忘れ去られてペンキのはがれた木製のベンチで
しずしずとひな ....
スプーンで食べないからだ
私の死んだ日桜満開
主人公であるなら
殺されてはいけない
最初に殺される被害者は主人公ではないからだ
犯人か探偵であるべきだ
だが誰かが殺されなければ
犯人は犯人たりえず
探偵も登場しないだろう
つまり殺さ ....
宇宙りんご
おおきくなあれ
宇宙りんご
おおきくなあれ
ジェットコースター
日本晴れ
ぶりの照り焼き定食
箸でつく
優しい一日また明日
宇 ....
一話目で凍てついて死ぬ主人公
歌詞も音程も違っている
ギャフンと言おうとして舌を噛んだ
めらめらと、只めらめらと
燃えさかる火を、胸に潜めて
{ルビ一日=ひとひ}を生きよ――
気づけば、今日も
日は暮れていた…という風に
なんで僕らは地球の中にいるのに
自分の家から出たら外なの?
耳を痛めたくないから
仕事以外で
ヘッドフォンは使っていなかったのに
偶然押したボタン
あまく、やさしい声が
右へ、左へ
流れては消えていく
切なさにとろけるような
魔法の声
....
七日粥五文字変えたらスガシカオ
ゼクシィの角で殴られ四日の血
噛みきった舌が嘘をつく
喋らない靴を履いている
オレが愛してやるホトトギス
種は零れる
つゆの光る朝に
手紙を黙読する
ゆき場のない言葉を
ほほに風そう庭のお墓に埋めた
涙に黙礼をする
血筋を経た
自分が今ここにいることを
みつめれば
温 ....
都合よく星ある
ストライクが入らない
言葉の投げ方を、忘れたから
キャッチャーを
キリキリ舞いさせながら
交代を告げる声を、待ち望む
変化球に入れ込みすぎて
指の関節が ....
弱虫の夜明けはまだ来ない
弱虫の夜明けはまだ遠い
優しい話をしておくれ
悲しい話しは運べない
嬉しい話をして欲しい
愛しい人がしておくれ
俺はきっと
いつまでも
弱虫のまま
....
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