犬を連れた二人の男が行き会った
血統書付きの犬を連れた方が自慢を始め もう一方に
「雑種なんか飼うのは時間の無駄だよ」
ああ 好きか嫌いか別として
そんな考え方があってもいいのだろう
もっと ....
華がなければ
覚えてもらえない

名前がなければ
呼んでもらえない

色がなければ
背景にもなれない

嫌ってもらわなければ
記憶にもなれない

でも
生きている

 ....
そよ風に負けている 黄昏のような明け方、夜の今際
悲しみに暮れる夕焼けの如き早朝は
空の青と昇る陽の赤が
混ざり合い織り成す紫
また明日、と言って君に背を向けた
その明日が今日だ
染まる雲の柔らか ....
銀河のほとりには
ため息たちが花開いて

湖面は
ゆらめく



つかの間の風のなかに
つかの間の風のそとに
言葉の実る予感、が
色づいて

瞳の奥を波が走る

 ....
細長く影が伸びる帰り道に聴きたかった声 「しぇけなべいべなぁ」と書くための墨を黙って擦っている 繁みの間から語りかけてくる友だち

幼いころに拾い集めたら
食べるとどもりになるよ
あの子はきっと
食べたんだよ
という子がいた

友だちの中にひとり
どもる子がいた

きみはド ....
真夏の彼方から
静かな夜空へと手前に延びる
扉を開けると
独り涙に濡れている君がいた

ぽろぽろ汗を流しながら
仕事から帰り着いたばかり
ずっと一緒に生きていこうと
伝えた僕は
花瓶 ....
夜の黒が
何時だって怖かった
だけど僕は知っている
夜空に浮かぶ月を

三日月は美しい
それはもうすぐ消えてしまうから
だから美しい
だから耐えられる

でも新月の夜は無理 ....
風に運ばれて
なつかしい匂いが
辺りを
湿らせる


葉の裏
こもれび
ガラスの小瓶

窓枠
ベンチ
まっすぐな歩道



言いかけた、名前



少し ....
僕らは社会の文体を学んで成長してきた
はたまた親の文体に反撥しながらも生きるために
それを受け入れて

今度は自分自身のフォーマットに縛られながら
それとの葛藤にちょっと疲れているのかもしれ ....
道路に飛べない鴉がいた 危うく轢きそうになった
大人という者は 大人という冠を被ったガキだ
もう短い命だろう この鴉はそんな大人たちよりも
余程 命を懸けて生きている

……
 ....
透明よ 貴方の色は 永遠だ 投げキッスして逃げ去る足にドクター中松のバネの靴 帰りたくない林檎に砂糖ふっている おでこにおでこくっつけてジェリービーンズの雨降る 清々しい朝の光に芝の緑が艶やかに萌える。
美しい旋律は時代の背景となり、
脈々と流れ、
粘りを含んだ人々の呼吸の中で発展する。

季節の花々が咲き乱れる様は
まるで人間の感情のようだ。 ....
橋の途中で車を停めて
降りてみたのは
海風のなか

半袖のシャツを抜ける海風は
きみとぼくとをかすめて
手の届かない
ブルーになる

うっすらと
肌をぬらした汗も
すっか ....
瞳の奥底に隠れてこっちを覗いている
裸の抒情の手足を縛り上げ
哭きながら何度でも犯し続けよう
石切り場から運んできた
重い想いを凪いだ風に浮かし
寛容な字面をことごとく摩耗させて
のっぺら ....
さざ波は
わたしに命じる
海を見よ、と
耳元で命じる

ひかりに添われて
きらめく波は
銀の爪

藻も砂も
上手にうばう
銀の爪

さざ波は
わたしに命じる
海を研げ ....
はるか
昔を向いているひとの
すべてが灯りと
なりますよう、
祈るわたしは
濁れるわたし
ひとごとみたいに
まったく淡い
時刻表

五本の指があるわりには
そこに受け取ら ....
なにも残っていないなら
音だけでいいから
言葉をください

やさしい意味などいらないから
くるしい意味などいらないから
せめて誠実な音声を
聴かせてください

差し障りなく
 ....
 遠く離れた
 名も知らぬ君に対して
 愛を感じるための
 口実なんてない

 人類みんな
 兄弟、姉妹だから、なんて
 そんな標語も、白々しいだけで

 だって
 兄弟げんかも度 ....
目を閉じて

いろとりどりの

小さな折り紙

小さく小さく折って広げて一息吹けば

真っ白な折り紙鶴一羽

もう一息吹けば

いろとりどりの折り紙鶴が手のひらから溢れて

 ....
カップを天に掲げて
ブラックを注文
濁った夜空に
入れるミルクなんてない
苦くて苦くて
どこまでも黒かった
「この世界から目を背けるな」
と言わんばかりに
今夜は目が冴える
 ....
掛け軸の中に残された想い

夜が十分に闇であった頃
月の柔肌に立ち昇る香の煙より
        しろくあわく

現世を離れた囁きを運ぶ
ぬるい風を孕んだ柳のように
        し ....
見えないせいで困ることがある
見えないおかげで
救われることもある

聞こえないせいで遅れることがある
聞こえないおかげで
順調に進むこともある

言えないせいで失うことが ....
自販機から出てきたコーラがぬるい 美女が乗り込んだカーナンバーが俺の暗証番号
朝焼彩茜色さんのおすすめリスト(5109)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
詩と詩人と似非批評- ただのみ ...自由詩22*14-8-3
かたおもい- nonya自由詩26*14-8-3
そよ風に負けている- 北大路京 ...自由詩514-8-2
vibgyor七重奏- 凍月自由詩12*14-8-1
奏でるよりも聞き惚れて- 千波 一 ...自由詩914-8-1
細長く影が伸びる帰り道に聴きたかった声- 北大路京 ...自由詩514-8-1
「しぇけなべいべなぁ」と書くための墨を黙って擦っている- 北大路京 ...自由詩514-8-1
ドングリ- 殿岡秀秋自由詩914-8-1
真夜中の向日葵- りゅうの ...自由詩16*14-8-1
月を追って- 凍月自由詩4*14-7-31
恥じらい- 千波 一 ...自由詩414-7-31
おでん屋- 梅昆布茶自由詩21+14-7-31
- 陽向自由詩8*14-7-31
透明よ- 陽向俳句1*14-7-31
投げキッスして逃げ去る足にドクター中松のバネの靴- 北大路京 ...自由詩714-7-31
帰りたくない林檎に砂糖ふっている- 北大路京 ...自由詩214-7-31
おでこにおでこくっつけてジェリービーンズの雨降る- 北大路京 ...自由詩414-7-31
- ヒヤシン ...自由詩11*14-7-30
南風- 千波 一 ...自由詩214-7-28
わたしは喜んで嘘を書こう- ただのみ ...自由詩27*14-7-27
銀の爪- 千波 一 ...自由詩214-7-27
水の駅- 千波 一 ...自由詩614-7-26
音だけでいいから- 千波 一 ...自由詩414-7-25
包み紙- まーつん自由詩11*14-7-24
折り紙鶴- 灰泥軽茶自由詩1014-7-24
黒い黒い夜空のコーヒー- 凍月自由詩5*14-7-23
こだわり- ただのみ ...自由詩18*14-7-23
快刀乱麻- 千波 一 ...自由詩214-7-22
自販機から出てきたコーラがぬるい- 北大路京 ...自由詩114-7-22
美女が乗り込んだカーナンバーが俺の暗証番号- 北大路京 ...自由詩114-7-22

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171