心の熱量の限界を超え
心の熱量の限界を超えて

願わくば叙情という言葉がその呪縛を解いて
大空に飛翔せんことを

大空を貫くのは青
ただ青のみ

青はどこまで
どこまで行くのだろう ....
太陽の繭玉を紡ぐ朝

 風景も 音楽も
 ひとつ心に溶けて
 対流する
 かたちのないものたちは
 かたちのなかでふるえ
 ただ惹かれていた
 扉の向こう
 音と意の翅を得ることに
 ....
ものごとすべて悲劇として捉える
あるいは 喜劇として
どちらも悪癖のようなもの

だけど他人の痛くもない下っ腹を刺して
オタマジャクシをいっせいに泳がせたり
頭の中へ一石投じ忘れたものを波 ....
公園の小山
こどもたちがスキーの練習をする
抉り裂かれても純白の
やわらかくつめたい乳房は
午後には固いデコボコに変わり果て
――されど まだ十二月
なんどだって楽しめるさ
雪のお化粧  ....
 黒い指先でノートに描く空想は踊る。
 悲しみのインク、苦しさのインクはすぐに消えた。
 快楽のインク、喜びのインクだけがノートに刻まれる。
 夜は静かに更けてゆく。

 ノートに綴った ....
 異教の里で出会ったのは魂の遍歴だった。
 彼や彼女が生まれ、死に、そして生まれた。
 前世の記憶が正しければ、私はハーブ売りで彼女はほんの少女だった。
 そして二人でいびつな小窓から覗いた ....
 ため息交じりの朝、風はそよぎ、鳥は歌う。
 ベランダに用意されたささやかな食事。
 葉を落とした木々が静かな影を落としている。
 すべてが謙虚な幸せに包まれている。

 注がれた珈琲に ....
この風は そう
わき目も振らず往くようで

散って掠める綿雪は
頬から熱を吸い
涙のようなそぶりして

――おれのせいじゃないさ
娘の傍らすり抜ける
往き着く果てもなくただ先へ

 ....
冬のはじまりを
ことばにしたくなった
ときすでに、

むかし話のように
ふり続くゆきのような、
文字のられつ

呼ばれなくなった
なまえを口ずさむように
くり返し、くり ....
 午前のアトリエに光は射し、人はいない。
 淡いキャンバスに薄くデッサンが描かれている。
 海だ。
 透明で純粋な世界がそこにあった。

 時間と空間の概念をその筆に携えて、
 その海 ....
愛の包み紙を剥がして食べた
味なんかしない けれど
美味いとか甘いとかなんとか言っちゃって

以来 愛は無色透明 気配を殺し
居るような 居ないような

――気になるのは 破れた包み紙
 ....
ワタシノコエガキコエマスカ?
ワタシノコエガキコエマスカ?

今の私があるのも
あなたのお陰であると
深く深く感謝する

雲の上にはアオゾラが広がる
それだけで充分じゃないか
 物思いに耽るあなたの横顔は美しい。
 優しさの奥に深い悲しみが見える。
 寂しい思いをさせていたならごめんね。
 ただ寄り添うだけの私を許してね。

 遥かに広がる大海原にカモメが戯れ ....
 あの日、貴方が見せた笑顔は優しさそのものだった。
 あの日、貴方が零した涙は悲しみそのものだった。
 あの日、貴方が褒めた私は嘘そのものだった。
 あの日、貴方がくれた温もりに気付けなかっ ....
こうやって行き交う人びとや車を見ていると
気が遠くなりそうになるよ
いったい私は
どこから来て
どこへ行くのだろうかと

生きていくための仕事も疲れるし
毎日同じことの繰り返し
気を失 ....
目の前にグラスが在る
グラスは透明な水で満たされている
私は喉が渇いていたので
そのグラスの水を一気に飲み干す

空のグラスが残る
ずんぐりとした円柱状の
空のグラスが在る
すぐ眼前に ....
 早朝の森で思いがけず、たった今闇を超えてきたばかりの光と出会った。
 昨晩の雨で緑はいっそう鮮やかに輝き、濃い匂いが辺り一面漂っていた。
 貴方の散歩道を熟知していた私は先回りをしていつもの ....
 ほんの少しの願望に疲れを感じる昼下がり。
 九月の雨は遠く憂いを含んでいる。
 彷徨う人は彷徨い、佇む人は佇み。
 寂しがり屋の誰かの心は僕を郷愁に誘う。

 非日常の中に日常を見つけ ....
駆けてゆく夜を
つまさきで蹴りあげた
一秒コンマで
加速するみたいに
エスケープ
するりと脱げて
もう
わずらわしいこともなく
褪せるばかり
かしづくまえに
ほどけおちる花束

 ....
静かだなあ
今夜はなんとも静かだ
昨夜からの疼痛が
今は嘘のように収まって
気持ちも
まぁるく落ち着いて
こうして詩の言葉を綴る自分が居る
ちらっと記憶の奥を覗いてみたり
火照る身体を ....
笑い声は好きじゃない
怒鳴り声も号泣も
演説も告発も
講壇やテーブルをガンガン叩くのも

古い写真の笑った顔が好きだ
どこかの いつかの 誰かさん

笑い声は好きじゃない
だけど幼子 ....
生きるって
情けなくて
つらくて
悲しくて
格好悪いことかも知れないよな

どうせ生きるなら
浄らかな生命で生きたい
どうせ生きるなら
強い生命で生きたい
それにはこの信仰しかない ....
挟間を飛ぶ鳥
強い光と炎で焼き切られ
もはや色彩不明
それでも囀り
白い骨だけになろうとも
影すら焼かれ
全てを失おうとも
飛び歌う
ふさふさの羽根もいらない
ただ届ける
魂だけで ....
きょうは電磁晴れ

ドイツもオランダも

ギリシャもナガサキも

世界なんて波の調べ

もっと適当でいいよ

意外な感情や答えを

ばっかみたいにトレース


男も女も愛 ....
きのう

セミはことしいつ鳴き止んだかを

思い出していた

わからなかった

鳴き出した日もわからない

とっくに無頓着に生きていたんだ


窓のすきから台風一過の昭和の空 ....
窓ガラスの向こう側 
ことばにもならない
届かない 届けられない想い
潤んで たえきれず 幾筋も
雨は伝う

窓ガラスの向こう側
すぐそこに 見えながら
越えられず 力尽きて
くずお ....
誰かを疲れさせて

その誰かに去られてしまう

おなじことの繰り返し

壁一枚むこうに見えてるじゃないか

壁を越えられないなら

上から見てればいいじゃないか


突き破っ ....
木が騒いでいる

風と葉擦れが波のよう

潮の香のない海のよう

虫が鳴いている

幾重に重なる星のよう

その音色が宇宙のよう


ぼくらはどこから来て

どこへ還るの ....
経験は尊い

苦難を背負うことで

他の痛みを知ることができる

と、

それがどうした、と

苦しみで他の痛みどころではない、と


我慢する必要などないのだ

他の痛 ....
{引用=真夜中に時計の秒針胸を刺す丑三つ過ぎても消えないお化け

エアコンが冷房暖房間違える台風前の平熱微熱

忘れたい忘れたいと書くほどに思い出すため「寺山修司」

宛てのない手紙を書く ....
朝焼彩茜色さんのおすすめリスト(5109)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
限界を超えて- 渡辺亘自由詩217-12-18
溶媒- ただのみ ...自由詩12*17-12-16
ある悪癖のソネット- ただのみ ...自由詩3*17-12-13
白い乳房のソネット- ただのみ ...自由詩6*17-12-9
黒い指先~夜に。- ヒヤシン ...自由詩4*17-12-9
遍歴綴り~午後に。- ヒヤシン ...自由詩5*17-12-9
巡る心~朝に。- ヒヤシン ...自由詩3*17-12-9
ある風のソネット- ただのみ ...自由詩4*17-12-6
はじまりをことばにしたくなった- かんな自由詩5*17-12-2
午前のアトリエ- ヒヤシン ...自由詩6*17-12-2
ある愛のソネット- ただのみ ...自由詩7*17-11-29
アオゾラ- 渡辺亘自由詩217-11-24
二人一緒に- ヒヤシン ...自由詩2*17-11-18
あの日- ヒヤシン ...自由詩3*17-11-18
断片- 渡辺亘自由詩317-11-8
空のグラス- ひだかた ...自由詩6*17-9-23
朝の幻想- ヒヤシン ...自由詩5*17-9-23
九月の雨- ヒヤシン ...自由詩5*17-9-23
COSMOS- むぎのよ ...自由詩817-9-23
ありがとう- ひだかた ...自由詩16*17-9-22
好き嫌い- ただのみ ...自由詩12*17-9-20
生きる- 渡辺亘自由詩217-9-20
メッセンジャーバード- 秋也自由詩317-9-20
電磁祭り- 吉岡ペペ ...自由詩517-9-19
昭和の空- 吉岡ペペ ...自由詩517-9-18
落涙- ただのみ ...自由詩5*17-9-18
壁一枚むこう- 吉岡ペペ ...自由詩217-9-17
台風前夜- 吉岡ペペ ...自由詩417-9-17
苦しみ- 吉岡ペペ ...自由詩317-9-17
短歌___五首- 為平 澪短歌217-9-17

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