秋遊び初めて作るモンブラン
おまえも ころもがえするんだろうと
犬に話しかける
ええ そろそろ冬毛が生えてくる季節です
けれど 私には長袖も半袖もありませんし
化繊や木綿や絹だとか
細かな品質表示はもとより
陰干 ....
なにかの腹いせに
捨てるように蒔いた種が
季節を無視して咲きはじめる
かみなりのなる夜に
濡れながら
裏切るように白く
うすべったい花びらが
いっせいに
いつまでも
あな ....
人は生まれながらに、
生きる権利を持つ。
もとい、
人は生まれながらに
表現できる権利を持つ。
であるからに人は皆
アーティストである。
ひとをじぶんのもとに呼びつけない
これぐらいでいいだろうとは思わない
じぶんや周りの?や!を素通りしない
めんどくさいことを途中でやめない
反論に対しては反論しない
....
伝えることができたのだろうか
熟れ落ちていく夕陽の悲鳴を
表わすことができたのだろうか
沈殿していく闇の舌なめずりを
キーを叩く指の隙間から
瞬間は呆気なく零れ落ちてしまう
慌 ....
コーヒーとクッキーとタバコの三者択一をせまられて、
それらの選択肢の詳細を明示されない。
コーヒーはドリップなのかエスプレッソなのか、
クッキーはバターをつかっているのかいないのか、
タバ ....
眠るときはまるくなる
骨を抜いたイカのように
立派な毛皮に包まれた
ただの肉塊になる
目の玉はビー玉
なにを映すかはまだ決めてない
占いはできないけど明日はみえる
今日と似ていて少し ....
ハムスターは耳がいい
ささいな音も知っている
がじがじ がじがじケージをかんで
えさよこせ
えさよこせ
飼い主はねむってる
飼い主は怒ってる
飼い主は ナイテイル
やれやれ ....
肉を食う
うまい!
なるほど
これが生きるってことか
肉がうまいという驚愕の事実
生死について論じる前に
なぜ肉がうまいのかについて考える必要がある
生に関する考察も ....
生きるだけの塩と
砂糖とたんぱく質
ミネラルとビタミン
水があればいい
それとテキスト
これが重要だ
生きることに勇気を与え
いのちの滋養となるものがいい
働くことに力あふれ
休むこ ....
まいにち、テレパシーをとばしている
とどいたのかなぁ
今日は雨だけど ・・・
れんちゃんにとって
六月はもう、真夏とおなじだった
朝から暑くてたまらないみたい
ひんやりつめたい ....
出かけるのなら
帽子を被ってお行きなさい
いざという時には
バケツになるから
出かけるのなら
傘を持ってお行きなさい
空から降ってくるのは
優しい雨だけと限らないにしても
出か ....
強烈な腐敗臭がする
淀んだ汚いドブの水に
長い間 私は浮かんでいた
そこから見える空は
暗雲に隠れて 鈍い光を放つ
偽者の太陽だった――
這い出そうとすれば
誰かが足を引っ張って ....
やっと今日の仕事が終わった
選び間違えた 水の様なアイスコーヒーを飲み干して外へ出る
工場の騒音のなかで暮らしていると帰る頃には
虫の音なのか 耳鳴りなのか全く区別がつか ....
元々ある それ
「今、ここ」 に 現れる
喜び
悲しみ
皆それぞれに、真実の命
嬉しいことを分かち合う命
辛いことを分かち合う命
希望を覆う命
絶望を増幅さ ....
先が明るいから
感謝するような人生ではなく
感謝に満ちているから
先が明るいと思える人生がいい
そうしたら後悔や嫉妬や疑念
そんなものもなくなるのだろう
秋の光 ....
空は楽天的だった
地面は感謝に満ちていた
だまされてやるさ
なにを言えば終わるのか
知り尽くしたひと
計算していたんだきっと
空は楽天的だった
地面は感謝に満 ....
美しいモノが見たいというなら
それはもう美しくないかも知れない
汚いモノには目を覆いたい
だけど匂いはどうしようもない
私はたくさんの言葉を紡いできた
そこには僅かな真実があったのか ....
あなたの瞳に、僕が映る
僕の瞳に、あなたが映る
あなたの中に、僕はいる
僕の中に、あなたはいる
あなたの内に、天はあり
僕の内に、天はあり
天の内に、僕等はいる
....
やたらめったら起こる奇跡を奇跡と呼びたくない
真昼の青空にいて
お日様はいつもと同じように
まっすぐに向き合ってくれている
それなのに痩せ尖った姿を
心溶かす丸い雲の横で
薄ぼんやり見せてしまい
ごめんなさ ....
ぞろぞろと
つながって
生まれくる
かまきりの赤ちゃん
泡を固めたような
麩菓子に似た卵から
孵化してしまったら
もう戻れない
生まれた瞬間から
君たちは みなしご
風 ....
可愛かった君が
台風になったと聞いて
かなしかった
あんなに可愛かった君が
なに食わぬ顔で
意味や 時間を
張り飛ばしていく
むかし
一緒にうたっていた歌を
はぐれた風に ....
クロワッサンを
ココアにつけて
体も心も温まる。
眠くなり寝床へ
人を大切に思い
人に気を遣って
人の話を聞いて
人の為にいのる
何もできない僕
情けをかける君
心 ....
おそらく
それが見ず知らずの善良な動物の皮であった
という
ひどく生々しい事実にもたれながら
わたしが
しらずしらずのうちに
この足で踏みつけてきた
ものを想います
どうして
こ ....
すこしのかなしみがあったけれど
それはさもないかなしみだから
窓のそとのことを考えようと
わたしは祈る
きっとまだ
のこっているはず
わたしの場所
この残照のまばゆさ
のな ....
{引用=冬のきみがすきだった
冬のきみがきらいだった
ひややかな恋のまま
ずっととおりすぎて
しまいたかった
あの ....
思いをこめた白球を、無心で投げる。
霧の向こうから返ってくる白球を、両手で捕る。
霧の幕が開いてゆく――空白の明日を見据え
もう一度、白球をにぎる。
「趣味は何ですか?」と訊かれて、「詩を書くこと」と答えるのは難しい。なんだかものすごく恥ずかしいし、そもそもたぶん、詩を書くことは趣味なんかじゃないと思っているからだと思う、心のどこかで。
....
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