あなたの詩を読むと
あたしはあたしのことが少し嫌いになってしまうのです
あたしの脳内が創る言葉は美しくないから
それでもあたしは
濡れた髪のままドライヤーさえ忘れて
....
空き部屋になって久しい一階奥の角部屋
いっこうに入居の気配感じられなくて
郵便受けはチラシとかで溢れている
ポスティングするのが仕事なんだろうけど
声をかけたとしても臆すること無く
ほん ....
{引用=猫讃仰フェスティバル参加謹呈}
ライオンちゃんは喉が渇いて大変だ。
サバンナでは半年も雨が降らないので、揺らめく陽炎に口を開けて待つ顔
があまり可哀相にも見えないのは、渇望と失望の間で ....
竜王が指す一手
棋聖が顔色を窺いながら
『どうだ?こんなのキツイだろう』って
パチンと鳴らした勝負手を
『マジか?』と思う
....
40歳になったので
煙草を覚えることにした
からだにわるいことをなにもしてこなかったから
何だか申し訳ないような気がして
ベランダで星をみた
あおい煙が目にしみた
すこしもおいしくはな ....
街を貫く
高層ビルに
まだ間に合うかな
私は橋をかけて走っていく
今夜
ね
綺麗な星がきらきら光っているよ
空にも大地にも
私が今
確かにここにいることを
知っ ....
白きバラ垣根に咲きて皐月昼妻と伝道奉仕に励む
二人して風邪をひきたり今日もまた庭のテラスに紅茶とケーキ
針箱に赤白黄の糸巻きが妻は手縫いで衣服をかがる
食欲がない
おなかは グーグーなって
いるのに
目が頭が食べ物を
欲しない
ストレスでここまで
やられるのか
そうだ
子供たちが小さいとき
発熱して
食欲のないとき ....
君は風船だ
空高く昇って行くのだ
目一杯膨らんで昇って行くのだ
しかし、
パチンと割れたらもうおしまい
だが
君は空の高さを思うのだ
内なる圧力を思うのだ。
僕はポンプだ
君を目 ....
つまんないだいは、やめてくれ。
つまるだいって どんなの?
まあ乗りたくなる奴、だ。
199 ....
触り心地、なんて
求められても困るのよ
今日も私はきみの手に
小さな小さな傷をつける
いたい、と小さく泣いた声
そっぽを向いて
聞こえないふりをした
うさぎさんの所で ....
夕焼けの教室を
赤く染めて
冷たい海水を
青く染める
最後の瞬間まで荷物を集める私は
美しさを奪っているのだろう
Eu sou amavel uma pessoa distan ....
偽りにきみをつないだ
海岸は
もう恋人のなきがらのよう
第一幕 (森の妖精たち)
矢継早に、四方より登場
わたしは、碧――
贅沢に華を散らして
眩しい朝の陽を浴びた葉桜のように
濃淡の影も爽やかなみどり
わたしは、黄色―― ....
堆積した都市の底で
雨が流れる音だけが
きこえていた
錆び鉄の壁に
ケーブルで接続されたコンソールの
身体が明滅している
エピローグ
いつか見つけるきみの姿に
想像力がとど ....
俊太郎の詩集を読んだ
俊太郎の詩集を読んで
なにか気のきいたことを書いてやろうとおもったのだけれど
なんの感興も泡沫のようにはたちのぼってこなかった
きのう
街の昔の写真 ....
<天の支配>
天邪鬼が見落とした
のぞき穴の向こう側で
支離滅裂に見えるように
配置された狂気
<まちるだ ・ まざあ>
巻毛の彼女の
乳房の黒子を
ルーペで焦 ....
何故ならオレは血だ
血の疾風怒濤だ
猛り狂って世界を巡る風の叫びだ
だから至高の女を組み敷いて犯す前に
やる事がある。
尻肉が胡桃みてーに硬直するほど押し広げられた全開脚の
腱の立った白い ....
その意図あなたへ
丹精こめて織りました
今のわたしの全力です
受け取ってください
春がめぐる
Tシャツ一枚で飛び出した
始まりを予感させる陽気のただなかに
死んだ季節の影法師
....
兄貴が結婚した
10年ぶりに家族がそろった
俺は金が無いから、川に行ってハエンピンを70匹釣ってから揚げにした
お袋は唐芋の天ぷらを沢山作った
宴もたけなわ
親父がじいちゃんのゴ ....
理由あって 理由あって 理由あって
出世の階段 神社の階段 女と階段
踏み外し 後ろ向き ....
朝、空を見て
なったばかりの蛙は思う!
高くて広い。
ジャンプしても届かない。
空
何が空の上澄みなのか?
知りもしないでジャンプすることをあきらめた,
空の高みをあきらめて
下ば ....
先天的な性質
どんなに抗おうとも
それはシーツの上での舞踏に過ぎない
反響する命の別名を半分だけ受け継ぎ
残りの半分は空気との親和にくれてやる
後天的な性質
魂である影を捨ててまで欲す ....
空港の
ポストに入れた
絵葉書は
きみに会うより
あとにとどくね
今日は特別
背中が重くて
息がしづらい
吐きそうだ
はやく
神棚に向かって
イノリたい
会社の中なので
商売繁盛の戎様しか
いらっしゃらないが
それでもイノリたい
神様はどな ....
{引用=「果てのない孤独を感じるのは、まだ私が弱いからでしょうか。
私が未だ、言いようのない既視に打ち拉がれては瞼に幕を引こうとし、
触感を拒むのは、もう世に何がしかの光明をも信じていないからでし ....
青い顔をした老人は路地裏を杖をついて歩いていた。どこからか漏れてきた白い蒸気が路地全体を雨上がりの草叢のように湿らせている。
白と茶のまだら猫が前を駆け抜けていった。人の気配はない。この辺りにも ....
一か月が過ぎて
空高く 雲は流れる
体育の授業
私は
眼を閉じたまま
風を感じる
春を走り
やわらかい
風を切る感触
ふみきり台に向かって
歩幅をあわせ
最後の一歩で ....
運命の日まで あと4日
”がんの疑いがあります”
そう 医師から聞いたとき
いたって平静だった
あたし
休みの間も
好きなところ行き
ひとり ホテルに泊まり
自分の時間 ....
石と夜の間に 硬質な 大気が宿る
焔の中に描かれた 淡い筋 その熱
鏡の水面に 風が揺れる 針のように
黄金の雨に 濡れながら 光る
蝋燭が 泣いて 熱い涙 生命を融かして
....
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