繊細な細い君の人差し指であたしはまるで少女のように動かされる
「いちばんすき」とはなんて残酷な言葉なんでしょう
あたしにはなにもない。それでも一緒にいてくれますか?
君の前にはこんな ....
何故かあのひともそうだった
年上の素敵な奥様がいて
それなりに幸せな家庭を築いていた
そしてそんな男の軽い浮気心に惚れてしまう女がひとり
初めて出逢ったのは真冬に逆戻りしたような夜 ....
信号待ちの車の中
ふいに
シチューの匂いが
忍び込んでくる
こんなに濃厚なシチューを作る
幸せな家はどんな家だろう
と思うけれど
走り出した車の中
すべては押し流され
....
今年のバレンタインどうしよう
あれもいいし、これもいいし
あぁ、喜んでくれるかな
今年のバレンタインどうしよう
あれもだめだし、これもだめ
あぁ、気付いてくれるかな
始めようかバレ ....
集まってんのが世の中なんですよ
アンタは一体何者なんでしょうかねえ
はいすいませえん
研究「緑川びの」(1)
緑川びのを取り上げてみたくなった。詩人だと思うからだ。よくは知らないが私なんかとは、違って詩しか書かないほうなのではないか。現代詩フォーラムでは一番良く読んだ詩なので ....
ただ青く色そのものになった空
飛んでいる/はずの飛行機の窓の外には
動かない風景
窓の下には薄いごく薄い雲の海が霞む
空と雲の海/の境界を何と呼べばいいのだろう
白く霞む雲はその下に広が ....
オハヨウが
晴れやかに言えてますか
アリガトウが
滑らかに言えてますか
笑い方が
相変わらず下手ですね
奥歯が
痛いのかと思いました
コンニチワが
軽やかに言えて ....
魅惑的な音に
光惹かれ
吸い寄せた
淡くチーズケーキ
言葉遊びは好き
檸檬の味は
美味しくいただき
涙ひとつ
甘くチーズケーキ
言葉遊びはきらい?
ひとつください
....
ねえ にゃんこ
私が仕事に行っているあいだ
君はなにをして帰りを待っているにゃ?
お腹がすいたらカリカリを食べ
眠たくなったらお気に入りの場所にゴロンってなって
本当にに ....
夕月は君が
先に見つけた
でも
明日雪が降ることは
きっと教えてあげない
*
君のいちばんのねがいを
たぶん私は知っている
でも
君のいちばんの ....
水玉模様の細い首輪を嵌めた
羊みたいな純白の犬を従えて
リードを手に黒縁のレイバンが座る、
ゆらゆらと木漏れ日の蠢くベンチ
――お姉ちゃん、犬が好きか?
ああ、こいつビンゴっていう名 ....
みそひともじの
みそひともじの
こいのうた
みそひともじの
みそひともじの
あわれうた
かなわぬこいの
かなわぬこいの
つづりうた
あわれをうたう
あわれな ....
TV画面の端でアピールしている“アナログ”の文字が不愉快だ。
ムリヤリ地デジにして儲けようとしているのは誰なんだ?
どこかで誰かが大儲けしないのであれば、わざわざこんなコトはしないよなあ。
....
男はおおかみくん
ちゃいろいおおかみくん
にじんだおおかみくん
夏のおわりみたいにきらきらしてる
最後のおおかみくん
ともだちのふとんの他人のにおいなつかしい
くるまりたい
ここでと ....
はたらきたくねえなあ と そんなにおもっていないのですが
はたらいていないです
ニュースで言うよりは
東京だし
しごとはあります
バイトルドットコムのデータ入力のしごとが
渋谷駅についたら ....
ぴんく色のフレンチネイルに
飽き飽きして
次は何色にしようかなと考えているとき
実はもっと切実な問題が目の前には現れている
桜が咲いたら 迎えにいくよ だなんて
本当に会 ....
地球の地軸と同じ傾きで
ターンしよう
左手でインド洋を
撫でて
右手で北極熊を
持ち上げて
焼けた砂漠を裸足で歩くように
ステップしよう
左足で死海を
またいで
....
引力が、
ある
きみと、ぼく
地球と 月
引力がある
ひきあう
すべては ひきあう
きみに ぼくはひかれる
きみも ぼくに 月に
....
貴方の
意味なんてない
と挑発する詩を読んで
心が
ざわっと動いて
コメントを書いていたはずだった
のに
手元が狂って
書いている途中で消してしまった
あぁ、なんだよ
....
アンダンテ追いかけて追いかけていても君が見えない陽射しの中で
抱きしめる速度ですれ違う風はセルリアン、君の瞳に映る
炭酸の雨///下弦の月をマドラーで浸しても味なんてないまま
....
裏切り者の
地平線は
沈む
沈んだ
地平線から
朝が現れる
目覚めた時から
裏切り者は
傾く
傾いた
日常茶飯に
安住の平野はない
転げ回っているのか
追 ....
音符が遊ぶようにして電線をくぐり
時折、絡まってはファルセットになる
美しく奏でるための
言葉たちは、そうしていつも
行き先を探していて
夜、は手招きをはじめる
屋根、そのオクター ....
ビールとファジーネーブルとカシスウーロンに私をぐるぐる巻き込んで
もう何もかも忘れたくなる
いつだって酒が飲みたくなるときは
どうせ君がらみで嫌なことがあったときで
いつまでたっても鳴らない携 ....
?
加速を付けようとする度にガタガタと揺れる高崎線
高速で惰行運転に入っても細かい振動は収まらず
それは日常にはありえない乗り心地で不安で
あまりに快適な運転に馴らされて居たことを知る
....
何処かが
とても歪な僕は
何処に居ても
居心地が悪い
何処かに
嵌め込まれると
何処かが痛くなる
出来損ないのピースだ
中途半端に
途中下車を
繰り返してきた
半端者 ....
いまもなお ビッグバンより続いてる
連鎖する水 連鎖する青
ナース服
肌から消えるアルコール
採血針を通過する赤
引っ越しを繰り返すたび立つ鳥の姿に自分重ねて変わる
....
涙はしょっぱい
だけど、海のしょっぱさと
同じだったか
ここ最近
ずっと
海に行っていないから
海の味を忘れてしまっていて
確かめようがない
海はしょっぱい
だけど、涙の ....
今日は好き明日のことは明日聞いて
そばにいて うんと言えないあなたは優しい
捨てられたタバコの空き箱思いを馳せる
ネックレスわざと忘れたわけではないけど
サッカーに嫉妬していた ....
自分を守るため。
そう言い聞かせて、自分の周りに壁を作っていた。
出来るだけ高く、高く、俗世間の風景が目に入らないように。
だけど、私を守っていたはずの壁は、私からあらゆ ....
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