槍と鯛が
背中から飛び出している
やっぱりやりたい
可愛い女とやりたい
やっぱり女は魔物だ
やらせてくれるなら
男は従うから
猥雑な女性器の前では
有史 ....
気取らない
月のハンモック
紫のペチュニアの花
そんな夜に
黒い硝子の靴は
何処かしらと
少女は思う
銀色の森を見たかい?
なめらかな手触りの葉を
一枚取ったら
あの子に手 ....
振り切れずにそのままにしていた約20年近くを
2日間で片付けた
どさくさに紛れて様々な思い出も放り込まれて処理されていった
それを横目に見ながらも
もう二度と手に入れることはできないはずである ....
あなたの瞳に写る この瞬間の私
黙って髪を切ったのは 本当のあなたを確かめるためだった
愛し合ってるっていう妄想
うまく行ってるっていう演技
そして明日も一緒にいようねっていう 優しい嘘
....
「もの思う歯車」という
フレーズを考えた事がある
この世では何でも利用されるから
僕はいっそ壊れてやろうと思う
精神病院の奥底で
体がベッドに縛り付けられたままでも
心だけは自由なままだ
....
一年前を思い出す
街も顔もなにか思いつめていた
一生懸命ギリギリで
思考が停止したようになっていた
こころは節電でしか
やり過ごすことが出来なかった
明るい季節の日差しがあって
歩道に ....
さくらんぼの花が咲いている
うっすら目を閉じ微笑んでいる
ソメイヨシノのような艶やかな色香はない
浮世を忘れようとその下で酒宴を張る者もいない
白く清楚なその花は
....
夜の風の中 緑色に光る
俺の幻
誰にも見えず 誰にも気づかれず
見えないものを 手に入れるんだ
奴が追いかける 追いかけている
生きる苦しみを 認めたくない
死にゆくものの 運命をすべ ....
桜が咲く頃から梅雨に入るまでの2か月ほど
それはひどく心が沈む時季である
桜は生命エネルギーを吸い取る木だ
冬、つぼみを付ける前からじわじわとじわじわと通り過ぎる生き物から
ちゅーちゅーと ....
いつだったか…
隅田川の堤防に
君と二人腰をおろし
他愛のない会話を
した事があったよね
目の前には建設途中の
東京スカイツリーが
それでも高く、そして
堂々とそびえ立ってた
....
夜更けに降った雨はあがった
そらはどこまでも透き通り
青く高くひかりに満ちる
さぁ腕まくりして窓ふきをしよう
透き通るほど ....
天から光がさし
地から湯気が立つ
鳥たちの声
虫たちの息
生きている
感じている
日常を忘れ
自然に返る
敵はいない
味方もない
一人で歩く
今を生きる
宇宙が
人差し指と親指の間の距離だとしても
誰も困らない
それでも人と人は
相変わらず憎しみ合い殺し合ったりもするだろう
そしてささやかな蝶のように穏やかに愛し合ったりもするだろう
さて僕 ....
雨が降る
夜の途中で
僕はいつも言葉の橋の真ん中で
立ち止まってしまうのだが・・・
世界はガラクタの集積
そう言える事で心がすっきりとする
今この瞬間、僕がいなくても
誰も困らない
と ....
仮面ライダーはバッタ屋だったけど
気づかなかった 。
トンボって
身体機能の凄いこと 。
町から田んぼが消えると見えなくなった
春から夏へ、山から谷へ
なんだか損をしたようで
....
酒と不安で、割れるように痛む頭の中身を
あの子にだけ見せたいと思う
そこは現実よりもずっと詩的で広大でユニークで、そこにあるものみんなが
あるがままにそこにあることを許されているんだ ....
もっと眼(まなこ)は開けておけ
正義が見えなくなる
しかしよく眼を開けたままでも
本当の正義が見えることはほとんどない
それはいつも虫けらのようにひとを
殺すためにでっち上げた贋物の ....
あなたのくれた言葉を何度も繰り返す(忘れないために)
あなたのくれた掌の熱を胸に当てる(冷めないように)
あなたのくれた笑い声に耳を澄ます(雑音が混ざらないように)
あなたはたくさん ....
青い闇に消えていく道端に 忘れられた扉がある
雨を避けて階段を下り 遥かな約束の場所へ
詩人が破壊で蘇える 口元にナイフを咥えて
燃える稲妻で焼かれたこの街が 静けさを取り戻すまで
新しい ....
森には、巨きな扉がある
地図をひろげ、
内密空間の地理的分析に関する真の定理をさがす
それは、風景以上に一つの精神状況なのです
森は、幽玄性を証明したり
幽玄性の幻想をあた ....
井上雄彦のスマイルを見つめていると
それがぜんぶあなたの顔に見えたのです
みんな笑いたかったんだ
できれば一緒に
みんな笑いたかったんだ
できれば何処かで
老若 ....
傷つけたことなんて
どうでもいいんだよ
それに至った理由なんてのもさ
そこいらにゴロゴロしている話なんざ
聞きたくもないんだよ
俺はこう見えて
とても忙しいんだからね
きみがさ
力 ....
こんな毎日を
あと何度繰り返せば
僕は終われるかな
二時間後だって見えやしない
こんな{ルビ瞳=め}じゃだめだ
ああもっと頑張らなきゃ
ちゃんと明日がきますように ....
野の花が
あんなにも
優しげに微笑むのは
きっと
手向けの花であるから
肉体を持たぬ人に
花以上に似合うものが
あるでしょうか
空腹も感じないので
食べ物はいらない
物欲も ....
そんなこんなで途中下車
ここはどこだか畑が広がって
葱ばかり
綺麗にぴんと立ってます
空を眺めたら
雲ったら
そんなにすがすがしく
ゆったりと流れていたら
私は馬鹿のパカパカみたい ....
私がクリームを塗るあいだ
兄たちは指さして嘲笑っている
私がクリームを塗るあいだ
妹たちは人形を投げ合って騒いでいた
私がクリームを塗るあいだ
彼氏たちはクイーンのベッドでTVを観て ....
野原に自転車が倒れていた
車輪が外れていたので
持っていたアイロンで
直すことにした
うまく直せないでいると
両親と兄がやってきた
みんなアイロンを持っていた
あれこれしてい ....
ここに今日しかない風景
いつまでも同じじゃないあなたと私
田んぼに張られた水面の見方を少し変えてみれば
流れる雲の切れ間からわずかばかりの青い空
徐々に徐々に赤らんでやがてやがて黒ずんで
一 ....
この街のどこかで
何かを守っていた
光は夜と外灯だけ
オレンジの作業着
いつもありがとう
宇宙にありがとう
言葉で飾らなくても
言葉で飾れなくても
....
例えば もし
厚く垂れこめた 雲の谷間から
神が手を伸ばして 僕を拾い上げてくれたとしたら
砂埃の舞う 峠道に転がる
何の変哲もない 小石の一つを拾うように
例えば もし
厚く塗り ....
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