暹羅(シャム)猫を飼うのは難しいから止めたほうがいいと友人は言っていた
でもお前を飼って正解だったと今は思う
私はこの2年仕事を終えると一目散にお前のもとに帰ってくる
ソファに寝そべって愛しい茶 ....
うふふ うふふ

あ 足くさい

い 息くさい

う うなじくさい

え 襟足くさい

お おとがいくさい

全部君のことだぜ
君をカルタにしてみた
何故って
君が嫌いだ ....
{引用=浴槽に額を沈める。




水深650mmで
月へと遡上する魚の群れは
尾びれに三日月を宿して
銀の腹は空っぽのまま

ドライアイの魚達が
す ....
雪や氷柱(つらら)や霜柱
たくさん積んだ荷馬車を曳いて
二月の親父がやってくる。

その音聞こえぬ ふりをして
年が変わったと大騒ぎ
嫌なこと できれば忘れよう
初めの一〇日は騒いでいる ....
最終電車の最終駅
薔薇の花束を抱えた君
憂いた瞳に何思う

前に座っていた男
広げた新聞取っぱらい
切り立つ魔羅を見せつけた

意気揚々とたちあがり
片足ピンヒール脱いだ君
 ....
姉さんが嫁ぐ日
外は真っ白な雪景色
綺麗な白無垢姿は
雪の中に輪郭を溶かし
唇にひいた
紅の色だけが際立っていた

姉さん
私の憧れの姉さん
なぜ悲しそうなの?
雪を被った椿に
 ....
ひと気もまばらな公園で
湿った土の上に落ちた椿の花は
どこか心細げにこちらを見ていた
ささくれたこの景色には眩しすぎるので
その紅色を熱でとろとろに溶かして
指ですくいとりたいと思っていた
 ....
 そもそも我国において権威ある詩壇というものが存在するのだろうか? ひどく気になる。

 きわめて発行部数の少ない「詩」の商業誌も複数あるようだが、そのどれをとっても「権威ある詩壇」というのには程 ....
おっちょこちょいのあたしは―

   道を歩けばつまずいて、

   待ち合わせは早すぎて、

   座れば荷物を置き忘れ、

いっしょにいる彼に、謝ってばかりだった。

何度 ....
 ―離して

耳のツンと立った黒い子犬は
首に腕が回されるたび吠えた

 ―僕がいると
  余計に泣かしてしまうから

犬小屋が空っぽになるのを恐れ
子犬の声まで鎖をかけられていた
 ....
神田の内外分ける橋
昌平橋の欄干から
覗く水面は神田川
ゆらゆら揺れる神田川

二人並んで水面を見つめ
僕は君につぶやいた
僕らはどこに行くのだろうか
君は何も答えずに
そのまま水面 ....
激烈なるイタミに震え
絶え切れず破裂した 君の音

無夢の現実に這いつくばり
イチミリも浮遊できない 僕の叫び

白呆ける街
結びあう音と叫びが
油絵具のグレーの空
雲を破っ ....
なんで幸せなことに気付かないんだろう
自分が一番つらいって思うんだろう
我がままな言葉で他人を傷つけてるのは私なのに
なんで傷つけられてるって思うんだろう

いつものようにお弁当作ってくれる ....
雨ばかり続くせいか

部屋の天井と壁の隅

3本の直線の交わる所に

黒いカビが生えたようだ

一人ぼっちの僕

人に聞けない事

カビに聞いてみた

「僕みたいなダメな人 ....
お前と一緒に暮らしていて
いつも思い知らされるのが
与えた分だけ与えられるとは限らないのが愛だということ
誰よりお前を愛している
手入れされた上質の柔らかな毛皮
しなやかな体つきや
綺麗な ....
僕は雪ん子 寒がりです
生まれた雲の下をしんしん走ると
すぐ鼻が赤くなります

雪に足跡つけていいですか
振り返れば消えてるのを
何度も見ましたから
口をアングリ開けて
待ってますね
 ....
 一月三日

コバルトの湖にさざ波白く立ち一月3日並木道ゆく

さびしげに男が一人道よぎる生業は何をなすかとふと

「がんこ堂」面白き名の書店あり名に惹かれ寄りたく思う

珍しくな ....
青空模様のタイルに覆われたような
ガラス天蓋のあるコンコースを歩く
ひとけのすくない午後の駅には
のどかな旅愁が満ちている
上空は強い風が吹いているのだろう
立ち止まった路のうえを
雲が落 ....
わたしらしいわたしは

ほんとはね

わたしだけが知らなかったの
天下分け目のボスポラス
西と東は住み別れ

前人未到のガラパゴス
種がついてる土踏まず

分別臭い喜望峰
白と黒とに彩られ

線が引かれたエクアドル
熱い思いも何のそ ....
空からおはじきが降った日
小さなうさぎが
震えていました

太陽の光を反射して
おはじきはキラキラと
七色に輝き
まるで
世界中の命のようです

皆は我先にと
おはじきを一つ受け ....
                100110



あら! ほんと
見ない振りして
拾い上げては
背中の屑籠に投げ込んだ
モク拾いの場面を演じて見せる

一本3.5円の増税 ....
{引用=

大さわぎでなく
ゆっくりと歩む
足の裏に感じる砂の感触を確かめ
けして温かくないけれども
柔らかく反発してくるようなそれを
一足一足 注意深く進まなければ、
見逃してしまう ....
 その日は午後一時三十分に出頭しなさいというファクシミリが届いていたので、僕は飼猫の黒猫の代わりに裁判所に出頭することになっていました。僕は電車を五回も乗り継いで裁判所のある駅に到着しました。そして、 .... 変わらない景色に馴染めなくて
冬の雨も相変わらず嫌いなままだ
冷たい言葉遊びに対して
拒絶という、純粋すぎる答えを与えてくれた
微かにも願ったことがあったなら

さらば、青い花


 ....
かつて見たことを撒き散らす
夜の遊覧船
僕は見ていた
幸先を試す
二人の老婆を



花だけを手折り
匂いにとらわれ
忘れてしまっていた
胞子状の軋轢



長い道の ....
主の居ない実家の風通しに行って
帰京する日の昼食は
親父が通いつめていたラーメン屋

生前
親父は帰省していた僕が帰京する日には
決まってこのラーメン屋で一緒に昼食を食べた

それだけ ....
 これはあれに似ているな。バスに揺られながら、そう思う。
 小学校や中学校の頃、校内放送で職員室へ呼び出される感じ。名前を二度呼ばれて、「至急職員室へ来なさい」というあれに似ている。校内放送のスピー ....
夢 いかがですか
どんな夢でもお好みのままに
夢 いかがですか あなたに夢売ります

僕のポケットにあふれるぐらいに
夢がたくさん入ってる
あの日 君の心から奪った
夢も押し込まれている ....
8mmフィルムに映し出された青い空を
精液で汚して
町の中をまわる電車に
逃げ込みました
逃げ込んだ先は年老いた少年の
末期でした

野良犬は小便を垂らして
猫たちは決して譲らず
許 ....
吉岡ペペロさんのおすすめリスト(10515)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
暹羅の青い猫- 楽恵自由詩6*10-1-14
カルタ- ハイドパ ...自由詩3*10-1-14
感覚- 夏嶋 真 ...携帯写真+ ...10*10-1-14
二月の親父- ……とあ ...自由詩10*10-1-14
飾る花瓶がなかったから- オンガシ自由詩1*10-1-14
椿- ミツバチ自由詩15*10-1-13
おんな椿- あ。自由詩11*10-1-13
【批評祭参加作品】権威と小波- atsuchan69散文(批評 ...7+*10-1-13
創書日和「迎」_どういたしまして。- 逢坂桜自由詩5*10-1-12
首輪の外れるとき- りょう自由詩20*10-1-12
水面ゆらゆらー昌平橋ー- ……とあ ...自由詩8*10-1-11
回帰- オンガシ自由詩2*10-1-11
大好きな家族へ- らぐ自由詩1*10-1-11
モルド- ハイドパ ...自由詩2*10-1-11
愛猫- 楽恵自由詩4*10-1-11
雲と雪ん子のワルツ- りょう自由詩4*10-1-11
年頭に- 生田 稔短歌110-1-11
奥行きのある記念碑- 楽恵自由詩8*10-1-11
わたし色- 殿上 童自由詩10*10-1-10
あいそれーしょん- 仁惰国堕 ...自由詩1*10-1-10
おはじき- ミツバチ自由詩14*10-1-10
こいあお- あおば自由詩2*10-1-10
Blue_Heron- 月乃助自由詩18*10-1-10
たぬき裁判- ……とあ ...散文(批評 ...5*10-1-10
さらば- 中原 那 ...自由詩10*10-1-10
ネグリ- 真島正人自由詩3*10-1-10
語ることのない物語- kauz ...自由詩11*10-1-9
呼び出し- 瀬崎 虎 ...散文(批評 ...2*10-1-9
夢売り- 朧月自由詩410-1-9
8mmの空に- within自由詩8*10-1-9

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