黄金の虫が
炎に包まれ
檻の中から
飛び立った
見学していた
子供達の間から
歓声が上がった

黄金の虫は
ドーム状の
天井近くまで
舞い上がり
ふらふら堪え揺れ
すっと力尽 ....
いつのまにか名前を忘れていて
出席番号だけになった

常緑樹はかわらなくて
花のにおいはかけている
校舎と門
息をするのがむずかしいような
薄い空だけ

水に飽和して粘液のような砂糖 ....
あの陽だまりに置き忘れられた深い裂け目
おれの胃袋はもう紫色の朝へ停泊していた
窓から女が見えた裸のまま
微笑んでいた カメラの前みたいに
ブラインドが降りるまでの一瞬だった
おれはその一瞬 ....
わたしの理想は・・

たとえば・・
あの白いばらの花弁かもしれない
はかなく淡く美しい・・・
いや、

そう・・
あの紺碧の海だろう
やわらかく包みこみ癒してくれる
聖母のふところ ....
白い光が辺りを照らし
気分は少し救われている
明日の仕事をやり残したまま
うたた寝をする
こころは底の底に落ちてゆく

無理やりに身を起こし
コーヒーをすすり目を覚ます
静まり返った闇 ....
遠くの情景に
ひとまず別れを告げて
内なる心象に目を向ければ
喜怒哀楽と
それらに紐ずけられたものどもが
溢れてくる

それらは、別々に現れるのではなく
万華鏡で回し見するみたいに
 ....
今日は。
昨日の。
明日ではない。
明日は。
永遠に。
やってこない。
時の果て。

まあるい。
星の。
いのちは。
今日を生きる。
だけ。
あの日を。
越えて。


 ....
命が終わるとき花は何をみるだろう
命が終わるとき花は何を思うだろう

花の命が消えるとき
花は何を思うだろう
花は何をみるだろう

あの空は、くうを描く
いっぽんの線を描く

すう ....
夢のなか昏い洞窟のしたたり落ちる水滴と
森の朝の露が合成されてぼくらは生まれた

やがて酒場のにぎやかで気怠いピアノの鍵盤を踏んで
自分が誰だか気づきはじめるか忘れ去ってしまうかの
どちらか ....
シニイタル(裸の王様の)純白の衣は光を撥ねる
飛沫は激しく辺りに散って眼球も例外ではない
橋は静かに燃えている 赤い闇が河のような朝
盲目に見知らぬ鳥のタクトだけが縄梯子として風に揺蕩い
「握 ....
 ありがとう。すべての人に。
 ありがとう。私の親族に。
 ありがとう。知り合った人々に。
 ありがとう。未だ見ぬ友人に。
 ありがとう。私の過去に。
 ありがとう。愛してくれた人に。
 ....
国境など無くなればいい
人類は民族間の違いなどは
大さないのだ

宇宙生命にも
大さないのだ

生命はみな幸せをみているのだから
夜陰に
静けさの
微かに揺れ動く

ベッドを囲むカーテンから
白の色 剥がれ漂い出し

微かに振動する
静まり返った
四方空間に

彷徨い落ちゆく白の色の
帰着すべき基体の不在 ....
 
 蝶が、
 たくさんの蝶が舞っている
 ビルとビルの稜線で区切られて
 行き場を失くした空に
 乱舞する蝶たち
 

今ある全ての理は、夢のように移ろい
留まることを知らない
 ....
わたしから切り落とされた白い手が
向こうで手をふっていたのです

交差点にはひっきりなしに
びゅんびゅんと雲が行きかうものですから
どうしても渡るきっかけが
一歩を踏み出す勇気が
つかめ ....
空が3つあればね
1つくらい駄目でも構わないけど

音楽室は雨のコーラス
トライアングルを鳴らすと
乳頭があまく痺れた

先生はしょうのうの臭いがした
深くおじぎをするとポケット越しの ....
飛行機がなめらかにすべって往く
そう青くもない春の空
だだっ広くてなにもない
つかみどころのない空気の層を
真っすぐ切っているだけなのに
こんな遠くまで聞こえて来る


――あれは空気 ....
生まれたら
かならず死はやってくる
苦しくても
痛くても
恐れることはない

再生される生命に
大きな夢を抱き
それを知ったなら
幸せはやってくる

一人で生まれ
一人で死んで ....
風歌〽
あめがやむ

ふりつづけていた あめがやむ

私の心の奥にひろがる風歌が

空(くう)を吹き抜け

私の心のなかにひろがる

あめがやむ
わたしが家事をしながら
ことばをちょこちょこ書いてるあいだ

きみは
外でるんるんはたらいて
手作りべんとうがつがつ食べる
うちに帰ればむしゃむしゃゴハン
つーんと薄荷のお風呂に入り
 ....
月光が眩しい夜は眠れない眠れなくする悩みに揺れる

温かく愛し愛され生きている抱きしめるほど近づく魂

台風が次々出来る夏の時期ニュースで何度も進度を告げる

転校を繰り返してた親友は年に ....
自ら水晶の橋を作り
強度を改めながら渡ってきた人よ
あなたは無数の種だった
あなたから芽生えた茎をたどって
農村の体躯は静かに満ちていった
水路を設計することは
あなたの現在に次々と構 ....
路傍に落ちている石は
思い悩むことはない
そこに在る
それだけで満足し
微笑んでいる
蹴とばされても
それを意に介せず
ただ転がるだけ
私はそんな石に
敬意を表し
憧れている
目 ....
遂げられなかった
君の夢は
星になった

その光は
誰かの夢につながっている
はず

そんなことさえも
守ってやれない僕らが

ときどき
泣いている






 ....
私は梅の花を見ていた
白加賀に思いをのせて
昨年は夫と共に
梅見に来ていたことを
思い出していた

一年たった白加賀は
相も変わらず淡く芳香し
その香りを胸に吸い込みながら
一人ため ....
わたしが投げつけた鋭利な言葉が
あなたを傷つけ
諸刃の剣となって
わたしを切りさく

傷は繊細でむず痒い痛み
痛くも心地よい倦怠が
全身に広がっていく
感情の
空虚な痛み、悲しみ、怒 ....
がやがやしてくる夫役(ぶやく)に
撮影者の私は彼方を見る
修身の教科書を読む猫がいる
人間に慣れているのか
私の後を付いて来たうえに
道路に座り込んでしまった
「今では道徳の教科書と言う」 ....
シークヮーサーの爽やかな風味は、青い果実の時特有のもので、オレンジ色に完熟すると、シークヮーサーだって、甘いみかんになるのだって、完熟シークヮーサーをたくさん頂いて

風を聞こう
時を見よう
 ....
目鼻立ちの麗しさではなく
口もとからふと匂い立つ色香でもない
清水の底から沸き上る泉のように円やかな微笑み
それは微笑んで見せようとする思いの仕草が
表情を作り出すよりもどこか深いところの水脈 ....
まがい物ががやがやして来ると
私は自分の家が
動物園に成ったかのように思って
ウジ虫になったかのような
気分に成る
仲秋の名月に琴の弦を切って
一切弾くまいと心に誓うと
夏目漱石と鏡子夫 ....
吉岡ペペロさんのおすすめリスト(10515)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
黄金の虫- ひだかた ...自由詩1017-3-16
まなびや- 田中修子自由詩8*17-3-16
ビショップ- ただのみ ...自由詩15*17-3-15
わたしの理想- 星丘涙自由詩4*17-3-15
うたた寝- 星丘涙自由詩10*17-3-13
自照詩人- 長崎哲也自由詩9*17-3-12
あの日を越えて。- たま自由詩817-3-12
- 水菜自由詩217-3-11
夢の原型- 梅昆布茶自由詩1417-3-11
詩絵- ただのみ ...自由詩7*17-3-11
感謝の言葉- ヒヤシン ...自由詩4*17-3-11
- レタス自由詩317-3-10
白のイマージュ- ひだかた ...自由詩15*17-3-10
胡蝶の夢- 長崎哲也自由詩8*17-3-10
信号のない交差点- そらの珊 ...自由詩17*17-3-10
18回目の春- 印あかり自由詩21+*17-3-9
春の飛行機- ただのみ ...自由詩16*17-3-8
生命- レタス自由詩317-3-7
風歌- 水菜自由詩217-3-7
くりかえしくりかえそ- 田中修子自由詩11*17-3-7
転校- 夏川ゆう短歌117-3-7
定年退職- 葉leaf自由詩417-3-7
路傍の石- 星丘涙自由詩4*17-3-6
はじまりとおわり(3と4)- AB(な ...自由詩117-3-5
白加賀- しずる自由詩5*17-3-5
自傷詩人- 長崎哲也自由詩5*17-3-5
撮影- 間村長自由詩217-3-5
完熟したシークヮーサー- 水菜自由詩317-3-5
美しいひと/日時計- ただのみ ...自由詩13*17-3-4
伯牙(はくが)- 間村長自由詩417-3-4

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