死がそこにあることを知る幼子も羽だけ残し逝った虫の

きょうもまた葬儀場に黒々と人は集まり人は集まり

病葉を冬のひざしに見透かして空のこんなに小さきことを

この世への未練を断ち切る日数 ....
掌の葉脈を、陽に{ルビ翳=かざ}す。   
樹液は枝葉に沁み渡り 
樹液はからだに沁み渡り 
木の人となり、陽を浴びる―― 
夜の部屋で 
ぎたあの絃を爪弾けば 
音のふるえは{ルビ静寂=しじま}に消えて 
再び秒針の音は響く 

繰り返される毎日に
どうすれば僕は 
音のふるえとなるだろう? 

単調なる ....
 
 
僕は東京にいて、それから
ドラッグストアで 
風邪薬を万引きした 
一度に二錠しか飲めないのに 
間違えて三錠飲んだ 
健康に何かあってはいけないと思い
布団に入り 
ハーモ ....
女子のいる飲み会でさえ三國志熱く語ってオレ残酷死 たとえば
悪意であったなら
オブラートに包んで飲み込む

たとえば
優しさであったなら
丁寧に蒸留したあと
春色のカプセルにして
冬に打ちひしがれた小鳥のために
蒔いておく

た ....
明るまない窓の外をみながら
早すぎた目覚めに舌打ちをする

一月の午前四時

常識を忘れた空腹が訪れるが
理性はそれを満たさないことを選ぶ

代わりに水を一杯手許に置いて

グラス ....
水面だけを見たい
空が映る角度から

輝きの奥で
深い水脈に続く
泉のことを思いたい

底の浅さを見たくない

掻き混ぜられても
踏みつけられても
濁らない水が
湧き出ていると
大きくなったら
自分以外の自分になれるとおもっていた

逆さにしたって
ぽろりとおちてくるのは自分だった

裏返しにしてみたのは夢の中で
それでも
やっぱりくるりと自分がこぼれてきた
 ....
本当の自分はとてもカラフルで輝いている軸足に乗る 風水にこって住みにくい部屋 あるページには
私のすきな言葉がかかれてる
ひらけばいつも
それはそこにある

そんな風にあなたの言葉を
ずっとずっとあたためている

私が綴る言葉たちも
そんな栞になってればいいな ....
     雪がふる雪がふる
     音もなくふりつもる
     蝉たちは土の中
     耳を傾け夏をまつ
     あの日の麦わら帽子は
     いまも埋もれてい ....
スー・チーは全くかしこい
十七歳のおばあちゃんなのに
この冬から
おとがいを同居人の鼻の頭に擦りつけて
痒みを解消する手管を見つけた
たまに唇を舐めてくれるようになったのは
やっと同類と認 ....
 
 
石の言語
語られることのない
肉体の履歴

行間でさなぎは
静かに波となった

命のないものは
絶え間なく産まれ
命のあるものは
ただ数を数えた

都市を離れて
 ....
祈りであるのかもしれない プロポーズ成功すると思ってたロマンティックな企画は中止 キャバ嬢に俺の作品プレゼント ヤフオクに出て妻が落札 もうすこし猫でいたい 止まない雨はない 死んだ母は帰ってこない 価値のない夢を見ている  空っ風の吹く夜は
別宅の湯屋のうすい硝子戸が
ぶるぶる震えて怖かった

ぼんやり灯る電球の下
木の蓋をとれば
お湯はもうもうと息を吐く
祖母は
もう、いいよ、というまで
ごつい亀の子 ....
    
    水道の蛇口を閉め忘れたようで
    寝ているうちに耳の方へと
    冷たいものが流れてきます
    明日は仕事なのだからはやく
    眠らなくてはならないと ....
どこから好きが始まっていたのだろうか

好きが終わることなんてあるのだろうか

始まりもなければ終わりもない

ぼくらがどんな容姿であろうと

ぼくらが生まれようと死んでしまおうと
 ....
      あなたとわたしは一膳の箸でした
      年を経た槐の木から
      それはそれは丁寧につくられて
      生まれたのでしたね
      ある朝 ....
私はこの歳まで生きてきて
分からないことがたくさんある
まず「正しい」という言葉の
意味がよく分からない
「正しい」ってどういう意味ですか?
知ってる人は教えてください

「間違い」の反 ....
言葉、とは
不思議なものだ

スリッパだと覚えれば
スリッパ以外の
なにものでもなくなる
寒い冬
人の足をあたためて
踏みつけられているくせに
そのいでたちは
ほんのり可笑しみを含 ....
今年また七草粥を一気飲み おっぱいで一敗       あなたにあげる
      おおいぬふぐりのあおい花
      うぐいすのなきごえ
      おひさまのあまい香り
      はるの日のはじまりを
 ....
朝焼彩茜色さんのおすすめリスト(5109)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
死に触れて- そらの珊 ...短歌813-1-12
木の人_- 服部 剛自由詩3*13-1-11
いのちの音_- 服部 剛自由詩5*13-1-11
東京時効- たもつ自由詩613-1-11
- 北大路京 ...短歌113-1-11
調剤室で- そらの珊 ...自由詩27*13-1-11
午前四時- もっぷ自由詩613-1-11
水溜まり- Lucy自由詩5*13-1-10
道しるべ- 朧月自由詩513-1-10
- 北大路京 ...短歌513-1-10
風水にこって住みにくい部屋- 北大路京 ...自由詩313-1-10
温かい栞- 朧月自由詩413-1-10
蝉たちの子守唄- 石田とわ自由詩13*13-1-10
相性- salco自由詩11*13-1-9
足跡- たもつ自由詩613-1-9
愛はもしかしたら- HAL自由詩7*13-1-9
- 北大路京 ...短歌213-1-9
プレゼント- 北大路京 ...短歌413-1-9
もうすこし猫でいたい- 北大路京 ...自由詩213-1-9
止まない雨はない_死んだ母は帰ってこない- 北大路京 ...自由詩613-1-9
価値のない夢を見ている_- 北大路京 ...自由詩213-1-9
湯屋のおもひで- そらの珊 ...自由詩14*13-1-9
蛇口がみつからない- 石田とわ自由詩12*13-1-9
奇跡- 吉岡ペペ ...自由詩813-1-8
一膳の箸- 石田とわ自由詩16*13-1-8
【_マインドセット_】- 泡沫恋歌自由詩16*13-1-8
名前を呼ぶ- そらの珊 ...自由詩23*13-1-8
七草粥- 北大路京 ...俳句513-1-8
おっぱいで一敗- 北大路京 ...自由詩213-1-7
はるをつめこんで- 石田とわ自由詩11*13-1-7

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