冷たい手

あたい、冷え性だから

温めてやるさ、ずっと、ずっと、



 
朝の胎動が谺する、
夜のなかで、
私はゆっくりお湯を飲む。
私のなかだけにしか、
あてはまらない鍵をゆっくりと
舌で転がしながら。
朝を待ちながら、
カプセルに入る。
光の囁きに目をあ ....
温泉にポニーテールの雪女 CHAGEっぽい矢崎滋か春の雪 病室の窓より見える平凡なサラリーマンが出社する群れ 鉄の臭い 匂い立つ
布団半分が血糊ベッタリと
昼間片目で歩いていて転げ
これはイカンと部屋に帰り着き
そのまま鎮痛剤ガバガバ飲み
いつしか眠りに落ちて
夜に目覚めればこの様だ

自らの ....
人の不幸を祈るようにだけはなりたくないと願ってきたが 
ふとくちずさむ怜子

噴水はその尖端から凍りゆく わたしも液体を手放してゆく

目を閉じてうしろむきにすすみます一メートルがわたしの限 ....
指先が触れる。
指先が動く。
私の一日がはじまる。
ことばを書くことは、
身体の一部のようなもの。
私がそっと、
何かの気配や、
匂いを感じただけで、
そこからもう、
物語がはじま ....
風が大河のように重い土地で
腰を落とし 捻じれて育った
樹は 首を傾げ 雲を聞いている
節くれだった片目で
ヒレンジャクたちのお喋りに
口をはさむでもなく
遥かな海や
見渡す限りの黄金の ....
私たちが普段
眺めている雲は
お尻だ
顔は宙に向けられている

中空を飛ぶ飛行機が
教えてくれた

お尻は垂れて
砕けて
地に届く

顔は
白い炎のようで
群がる羊のようで ....
               160123

ラジオは浄瑠璃の義太夫節を鳴らしている
声は無いから三味線だけだ
第一放送は「今日の短歌」読者投稿に選者が好意的な評をつけ、相づちを打つコンビを組 ....
『詩を書くなんて姉さんみたいに自分は患っていないから。』

会話の中に突如ぶっ込んできた言葉
患う、煩う...
ここで初めて自分が「患ってる」
ことを知った
子供の頃作詩の授業で先生に褒め ....
私は部屋の隅にあった、
鍵穴のような小さな穴を覗く。
ぐりぐりぐりぐり、
視線の針先が穴をまさぐる。
私はその触覚が擦れあう音のような、
快感に歓喜する。
ぐりぐりぐりぐり、  ....
「砂場の中に、小さなスコップが埋もれている。」
幼い頃
父と遊んだ記憶と共に。
足跡を辿りたくて・確かに存在する思い出を取り返したくて
私は無心に穴を掘る。
「お父さん。お父さん。」 ....
鋳掛屋は大阪付近では昭和40年代まで見かけたのだとネットには書いてある。西暦に直せば1965年から70年くらいの期間、日本国が美しい国から、あまり美しくない、やけに忙しく伝統を捨てて、国土開発の名の破 .... ぬるいまどろみのなかでみた
せつなの夢の裾の感触が、
この指に絡みついてはなれない。
けれど、
ひとつの、
拭いきれない痛みがある。
痛みはこの胸を貫こうとするが、
せりあがる熱に溶かさ ....
海を見たい
寒いことがなければ
今すぐ海を見たい

黒の中に埋もれるのは
よくあることだ
誰も助けがないのも
よくあることだ
“涙を流した分だけ 強くなる”
この言葉を実 ....
見知らぬ者が訪ねてきた
滅多に聞けない月の唄と
尖った山頂にしか咲かないという一輪と
いつ終わるのかと不安になるくらい
異国の砂漠の話を嬉しそうに続けていたが
僕は安眠剤を取り出して ....
駅ビルをぶらついてたら
とんでもないものを
見つけてしまった

990円の茶色のニット

値札を見たら
黒字で3400円の文字
その上から赤い文字で990円
積まれたニットの背後には ....
ユキがフッた!
アタリつもって
デンシャ止まって
カイシャ困った
ユキにフラれた
つもりで当たって
あわれ荒れアレ
おわる恋かな
風吹くママに
ユキは降り降り
フリフリチラリ
シ ....
風を読もうとして
青空の中に人差指を立てた
風上から風下へ
紙飛行機は滑っていった

時を堰き止めたくて
夕焼けの中で小指を絡めた
川上から川下へ
笹舟は忘れ去られた

水面に ....
視界暗み閉ざされていく止まっていく心臓
立ち上がる声が声が
遠い壁を創っては消え
私は全てを委ね明け渡す
否の許に、否の名の許に
私に喜捨餞別している余裕はナイ
シアンに明るむ空に 私のす ....
桜の木が並んでいる
一月なので花びらはない
部屋に花火がある
一月なので使う気はない

刺身や納豆が美味しい季節
殆ど部屋にいる僕は寒くない
君のことはもう思わなくなった
君のことはも ....
宵闇 白い息
ナトリウムランプの
並木道

ぼんやり明るい
冬の道

人や車のはけた道を
猫の影だけが
ゆっくり横切る

いいなあ

ランプの精が
炎をジャッグルしながら
 ....
ピアノを奏でた指先は
詩を書くためのボールペンを握り
最後に送る父への手紙を書き続けた。

父の好きな花達は/何事も無く/式場のライトを浴びて
美しい花びらを/正面玄関に向ける。

ピ ....
わけのわからないことを口にして
君を本気で困らせたならごめんね
群れた羊の子が垂れた乳首から甘い汁を吸い込む
鋭い目つきの梟が二番めの枝からそれを見てる
長い夜を耐え偲ぶには手触りが欲 ....
 
名もいらぬ



一個のエキストラ




 
       160118

穏やかな波がマリモを育てる
丸くなるのはなんででしょうと
ワカナさんは研究している
マリモの動きを見ていると
ぐるぐると回転しているのです
その場で回転する ....
しんと凍る大気の中
思わず足を止めた

鮮やかな赤い実は
雪ウサギの目

誰が作ったのだろう
儚げで美しいものだな

いつか溶けることも知らずに
可愛らしく私を見つめている 
手のひらの奥から、
沸き立つ海の声は、
私の睫毛を掠めながら、
空に向かい飛んでいく。

私は罪という罪を、
毎日犯している。
誰もが罪と認めないことでも、
私のなかでは ....
吉岡ペペロさんのおすすめリスト(10515)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ずっと- 殿上 童自由詩13*16-1-25
警告- あおい満 ...自由詩1016-1-24
温泉にポニーテールの雪女- 北大路京 ...俳句1016-1-24
CHAGEっぽい矢崎滋か春の雪- 北大路京 ...俳句116-1-24
病室の窓より見える平凡なサラリーマンが出社する群れ- 北大路京 ...短歌316-1-24
血_噴き出るままに- たけし自由詩516-1-24
或いは絹ずれの音- そらの珊 ...短歌11*16-1-24
物語- あおい満 ...自由詩9*16-1-24
冬眼鏡- ただのみ ...自由詩18*16-1-23
雲の顔- イナエ自由詩7*16-1-23
はなして- あおば自由詩6*16-1-23
無題- 自由詩2*16-1-23
針先- あおい満 ...自由詩616-1-21
鋳掛屋- 梓ゆい自由詩5*16-1-21
鋳掛屋- あおば自由詩8*16-1-20
ねがいごと- あおい満 ...自由詩516-1-20
海を見る- 瑞海自由詩6*16-1-20
疲労かな- 乱太郎自由詩12*16-1-20
990円のニット- 自由詩3*16-1-20
フラれ歌- ただのみ ...自由詩10*16-1-20
- nonya自由詩18*16-1-19
ブラックスター- たけし自由詩416-1-18
一月の心- 陽向∮自由詩7*16-1-18
幻想坂- ガト自由詩5*16-1-18
アップライトピアノコンサート- 梓ゆい自由詩4*16-1-18
ふしだらな体温計- アラガイ ...自由詩7*16-1-18
エキストラ- 殿上 童自由詩13*16-1-18
アップライトピアノコンサート- あおば自由詩5*16-1-18
雪うさぎ- ガト自由詩5*16-1-18
海の声- あおい満 ...自由詩6*16-1-17

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256 257 258 259 260 261 262 263 264 265 266 267 268 269 270 271 272 273 274 275 276 277 278 279 280 281 282 283 284 285 286 287 288 289 290 291 292 293 294 295 296 297 298 299 300 301 302 303 304 305 306 307 308 309 310 311 312 313 314 315 316 317 318 319 320 321 322 323 324 325 326 327 328 329 330 331 332 333 334 335 336 337 338 339 340 341 342 343 344 345 346 347 348 349 350 351