秋最中産湯の部屋に坐しており産湯つかいしわが子思ほゆ

初恋の妻とちぎりし路地の家今は荒れ果て人も住まざり

卜伝の人生短し剣をとりあゆみし道のけわしかりけり
秋葉原の、ケンタッキーフライドチキンに並んで、
ポテトつきの、セットを買う。
つわりのひどい人が、ケンタのポテトだけが食べられた、
というのを雑誌で読んだから、
個人差があるので、単純参考には ....
時の器に
夜がすこしづつ満たされていく

眠りついた月の横顔

埋もれた砂時計の砂丘は、はだしのぬくもり
天よりふる砂を見つめては
閉塞されたガラスにふれる



砂の音はや ....
きゅっとひねって
ぐいと飲み干す
なんでもないことのように
そうできたらいいのに

あこがれと崇拝が
近づけて遠ざけるから
私はどんどん小さくなって
ペットボトルの首飾りになって
た ....
今まで、いったい、
何本の傘を、
なくしたことだろう。
安いビニール傘も、
奮発した1万円の傘も、
気分を変えた緑色の傘も、
花開くプラネタリウムの傘も、
みんなみんな、
どこかでなく ....
たった1年で
大人になった猫は

春には泡立つ光の匂いを
丹念に嗅ぎ回りながら
ひとつ歳をとり

夏には風呂場のタイルの上に
長々と寝そべりながら
ひとつ歳をとり

秋にはふ ....
全部全部ネットの上にあるなんて思うのは大間違いだ
本当に伝えたいことはこんな画面の中にはないのだ
夕暮れの空の色がグラディエーションで変わっていく美しさを
言葉で表現することはどだい無理なのだ
 ....
何の前ぶれもなく
一ヶ月間もの眠りについた
眠っていた間
・・・記憶がない
まさかと思い
すぐには信じられない
目前の人をいぶかしげに見たが
こちらに向ける
彼の視線はまっすぐだ

 ....
踏み出せず 躊躇する君の背中を{ルビ戦=そよ}がす 小粋な潮風 金の入日に 繻子の黒 
金波 頭上に おわします 
思えばオーロラ 光のループ

金の入日に 銀の水輪 ゆれる人蔭 金輪奈落の水際の 
あのかた あちらに いらっしゃる

昼間 ....
残ったのは
氷の溶けたグラス
半分空いたボトル

そのグラスのふちあたり
ボトルの空洞のあたり
過ぎたもののかたちは

残ったのは
口づけ
残ったのは
あなた以外のすべて
 ....


一房の日差し摘み
頬杖つく
もぎ取った新鮮な味に
今日という農園が
扉を開ける
幾世紀もの家族がつながった半島の先端
岬はいつもそこにあって
空と海の高さを測り 
見知らぬ明日の水平線を描いてきた
海を渉る鳥たちのために
半島に帰る人びとのために


灯りの落ちた ....
車椅子に乗っていた

おじいさんは『トキサン』
とゆうらしい。



腕と鼻に管をつけていた。



看護婦さんが車椅子を押すと

何度もすいませんとゆうのだった。
 ....
水たまりに映る月影
安堵の帯びる人々の話し声
再び訪れた平和

通りはいつもより少しだけ明るい
靴下をはいた雨が
廊下を明るくたどる

つめたいの 爪に隠れる
雨の手

この指で消えてしまうと
笑いこむ 

トタン とたあん

泥つぶ ついた足
で ごめん



 ....
2006年10月16日
森美術館にて。

講演、シンポジウムより抜粋。


火の女
もの凄い炎の手前に立つ
女のシルエット
突如、女は水に飛び込み
炎は序々に水面のような様相を呈し ....
止まっている
と言われた
アルバムの狭間で色褪せていく夕日だ
と言われた
食べかけたパスタの山麓で
僕は唇を噛み締めた


進め!


滞っている
と言われた
だまし絵の ....
うそでも
すきだと
いわなかったことが
わたしのおおきな
足かせになり
あなたは
いまや
かるがると
海のうえをとんでいる
もも胎児
ももたろが うまれるまでの ものがたり は
ももの森の雨の日も もちろん ももの匂い
雨のむこうの冬の そのむこうまで もも胎児は ももの中

さくらの森の雨降りが 桜餅の匂いが ....
落下する精神の一滴
不毛の砂漠が拡がる

一滴の水はオアシスとなり得ず
砂礫の隙間から地下水脈に吸い込まれる

蒸発するのでは無い。
胡散霧散するのでは無い。

現実だと認識できない ....
トランク一つで旅に出よう
遠い遠い異国の地へ

木の橋を渡り森を抜けるのだ
憧れていたムーミンの家
扉をノックしたのなら、彼は出迎えてくれるかしら?

可愛らしいお家の中で、お茶 ....
明日をも知れぬ
今日も漂う

忘れた筈の泪さえ
息を吹き返して
縄張りを主張する

昨日の明日は決して
今日では
なかったのだな

僕は
だんだん愚かに
なってゆくが

 ....
その白い線の上に
立っててね

このへんに
ぼくも立ってるから

ちょっと遠いと
近寄りたくなるし
「やあ!」
と言えば「あ!」と
返してほしくなる

だからその白い線の上に
 ....
きのうは愛してたけど
きょうは愛してない
あさってはちょっとだけ
愛してるかも

そんなていどで
生きてるから
手首に線路がおろろろろ

わたしはしってる
じぶんできめる
す ....
どういうふうでも
最後には
もういちど
出会いたいと
おもう

もういちど
出会って
いまより良くは
できない

おなじように出会って愛みたいになってぼろぼろに傷つけて
たくさ ....
どんなに大人っぽいと言われても

どんなに大人に見られても




中身は正真正銘女子高生

ご立派な16歳糞がきんちょ




無神経な言葉を彼に浴びせ

平 ....
か弱いものでも生きてゆける
それが人間らしさってこと

それなのに時には誰かを押しのけては前に進み出て

この一歩が生死を分けるのよね
なんて言い訳をする




世の中は悲し ....
宇宙はこわれて
とろとろの熊になった
やわらかで許された
ひとりぼっちの熊
わたしが出会うのは
その熊の孫の孫の孫の孫
なのだけど
まだだれも知らない
とろとろの熊しかいない

 ....
光と闇の狭間に見える
人物の陰影
突然漆黒となる闇の陰に
ペテン師の陰惨な微笑と
神の不条理な愉悦が
垣間見える

その反対側の光は
捕縛側の甲冑の黒の光沢を際だたせ
キリストは捕縛 ....
吉岡ペペロさんのおすすめリスト(10515)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
妻の家- 生田 稔短歌311-9-25
半袖の秋- はだいろ自由詩611-9-25
時の砂丘- 月乃助自由詩22*11-9-25
マスコット- 三原千尋自由詩10*11-9-24
なくした傘- はだいろ自由詩511-9-24
ふんわりとした接点- nonya自由詩23*11-9-24
時間旅行- umineko自由詩13*11-9-24
生きる術- 小川麻由 ...自由詩3*11-9-24
やさしさ- subaru★短歌12*11-9-24
オーロラに包まれて- るるりら自由詩15*11-9-24
残ったものは- はるな自由詩311-9-24
_- 乱太郎携帯写真+ ...13*11-9-23
午後の枕木- たま自由詩28*11-9-22
トキサン- ハリマ自由詩211-9-22
嵐が去った後- れもん自由詩411-9-22
影に_ほのか- 砂木自由詩9*11-9-21
何が人を謙虚にさせるのか- 小川麻由 ...自由詩1*11-9-21
進め!- nonya自由詩16*11-9-21
かせ- はるな自由詩311-9-21
もも胎児- るるりら自由詩14*11-9-21
一滴の水遊び- ……とあ ...自由詩8*11-9-21
脳内旅行- 三奈自由詩1411-9-21
愚か者- 梅昆布茶自由詩311-9-21
性のために- みぞるる自由詩311-9-21
自分できめる- はるな自由詩311-9-20
一度- はるな自由詩411-9-20
女子- ハリマ自由詩211-9-19
自虐のひと- 恋月 ぴ ...自由詩32*11-9-19
とろとろの熊- はるな自由詩1011-9-19
キリストの捕縛- ……とあ ...自由詩911-9-19

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