渡り廊下うらがえす
出張先で倒れた
会社のひとにわりと大きな病院に運んでもらった
その間にもお客様からクレームの電話が入っていた
その処理の指示を浅い息でおこなってそこへは明日行くことにした
問題が起こることは普 ....
Heはartに
artはHeに
Heartの問題ばかりをなげかける
憎しみもつながりのひとつの形であり
生きているからこそ憎むこともできる
あなたに憎まれるとしても
今生きているからこそ感じられることなのです
{画像=130120172029.jpg}
カネにならない創作は
理由の不確かな
突然の欲求から
下らないと笑う人もいる
本人は真剣なのに
実に滑稽に見えるだろ ....
遅い昼食を済ませて
苺の実を一つ齧る
幾つもの
目には見えない高い壁が
頭のなかに聳え立ち
増えたり減ったりしている
煙草を一本吸う
....
ゆうぐれに向かってはしっている
かえっているのに
だんだん離れてゆくようで
君がならすおんがく
私のみみをこじあけて
はいるよ乱暴にむねのなか
せつなさをきざんでる
なにか後悔さ ....
つぶれたスーパーの裏には
ひとり郵便ポストが立っている
その赤いからだは色褪せて
ところどころが剥げている
スーパーとともに忘れられ
....
【つぶつぶとうがらし】
このタイトルが、イコール「粒々辛苦」の振り仮名だと思う人がいたら、その人は私の同級生の○○くんかもしれない。
そう、小学生(たぶん6年生くらい)の時、国語の書き ....
時間がない が口癖になって
汗を かかないままで 奔走して
どこまで行けば どこまで行けばいい
どこまで歩けば どこまで走れば 辿り着くのかな
腹を空かせたまま ふくよ ....
精神的に余裕がなければ
感傷的になって感情が揺れることも
減るんだなと
そんなことを思って、流れる景色をみる
少し休日が続いて
ぼけーっと変な事ばっか考えていたけれど
叩き ....
レモンのようにすっぱい恋だった
イチゴのようにすっぱい恋だった
甘い気持ちになる前に終わってしまった
それでもあきらめられない僕だった
寒い風吹く街角で
祈るような想いを飲み込んだ銀行の看板 ....
湯に首までつかると
毛穴という毛穴から吐息が漏れる
立ち昇る湯気が
表情筋をひとつずつ解体していく
たぷたぷ
あごの先端から始まった
温かいさざなみが
湯船のふちを円やかに乗 ....
冷たい空から降ってくる
鮮やかな光
あんまり冷たいから
女の子はしかめっつら
行き交う人々に注がれる
輝く肌は薄くて一枚一枚剥がれてゆき
筋肉が想う心が躍動し
....
おとのこどものおとこのこ
おとのなまえのおんなのこ
ぼくたち
m(us)icのなかにいるのさ
アルファベットのうえでは眠れない
霜焼けの妻の手から離婚届
いくら丼の一粒一粒のいのち
すべての重要な条件は
はじめからぼくに与えられたものであるはずだ
数千年の時をはるかに見据えながら
長い年月をかけて 地下にしみこんでゆく水滴のように
ある種子の周囲にゆっくりと降り積もる雪の ....
一巻の蝶がほどけ
色と熱を失った記憶の羅列が
瞬きもせずに四散する
錐揉みの燃える落日に
ことばには満たない鱗粉が
乱反射しながら霧散する
重力が半減したかのように
その長すぎる ....
星がみえぬと
嘆くのならば
夜ごとまぶたを
くちびるで塞ぐ
それは塩辛く
わたしは夜に
海をみる
....
ながい歌のあとに
みじかい言葉があった
冬の夜の
ひろい海のまえで
そこらに捨ててきた
古い自転車のことも忘れて
ぼくたちは手をつなぎあった
なが ....
雪の原理は知ってても
ききたくなる
お前はどこからきたのと
ちかい空からも
ふってくる
舞ってくる
わたしのうえにも
みたくないものにも
だいじなうえにも
わけへだてなく
....
神様
腹が減ったんだ
俺を愛してくれるなら
カレーライスをおごっておくれ
神様
風が冷たいよ
俺を愛してくれるなら
冬をどこかに追い払ってよ
神様
海が恐ろしく唸 ....
耳をすますと
遠くで 風が吠えている
近くで 何かきしんでいる
屋根
つらら
わたくしの骨
あおい湖の底に
沈んでいる蝋のような少女に
今夜も会いに行く
半透明の
永遠の
生 ....
音楽用語だろうが
ゆるさとかのんびりとといった意味らしい
わざとリズムをはずすこと
あえてちょっと遅れる
もたもたでもないしとんがり過ぎもしない
ドラムの神様とと言われるスティー ....
女を 追い掛けた
夢見ているのだろう
忘れかけた日、
そこで 自分自身を
過去を省みることは、
僕には できる
人には できない
努力を重ねてきた
だって、
自 ....
理性では理解できないことを
喜び誇るには
芸術しかなかったのだ
無原罪のお宿り
その絵の喜びと誇りが頼もしかった
理性ではないのだ
ひとは信じきることで
命を輝かせることができるのだ
携帯の明かりが照らす叫び声音もなく声かける人もなく
刺す冷気窓際からの匂いかな不定期深夜慟哭時間
エアコンの熱暖かく吹く風の色に育てよベッドの蚕
芸のない男の指がただ紡ぐ言葉が消える ....
江戸の町を外れた木々の緑の林道を
刀一本脇に差し
首輪を繋いだ愛犬つれて
{ルビ悠々=ゆうゆう}と風を切り
西郷どんは、ずんずん歩み往く
勝海舟の願いを聞いて
江戸の戦火を ....
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