喉から風邪をひく君の涙を僕にくれないか
紅茶にいれてくれないか

ヴィーナスの天秤が贋物の金貨を探る

うさぎを追いかけるのは僕の役目じゃないからね
君か僕らの娘に追いかけて欲しい

 ....
静か雨
空を眺めて
肩を抱く
往ってしまった
君の涙か
それでも人生にYESと言う
摩耗していくだけの人生に
磨り減っていくだけの人生に
果てなき消耗戦の人生に
逆転など有り得ない人生に
それでも人生にYESと言う
何度でも言う
人生に意味は ....
迷宮で廻すルーレットには
なんの不可抗力もない

風に繰られる日誌のような
待ち人しらずがそこにある

許可もなく
陰影もなく
皆無もなく
わずかばかりの定義だけを添えて ....
よごれた皿を洗うことはたやすくできる
こころを洗うことは容易ではない

精神のよごれが頂点に達して
いつもこわれっっぱなしの回路をさらに脅かす
どこの惑星で治療をうけたらよいのか

基本 ....
今日も一日が消えてゆく 悪びれることもなく時は捲れ
ゆるゆると確実に老いてゆく
胸に立ち込める冷たい霧
晴れる間もない
季節より早く深まったあなた
色づく言葉が黙々と
忘れ去られた詩人の墓を覆う頃
斜陽に目を細 ....
夕陽が
巨大な刃物に見えると
あなたは言う
浴衣の袖に
夏の終わりをぶら下げて
つま先で感じる
感じているらしい
闇とか、それ、本当か。

八月の深い所で
あなたが書いた詩は
セ ....
リセットを押したつもりがコンティニュー、なんて無慈悲なタイム・トラベル





失くせない言葉のような「あのひと」に会える夜です、月が積もれば



果てるなら果てよロマンス ....
夏のおわりの
アスファルトのうえに
蜂がひとつ
死んでいた
もう、
怖くもなんともない有様で
蜂がひとつ
死んでいた

この蜂の持つ毒針は
柔肌に痛みと腫れをもたらすに十分で
 ....
 
夜、虫のこえ

秋がそこにいた

でも、まだしまえない名残のTシャツ



 
変わらず、
愛娘と手を繋いで歩いた
川沿いの遊歩道はあり
愛娘だけ不在となり
果てなく伸び行く

変わらず、
いずれ銀に光る川も遊歩道も消え
巨大な途方もなく巨大なチカラが
噴き上げ ....
服を脱ぎ捨てて、
皮膚を剥いで、
すべて剥ぎとる。

まだだ、
核心に触れるまでは遠すぎる。
いったいどこまで
いったいいつまで
続くのだろうか。

魂は太陽に比例 ....
君が往ってしまったのは解らなくもない
ぼくと君は銀河を観たね
約束の小指が振えたよ
あまりにも美しい景色の中で
ぼくはまだ生きている
もっと美しい音色を聴かせたかった
でもね
約束だ ....
皮を剥くことばかり求めて、
実の味を忘れた
林檎みたいな私の肌に、
あなたは歯をがりり立てました。
私はその痛みに歓喜し
ちいさな翼を羽ばたかせ
あなたの心のなかの
小さな ....
最近は月を観ていないからかも知れないけれど
ぼくは退屈で何をしていいか解らない
マリィの部屋に行き
琥珀を舐めても
紫煙に沈んでも
何が変わるとは思えない

あなぐらに潜んで夢でもみ ....
絵のない絵葉書が届く
ことばのない詩が書かれていた
ピアノソナタが雨に溶けて
コスモスはうつむき顔を覆う
山の精気が少しだけ薄められ
ものごとを前にしてふと
過去からの声に手を止めている
 ....
秋に煙るサンマの香り

苦手な大根おろし擦る恐ろしさ

今年のサンマは当たりかハズレか

漁業権にサンマが青く踊る

スダチを絞る指先の香り
きらめく光の旋律

今宵に響く新鮮さ

ソナタが美しく香る音曲

究極に愛する想いの凝縮楽

旋律が奏でる往復書簡

トッカータとフーガに心騒めく
     わたしは帰る
     猫の住む我が家へと
     服も靴下も脱ぎ散らかし
     ひんやりとしたベッドへ
     もぐりこむ
     鼻先の生温かなけものの匂い
 ....
一般邦人は
メキシコ麻薬戦争とは
一見して関係がないはずだが
実際は関連が
あるのだ

幻覚を見たり
聴いたりする病のことを
ご存じだろうか
昔からある病気で
その病気の名前は
 ....
誰しもが健康であることを望んでも
人間はタバコを吸うと云う
嗜好があれば
病気を悪くしたり
病気を患ったりする

まだ若いころ
人と人との距離感を
思うとやるせない気持ちが
するよう ....
枝葉に付着した
無数の小さな丸い水滴      銀の透明
は、
照らしだす光に 光を通し輝く

光そのものは見えずに
只、
銀の透明響かせます

無垢なる人の魂に
カルピスを薄め薄めてもはや水やけに激しい風が吹いてる 光と樹木が交差する
あの夏の濃い陰りを抜けて
ヤンマゆくよ

感光した記憶の傷痕なぞり
迷える樹海の鬱蒼を越えて
ヤンマゆくよ

うすい双翅に光彩を弾き
風の流れを遡り
この目が耳 ....
お母さん、私ね、学校にin loveなboyが八匹もいるんだよ

金魚に餌をあげていたら 
次女が後ろで不意に大きな声を出すものだから
目の前の水槽に
突然金魚が九匹飛び込んできて、
その ....
汗にはにおいが有る
涙にもにおいが有る
汗も涙も
わたしの何かと
よく混ざるのだろう
ときに
錆付いたような
においが鼻につく

陽にあたればにおいがこぼれる
寝息のなかにもに ....
『ダイパー・ドライブやっています』

“おむつのドライブ?”
丁寧な発音
穏やかなトーンの声に
思わず立ち止まる
行きつけのスーパーの入り口

『新生児用のおむつが特に不足しています。 ....
滴りや濡れたる翼なき背中 滴りの一粒地球削る音
朝焼彩茜色さんのおすすめリスト(5183)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
喉から風邪をひく君へ- 北大路京 ...自由詩615-9-17
秋雨- レタス短歌115-9-17
果てなき消耗戦の果てに- 渡辺亘自由詩315-9-17
迷宮ルーレット- 千波 一 ...自由詩415-9-17
ちっちゃな宇宙船にのって- 梅昆布茶自由詩1815-9-17
_- レタス俳句115-9-16
秋・滑落- ただのみ ...自由詩18*15-9-16
あなたの詩にはセンスがない。- 左屋百色自由詩715-9-16
◆タイム・トラベル- 千波 一 ...短歌415-9-12
ささやかな羽音- 千波 一 ...自由詩515-9-11
Tシャツ- 殿上 童自由詩15*15-9-7
不変進化(改訂)- たけし自由詩315-9-6
太陽- あおい満 ...自由詩6*15-9-6
カムパネルラ- レタス自由詩215-9-6
接吻- あおい満 ...自由詩13*15-9-5
休日- レタス自由詩615-9-5
秋・逡巡- ただのみ ...自由詩18*15-9-5
サンマ- レタス俳句315-9-5
バッハ- レタス俳句1*15-9-5
金の目と金の月- 石田とわ自由詩15*15-9-4
メキシコ麻薬戦争と幻覚の病- りゅうの ...自由詩4*15-9-4
タバコが世界に必要だろうか- りゅうの ...自由詩1+*15-9-4
叡智- たけし自由詩615-9-3
カルピスを薄め薄めてもはや水やけに激しい風が吹いてる- 北大路京 ...短歌615-9-3
ヤンマゆくよ- ただのみ ...自由詩17*15-8-30
ボーイが八匹- 夏美かを ...自由詩34*15-8-27
金属かも知れない- 千波 一 ...自由詩515-8-18
ダイパー・ドライブ- 夏美かを ...自由詩23*15-8-3
滴りや濡れたる翼なき背中- 北大路京 ...俳句615-7-21
滴りの一粒地球削る音- 北大路京 ...俳句415-7-21

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