今日で十月もおわる
今日は楽しい日らしい
でも 災難のさなかでもあるらしい

どこかのだれかが泣いて
どこかのだれかが笑う
それでつりあいがとれるなんておもわない
どうして右と左があるの ....
晴れた日に口紅を買う

いろいろ遠回りをしたけれど
やっと自分に似合う色をみつけた

女はもともと紅い口紅をつけて
生まれてきたのに
日々の雑事に追われて
いつのまにか
それは色あせ ....
陽射しを浴び

並木道は影に染まる

暗がりは

木々の存在の証明だ

存在とは、結局

何者かに照射されて初めて

浮かび上ってくるものなのかもしれない

いったん木々に ....
ラッシュアワー

スクランブル交差点

運ばれては行き交う無言の人々

傘がないから

雨に濡れた

言葉を失うと

僕らは何を失うだろう

寄り添い

抱き合い

 ....
思いは言葉を越え

沈黙は時空を越え

満ち足りた月と

つぎはぎだらけの僕の満身

寒風に洗われる

僕の心は月光と暗闇とに抱かれ

投身

光と闇とを纏い

朝の来 ....
偶然や必然のふりをして

なにかがぼくらを試している

みんな失いそうになるたび頑張っていた

だって世の中すべて

失いそうなものばかりだから
日曜日 うっかりペットショップをのぞいてしまう
生まれたばかりのかわいい仔犬が
ガラス越しにじっとわたしをみつめてくる
さっきまで泣いていたかのように黒い瞳が濡れている
この人はここから連れ出 ....
ずっと点灯して
何かを照らし続ける人生
輝くのは自分ではなく
照らされたもの

ずっと点滅して
何かを探し続ける人生
探しているのは
誰かに探してもらえる自分
ひとは誰かのために梯子をのぼってゆく

そうでもしなければ生にしがみつけないのだ

移りゆく刹那を

永遠にすりかえる

そのような作業を

慈しみ歌にする

そうでもしなけれ ....
世界が私から遠ざかる

耳鳴り  残響  孤独
夜はこんなにも寄りそっている

    腐ったメロンを想像する ....
横向きで寝る
いっさいの灯りを消しても
消せないものが浮かんでくる
まぶたを閉じても
眼球が光のない世界で動くように
スイッチを切ったつもりでも
同時にもうひとつのスイッチが押されている
 ....
自然界は排除をしない

ただ命で在るだけなのだ

受け容れては華やぎ

受け容れては澄まし

受け容れては汚れ

受け容れては誕生し

受け容れては滅びる

自然界は排除を ....
なぜきみはぼくに逢いにきてくれないんだ
これほどにきみと逢うことを望むぼくにだ

でもきみは遠い日にぼくに手を差し伸べた
ぼくはきみのその手を掴もうとしたときに

きみは邪険にぼくの手を振 ....
「原初の姉妹」
                 木の若芽


東雲の空をわたしの原初の姉妹が舞い駆ける
紫の長い髪をなびかせて
しなやかな脚大きくひらいて
かもしかや野の馬のように
 ....
もうすぐ間氷期が終わる
と言ってももうすぐは
宇宙サイズの話だから
明日の事かもしれないし
百年後の事かもしれないし
なかなか終わらないかもしれない

まもなく氷河期がやって来る
 ....
楽しい時はただ過ぎる
明日大人になりたいと考えながら
夜の夢に沈む

きれいな歌も光る灯りも 計算のように感じたのに
今すべて 呼吸のように感じる
通って 抜けて また沈む

色んなこ ....
きみに言っておきたいことがある
確かにボランティアは立派なことだ
ただしボランティアが楽しくなったら
その時点ですぐに辞めなさい
ボランティアは楽しいことではない
楽しくあってはならないこと ....
夜を渡ってくる
飛行機のために
夜毎、灯りがともされる

ここへ舞い降りよと
目印となって誘導する

人はなぜ
夜を渡りたがるのだろう
ふと泣きたくなるときがあるんだ

べつになにかに屈服した訣ではなく
べつになにかに敗北した訣ではなく
べつに淋しさを憶えた訣すらでなく

ふと泣きたくなることがあるんだ

ほんとうに動 ....
何を考えていたかな
せつない気持ちが分かる
時間は早くて戸惑っていた
さまよい続けた日々の断片

私には今と手放せないものがある
私の意思にはあまり大きな意味はない
毎日明日がやってきて ....
美しい女に

美しい

は軽率だ

本当の馬鹿に

馬鹿

とは言わないし

嫌いな奴には

かける言葉もない

ひとり

いつものバーで

とあるカクテルを口 ....
「何者でもなく」
            木の若芽


木から学んだ忍耐
鳥から教わった勇気
宇宙から教わったやさしさ
花から学んだ明るさ
今こわいものなく
人のなかにも入っていく
 ....
親指が落ちている
孵化できなかったさなぎのように

雨に濡れている誰かの親指
生まれ変わることが
喪失の上のなりたつならば
感傷ははなから捨てなければならない
でなければ
君のように
 ....
しんしんと
雪も降りそうな秋の夜
想い出すのはなぜだろう

星から吹く風に包まれて
山は変わって
夜は澄み
心は切なく
香りは優しい

叶わなかった恋ばかり
美しいのはなぜだろう
ピアノの強い旋律に耳を委ねる

他には音の聞こえない時間

僕はどこか自分の知らない自分へ

心の底のほうへさらさらと落ちてゆく自分を感じる

自分というものをどう扱ったらいいかわから ....
人間どもの

情念の切れ端が

いちいちこの世に刻まれてしまったなら

この地球も

いつしか宇宙の隅々までも

僕の狭い部屋や

遠いどこかの山村までも

情念で切り刻ま ....
路面



ボンネット

木々の葉

草花

僕の手のひら

あらゆるところに降り注ぐ雨粒の一粒一粒が

耳を澄ませると

万別の音階で

声色で

思いで
 ....
白い花が二輪

口をあけて

雛鳥のようだ

世界に命を震わせながら

何一つ邪なく生きている


あなたの掌に

載っている

その形が好き

なぜって僕の鍵穴だか ....
中身の分からぬ箱を
幾度も運ぶように夜は来て
色を静かに塗りかえる


重ねられた隙間が鳴く
地球の裏の蝶
緑へ落ちて
陽を弾じく影


あたたかな不安
永い永 ....
哀しみの法則なんて大嫌い

悪夢でもここにいる人僕の妻

バーゲン会場彼女の汗の美しさ

命懸けの恋も今では金次第

給料日嫁のまゆ毛が吊り上がり

ラブレター書き間違えたとまだ言 ....
朝焼彩茜色さんのおすすめリスト(5109)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ひとくちのパン- 朧月自由詩512-10-31
ポム・ダムール- そらの珊 ...自由詩14*12-10-31
- 三田九郎自由詩2*12-10-31
傘のない夜に- 三田九郎自由詩4*12-10-30
投身- 三田九郎自由詩2*12-10-30
慈しむ- 吉岡ペペ ...自由詩712-10-30
ペットショップで- そらの珊 ...自由詩1512-10-30
点滅人生- イオン自由詩3*12-10-29
永遠- 吉岡ペペ ...自由詩712-10-29
遠ざかる- 百瀬朝子自由詩412-10-29
夜へ- そらの珊 ...自由詩20*12-10-29
自然界- 吉岡ペペ ...自由詩612-10-28
待ち惚け- HAL自由詩4*12-10-27
原初の姉妹- 木の若芽自由詩212-10-27
もうすぐ_まもなく- nonya自由詩25*12-10-27
希望- 加藤自由詩312-10-27
忠告- HAL自由詩3*12-10-23
航空灯火- そらの珊 ...自由詩1012-10-23
ふと泣きたくなるとき- HAL自由詩8*12-10-21
あの頃への手紙- 加藤自由詩312-10-20
絶句- 三田九郎自由詩3*12-10-20
何者でもなく- 木の若芽自由詩112-10-17
親指- そらの珊 ...自由詩1012-10-17
秋風- うみこ自由詩6*12-10-17
旋律- 三田九郎自由詩312-10-17
無言- 三田九郎自由詩212-10-17
音階- 三田九郎自由詩7*12-10-17
80歳まで- 吉岡ペペ ...自由詩1012-10-17
夜と白- 木立 悟自由詩612-10-16
哀しみの法則- 梅昆布茶川柳512-10-16

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