長年患った糖尿病の悪化により、祖母石原みよしの尿はパイナップルジュースになりました。寝台の横に置かれたポータブル便器よりこんこんとわきいづるアンモニヤ臭の中に仰向けていた石原みよしはいまや、ふ .... いちばん旧い校舎の
さらにその裏
もう誰も見に行くこともない百葉箱
そのそばに菫が咲いている と
君が云ったのが
はじまりだった

ふたりはそれからそこで
いくつかの秘密をかさねた
 ....
私の
大切なもの
人の心です
私が
宝にしたいもの
ほんの
ささやかなものと
言うのなら

人や
自分を
思う気持ちです

優しい人の
笑顔と
暖かいメッセージ

他 ....
立ち止まったところに
誰かの{ルビ欠片=かけら}が落ちていたので
拾い上げてから交番に届けようとしたら
持ち主らしき人が
不安を抱えたてこちらへ歩いてきたので
「捜し物はこれですか?」
と ....
膝を抱えて
太陽が昇るのを
見ている

手もふれない
恋の終わりと
今日これからに
絶望しながら


地球の裏側では
真っ暗な中
少女が泣いてるんだろう

今は泣けない
わたしの代わりに
 言葉が言葉を飲み込む
 信頼のない無意味なやり取り
 なんの創造もなかったりする
 そこにあるのは反応する神経のみ
 
 そうなるのは
 やはり信念が希薄なせいだろう
 人が人らしくあ ....
いつでも急いで履くし
履きかけで何歩も歩いてしまうので
かかとから靴はいつでも痛んでしまう
妻も老いた母からも
もっと大事に履けとか
みっともないから止めろと言われるが
そういうことに構う ....
愛。それは多分に、
漠然とした表象の言葉で
ありのままの語彙ではない
――と誰かが云い

するとたちまち花は萎れた

漆黒の森に谺する
狼の吼える声におびえ
かよわき詩人らは外界を忌 ....
銀閣寺遊侠伝(その一)

けちなやくざと
笑うがいいさ
強きを挫き
弱きを助く
そんなそんな俺なのさ

ぐれてはずれて
十五十六
入れた刺青
将棋の王将
そんなそんな俺だよ
 ....
 時代のページはめくられて
 僕もまた時代を無視しては生きていけないか弱き存在
 
 移ろいゆく季節と変わらない気持ち
 目に映る世界に戸惑い
 ありもしない物語を作って
 酔っぱらってご ....
その少女は
「触る手」が大嫌いでした。

いつもいつも逃げ続け
大人になっても
怯えていました。

ある日
とても信頼しているひとが言いました。
「キミが自分を傷つけても
 もしも ....
月が落ちた。
空が白み、日が覗く。

夜は静かに走り去り、
朝が明朗に声を上げる。

人々はその下で瞼を持ち上げ、
安らかな夢の腕から起き上がった。

一日の始まり。
夜だった。一人だった。暗い川を筏で渡ろうとしていた。筏はとても古かった。櫂で漕ごうとするとバランスを失った。川は濁流で、僕は今にも落ちそうになった。すると、川面からぬめっとした首のような、海獣のような .... ある日、テレビを見ていた。天気予報のキャスターが出てきて天気図の前に立った。天気図のマークはどこもかしこもこんなだった→●。キャスターがさわやかに言った。
「今夜のお天気です。東京は夜でしょう。横浜 ....
ふくろうは飛び去らなかった!子供が死んで、その子供に捧げられている音の数は少なく、和声は簡素ながら、鐘のように心を静かに打つ。失われた時間へのなごりおしさのようなものが網のように聴くものを包み込む。美 .... 笑っている
見下ろされて恥ずかしくなる
毎日は
知らないところで進んでいた
取り残されたような寂しさが
独りぼっちみたいで悲しかった


 あの、
 昼間に薄く青くなる
 広大な陰 ....
たとえばいつか
時計の針が十五時を指したら
南向きの窓辺に腰をおろし
熱いミントティーを飲む
白壁とコバルトブルーのきらめく
シティ・ブ・サイドのカフェにいるように
乾いた風が吹いたら
 ....
写真にない記憶の中で
四つ葉のクローバーというものを
探し当てた
四つという概念に覚えがあり
クローバーというものをすでに知っていた
だからこれが
初めての記憶ではなかったのだろうが
初 ....
夜は泣いている
あの星の輝きは涙の輝き
青い瞳の奥底からあふれて来る
真珠のような涙の輝き
あちらこちらで涙を浮かべた
悲しい少女の星よ
なぜに夜に泣くのか
この静けさの中で息を殺して
 ....
ある人は
上手にすくったものを
目を細めて ごくごく

ある人は
上手にすくったものを
パンにつけて ぱくぱく

ある人は
上手にすくったものを
塗りたくって べたべた

未だ ....
たとえば
履き潰し
捨てるつもりだったスニーカーを
いまだに車へ立てかけている
何度も体温を通わせた
足に馴染みきった身体を

物を
肉体を
引きずって

これは道具なんだと
 ....
 食い違う夢 −『私たちの欠落(夏の日の)』藤丘 我流読解−


 批評祭に寄せて、ふたつの文章を書く構想でいた。ひとつは、フォーラムの
外で書かれたものについて、もうひとつはここに書かれたも ....
(カウントして、さあ!)

笑えばいいかみさまのイコン

ついこないだまで生きていたと、信じないなら問題なかろう

すりこまれた誠意

フォルテッシモより馬鹿げたメルシー

ファイ ....
図書館で 独り頁を 捲る夜

埋めらんない 手帳の空白 君のため

許してる ごめんと聞ければそれでいい 

一瞬の恋にも五分の魂を
悲しいと誰にも言えずにトイレの中 ひとりトイレットペーパーを千切る


ゼロでいいむしろマイナスでもいいよ 大凶の可能性何パーセント?


後れ毛を引っ張り君をつかまえて触れるうなじの柔ら ....
もう少しだからと笑って嘘をつく僕を泣かせられるのは君だけだ

窓から見えてるあの水色は何という名前ですかって君が尋ねた

「窓ガラス割って飛び出してしまえたら」ここからじゃカーテンすら開けない
すいかの「す」
きりんの「き」

「すきやき」の上2つ

たぬきの「たすき」



・・・どうして素直に「すき」って言えないかなぁ
{引用=体温の変化って
すごいね


+



うるんだ夕刻の
スプリンクラーからは


しずまないでいる陽が
不遜で
わたしたちは
落日みたいなことばで喋る

 ....
欠落した言葉の答えを知っても
不安定に変わりはない
足枷引いた 午後の街
私の周りだけ、寒い
 
あなたと繋ぐ
高架線越しの体温は
仄かに暖めては
温もりを確実に、消す
 
瞼の奥には
何もかも
楽園 ....
すべての数が
奇数であればいい
あるいは
すべての多角形が
三角形であればいい
それもできれば正三角形で

そんなことを思ってしまう朝はおそらく
何かをあるいは誰かを
探す夢を見てか ....
吉岡ペペロさんのおすすめリスト(10515)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
祖母ジュース- 石原ユキ ...自由詩4*08-2-1
菫と百葉箱- 塔野夏子自由詩5*08-2-1
宝物- 妖刀紅桜自由詩3*08-2-1
出会うこと- 小原あき自由詩17*08-2-1
Sun_Rise- 風音携帯写真+ ...4*08-2-1
君とはずっと続けたい- 山崎 風 ...自由詩3*08-2-1
創書日和「靴」_靴はいつでも痛んでしまう- 大村 浩 ...自由詩9*08-1-31
愛なき殺戮- atsuchan69自由詩5*08-1-31
銀閣寺遊侠伝(その一)- 生田 稔自由詩308-1-31
スズメ- 山崎 風 ...自由詩208-1-31
土砂降りの夜- 風音自由詩4*08-1-30
日の出- むくげ携帯写真+ ...208-1-30
夜だった。一人だった。- 鴫澤初音散文(批評 ...208-1-30
天気予報キャスターはさわやかに言った。- 鴫澤初音散文(批評 ...208-1-30
colorless- 鴫澤初音自由詩208-1-30
簡単に空を空とは呼びたくない- 小原あき自由詩12*08-1-29
たとえばいつか- 石瀬琳々自由詩7*08-1-29
未詩/独白/告白- 佐々木妖 ...自由詩5*08-1-29
夜は泣いている- 未有花自由詩8*08-1-29
黒糖とプリン- FUBAR自由詩9*08-1-29
七年- 佐々木妖 ...自由詩9*08-1-28
批評祭参加作品■食い違う夢_−『私たちの欠落(夏の日の)』藤 ...- 大村 浩 ...散文(批評 ...8*08-1-28
カウント- 自由詩308-1-27
バイエル- 川柳308-1-27
くびすじ- 春日短歌3*08-1-27
優しさ- 短歌408-1-27
素直になれなくて- Honesty自由詩1*08-1-27
平熱- 簑田伶子自由詩14*08-1-26
Q&A- ゆるこ携帯写真+ ...108-1-25
あるいは- 塔野夏子自由詩8*08-1-25

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