昇る朝陽に恵まれて、小鳥の歌声もこの林道には涼しい。
 路傍の人との挨拶も愉しく、足元の落ち葉ですら愛おしい。
 別荘地に吹く風は清らかで、空気は澄んでいる。
 どこかの家からモーツァルト ....
 悲しみに久しく、愛に飢え、欲望のままに生きた。
 傷口を広げ、流れ出る鮮血を舐め合い、瞬間の癒しを求める。
 痛みを伴う快楽にその身を委ね、探り合いで過ぎてゆく日々。
 死を意識するともう ....
晴れた港の
防波堤を歩いた

コンクリートのひび割れから
小さな花は灯る
テトラポットは
夜ごと
組み替えられている
それらが
いつか砂粒になるまで
続いていくとしても
さかなの ....
忘れられた不穏な海岸に
いま支払われていく一年の生存
薄明を徐々に明るめながら
到着する赤橙の日の出は
一年の陽光を支払っていくのだ
こうして僕と太陽は
互いに互いを支払い合い
差し ....
大人になると
目に映る全てに
順番を付けて
幸せを急ぐ

振り切って
好きなものを
選べる力が
正義なんだと
言い聞かせた夜

ミシンをかけた
雑巾の表と裏が
どっちでも同じ ....
僕のまわりの大学生

彼らはテレビをみない

YouTubeをみてるかきいてるかしている

マンガばかり読んでいないで本を読みなさい

よろしく、

YouTubeばかりみていない ....
優しさとか思い遣りとか
愛情とか真心とか
人として不可欠なものが
足りなかったり
最悪欠けていたら

正義や道徳を写す教科書さえ
ビリビリに破いてしまえば
悪魔の囁きだけが耳に吹き込ま ....
神走る
跡を追う
ただ痕跡のみ
残す
見えぬものを
聴く言葉、掬う言ノ葉
散らす人

俺は流石に音を上げた
貴女の遠去かるスピードに
流れる石、意志、猪の
猪突猛進
速度増し
 ....
普通がぼくらを苦しめる

普通に対して

なにかが足りないと悲しくなる

普通なんてまやかしなのに

普通に対して

一喜一憂こどくを舐めている


きみがおもう普通よりも
 ....
一月一日、お正月。軒さきを小さな人がとほつた。

岬の根元にある町の上に、夏の海のやうな空がひろがつてゐる。

中学校の音楽室で、若い先生がバッハのオルガン曲をひいてゐる。
春には結婚す ....
けれども雲はいつも太陽を仰いでいる
暗雲だから項垂れて地を見下ろしているとは思うな
幸福を見つけた者が全てを置き去りにするように
地のことなど顧みはしない
どれだけ雨が降ろうが雪が積もろうが
 ....
さびしい道化師は
観客のいないサーカス小屋にひとり
空中ブランコや象の玉乗りの夢を見る

もう雇い主なんていやしないが
故郷にかえるまえに思い出にあいにゆく

もう料金箱にはどんな人生も ....
ただ、何もしたくないだけなのに

なんて難しいんだろうと思います

嘘をつきたくないだけなのに

本音かわからないギリギリを主張してしまいます

明日は明日の風が吹くのに

明日の ....
できるだけ神の御意志に添えるよう感覚を研ぎ澄まして



できるだけ私利私欲や雑念を払って



それを探っている



そして、これだと思うものを



打ち込んでい ....
悪に限りはない
善には限りがある

だからどうした

他人の命を犠牲にしても
自分の命は守らなければならない

だから何だよ

他人の痛いのは平気
一年でも二年でもぜんぜん平気
 ....
黄身の大きさが違う目玉焼き
食べれば同じ味がするのだから

きっと左右のバランスが違う
この眼にだって夢は見えるだろう

頭は嘘を付かないプロペラを
心で回して不安定になる

前髪で ....
純いろの砂浜で

ともだちいたんだね

夢遊病者のあしどりで

忘れものを取りにいく


ガソリンをまく

火を放つ

ほうむる

自分をやり直す


純いろの砂浜 ....
のびた爪を夜に切ってくれた
妻である人が切ってくれた

爪が指の先でのびる
切らずにおいたらどこまでのびるかなんて
普段は思わないけれど
思ってしまった

のびた爪であたしの体を触られ ....
雲が楽譜の白みせる

空に水いろたちのぼる

不思議の国のアリスたち

ゆく年くる年踊ってる

その悲しみに冬光る


日ノ出を祈りに愛しいあのこ

夕暮れのダンスが来るまえ ....
風の招きに集められ
ひとつの夜に出逢う僕等は
互いの盃を交わす

この胸から
静かに踊り出す…心音の行方に
物語の幕はゆっくり上がる

誰にも知られぬ遠い夜よ
{ルビ蹲=う ....
私の中に
永い間眠っている
マグマ

涼しい顔してほんとうは
体内を巡る真紅の血が
いつも渦巻いている

そろそろ目を開く季節だ
あの空、葉脈、
一本の水平線を
( ....
夕陽を抱いた木々の裸は細く炭化して
鳥籠の心臓を想わせるゆっくりと
いくつもの白い死を積み冬は誰を眠らせたのか
追って追われる季節の加速する瞬きの中
ゆっくりと確かになって往く単純なカラクリに ....
たまや

ほんとうはそこにいたかった

冬花火

どこかでだれかが虐待される


たいせつにしてくれなかった

くもりぞらのゆうがた葦の原


たまや

ほんとうはそこ ....
太陽が硝子を撃つ

それはいつ頃からだろう

じぶんがいなければ

壊れてしまうようなひとが好きだ

光が刺さる砂浜で泣いた


たいせつにされたかったひとに

たいせつにさ ....
室戸岬の
先端に
向かって手を
ふってみた
室戸岬の
先端からは
ぜったい
見えやしない
この
ちっぽけな
沖堤防から
恥ずかしいから
声は出せないが
こころの
こころの
 ....
直七が
転がっている
道をぬける
ぽっかりと
あいた
筍の跡地は
そのままになっている
五月からずっと
ちらほらと
落ちた
つつじの花弁は
じっとりと
しみている
ぽつん
 ....
遠巻きにして人だかりができていた
始発電車まではまだ時間がある
上野駅の構内でそれを待っている人たちは皆一様に張りつめた冬の寒気に震えているに違いなかった

まだ入れない改札口周辺の通路になぜ ....
全てを失くしたような顔をして
覗けるショーウィンドウなど
ここにはないよ

きっと汚れてるファンデが落ちて
心の毛穴に詰まらせながら
どうしようもなく哀しい涙は

手の甲で弾くピアノ線 ....
体臭と口臭
そして
お互いの獣臭さを嗅ぎあう夜は
同じベッドの上で汗垂れながし
軋みあった

小柄で背は低い
美人でも可愛くもなかった
髪の毛は短くて化粧が無理矢理だった
スカートを ....
憧れが溢れて来るこの夜、 
空間は全くの無音で
誰かの透明な吐息
遠くわたしが聴いている
朝焼彩茜色さんのおすすめリスト(5172)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
小詩- メープル ...自由詩4*19-1-12
大河の流れに見る夢- メープル ...自由詩1*19-1-12
冬のパズル- そらの珊 ...自由詩16*19-1-7
元旦- 葉leaf自由詩319-1-3
払拭- ミナト ...自由詩319-1-3
○X- ペペロ自由詩119-1-3
不安な演奏- こたきひ ...自由詩419-1-3
ト_なって14_元日の神々- ひだかた ...自由詩7*19-1-2
普通のこどく- ペペロ自由詩219-1-2
一月一日のバッハ(再掲)- 石村自由詩17*19-1-2
幸も不幸も- ただのみ ...自由詩12*19-1-2
コラージュ2018- 梅昆布茶自由詩12*19-1-2
呟く- 短角牛自由詩219-1-2
皆でやれば一人くらいは- そおっと ...自由詩4*19-1-1
インスピレーション- こたきひ ...自由詩419-1-1
雌雄眼- ミナト ...自由詩419-1-1
ともだち- ペペロ自由詩219-1-1
指の先で爪がのびる- こたきひ ...自由詩419-1-1
タイムトラベル- ペペロ自由詩219-1-1
布石- 服部 剛自由詩418-12-31
或る午後の変容- 服部 剛自由詩318-12-31
見えない幻- ただのみ ...自由詩16*18-12-31
冬花火- ペペロ自由詩218-12-31
知らずの砂浜- ペペロ自由詩118-12-31
室戸岬- 北村 守 ...自由詩118-12-31
墓掃除にて- 北村 守 ...自由詩218-12-31
撲殺- こたきひ ...自由詩418-12-30
- ミナト ...自由詩1*18-12-30
女神とその性欲は- こたきひ ...自由詩418-12-30
夜の響き(改訂)- ひだかた ...自由詩518-12-29

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