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風を選ぶことはできないという
救い

あきらめるということ
どうしようもない事があること

現実は自分の意思とは無関係に
現れて
気まぐれに自分とつながること

無情だからこそ僕ら ....
鶴見の高架駅から電車に乗る
走り始めたと思ったらホーム跡

下り階段も残るその場所は
七十年前に廃止された本山駅の跡

未だ遺構が残っている
こと自体に驚いてしまう

侘しい高架駅の ....
藍色の夜空は存外に明るい
満月に掛かる雲の存在感
けれど写真には写せない

人の目の能力に
追いつけない機械
進歩とは何だろうと思う

思えば人は
生物が作った細胞という種がないと
 ....
疲れが溜まっている

身体が重くて
写真集を見るのもしんどくなり
枕だけ取り出して
フローリングの床に直に寝る

正確には横になるだけだが
枕に顔を埋めていると
意識があるようなない ....
想像できるだろうか
市民生活の中に拳銃が溢れ
拳銃廃絶は絵空事と思われる世界を

想像できるだろうか
拳銃の所持規制に対して
拳銃を所持する権利を
真剣に主張する人がいる世界を

想 ....
暗闇の中
階段を下っていく

下ろした足の先に
段があるのかさえ分からず
感覚だけを頼りに
下りていく

不安とか覚悟とか
感情は全て封印して
淡々と機械のように
一定の下げ幅一 ....
ばぁちゃんの畑の相続に協力してくれてありがとう
叔母から感謝されて居心地が悪くなる
肝心な役割ができなかったと後悔しているから

  故郷を離れて暮らす叔父から電話が架かってきたのは
  お ....
雨が降り出しそうだ
湿気が高くて汗が滲む

君は刺繍をしている
憑りつかれたように
黙々と針を動かしている

時計だけが
雄弁に時を刻んでいる午後

右肘の古傷が疼いている
僕に ....
遠い人は自由だ
理想を語ることができる

見えないから

無垢な心で理論を振りかざす
割り切ることができる

 中空に浮かぶ月が綺麗
 それは遠いから

 月面では人は一時も生き ....
月が隠れているこんな夜は不穏
雲間から微かに漏れる月光が狂わせる
人も獣も機械も大地すらも
何が起こっても不思議じゃない

当たり前のことだと君は言う
四十五億年の時を刻んだ地球からすれば ....
思ったことを口にする
それは失言になることが多い
けれどそんな人に憧れる

思ったこととは裏腹なこと
しか口にしていないから
意識を裏切りながら生きているから

それでも最近は脳神経が ....
軽く手を振るでもなく

また明日
会うかのように分かれる

これまでと変わらない
一日の終わり

違うのは
明日からは此処にはもう
来ないということ


それでいいと思った
 ....
ルノアールで珈琲を飲む
革張りの椅子に座り
香りを楽しむ

入っては出て
出ては入ってくる
人を眺めながら来し方行く末を思う

大学生のころ
通っていた喫茶店はルノアール
だったか ....
もう終わりだ
と思ったのは雨に
濡れた瞬間だった

世界がゆがんだ気がした
水気を含んだ髪を
乾かしながら

僕は
思う

何処にも逃げ場所はない


静かに雨が降ってい ....
でんでろでんでろ
はしりゆく

おおきなはこの
わびしさを

おとでごまかし
すましてる

どこまでゆくのか
しらないが

きょうはすがたを
あらわさぬ

でんでろでんで ....
雨が降っている
傘がない
濡れる

冷たい

ふるえてもいい
のだろうか
僕は

家への帰り道
あと十数分で
辿りつける

冷たい雨

ふるえる前に
拭き取ることがで ....
誰が来るというのだろう
誰か来るとでもいうのか
夜の街角で人を待つ

そうじゃない
僕は君が来るのを待っている
君が僕を呼んだのだから

夜の街角で人を待つ
街灯もない街道の端
手 ....
どこまで走っていけばいいんだ
牛丼屋が見つからない

走り続けていたら海に出た

波の音に誘われるように
海岸沿いのパーキングに車を入れて
砂浜へ

薄曇りの空は曖昧に青く
海は瑠 ....
湿った空気
それはイメージだけのもの
なのかもしれない
けれど好きなんだ

曇り空のもと
太陽を見失ったまま生きている
それでも十分すぎるくらい
明るいのが不思議で

どこから来る ....
乾いた砂が流れていく
ここは砂漠
ではなくて背景のない場所

光があふれているわけではない
のに白く抜けた背景
足元の黄味がかった砂の感触
だけがすべて

風に乗って運ばれてくる
 ....
この海岸に来るのは久しぶり

君は言う

砕けた貝殻が打ち寄せられてできた海岸は
真っ白で清潔で一枚の絵のようで

だからこそ居心地が悪くて

けれどそんなところを君は気に入っている ....
こんなに遠くまで歩いてきてしまった
と気付いてしまったらおしまい
帰り道が分からなくなるから

新開地の産業道路には殺風景な風が吹く
停留所でバスを待ちながら君と見上げた空は
砂埃が舞って ....
子供の頃
長瀞に家族旅行をしたときに
自然博物館でだったか
鉱石標本を売っているのを見つけた

10cm×20cmの小さな箱に
縦3列×横4列=12ます位の仕切りがあって
鉱石の欠片が整 ....
轟音と共に運ばれていく先は
東京
それとも母のいない世界

窓の外の闇
深さが分からなくて
何処に居るのか分からない

目を瞑る
轟音
途切れる意識

覚めてまた
轟音/深さ ....
遠いところから吹いてきた
風を感じている

静かな部屋
月光が射しこんで来る
月を見上げている僕の姿は祈っているように
見えているのだろうか

忙しい日々にかまけて
貴方と向き合うこ ....
熱暴走を恐れている
いつブチ切れルかオドオドしながら
キーボードを叩いている

送風口に手をかざし排気の熱さに眉をしかめ
キーボードを持ちあげ底板に手を当てて熱さに一喜一憂する

そんな ....


蝉が鳴く

孤独を切り裂くように



何処へも

もう

いけないことを悟っているように

性急に 性急に

夏の生ぬるい空気を震わせている



こん ....
厚い雲に覆われた空
雲の流れが余りにも速い

スコールとも言えぬ
一瞬の土砂降り

こんなに不安定な天気は
初めてだ

何だか尋常じゃない
予報円を描きながら進む台風

地球の ....
病院待合室に警報音が2度鳴り響く
何処で鳴っているのだろうと音源を探す

と、待合室の片隅に置かれた冷水機から
誰も触っていないのに水が出始める

誰も居ないのに放物線を描いて噴出する水
 ....
展示室に靴音が高く響く
自分の存在を悟られそうで

どきりとする
吉岡ペペロさんのkauzakさんおすすめリスト(164)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
明日は明日の風しか吹かない- kauz ...自由詩315-5-10
鶴見線- kauz ...自由詩7*13-8-1
進歩とは- kauz ...自由詩4*13-7-25
仮眠- kauz ...自由詩8*13-6-11
それでも理想はある- kauz ...自由詩11*13-5-21
階段を下る暗闇の中- kauz ...自由詩6*13-3-5
逃げてしまった僕が感謝されて戸惑っている- kauz ...自由詩10*13-2-20
メランコリックな午後- kauz ...自由詩7*13-2-10
遠い人- kauz ...自由詩14*13-1-31
月が隠れている夜は- kauz ...自由詩7*12-11-29
迂闊な発言しかできない- kauz ...自由詩9*12-10-15
あっけないさよなら- kauz ...自由詩6*12-9-9
喫茶室ルノアールにて- kauz ...自由詩16*12-8-5
静かな雨に討たれて- kauz ...自由詩4*12-7-23
でんしゃちえん- kauz ...自由詩5*12-6-24
冷たい雨にふるえる- kauz ...自由詩6*12-6-3
夜の街角で人を待つ- kauz ...自由詩3*12-5-27
牛丼を買いに行く車で- kauz ...自由詩7*12-5-20
曇り空の空気感- kauz ...自由詩7*12-4-15
忘れっぽいのも好都合- kauz ...自由詩5*12-3-5
ただ、ここに居る- kauz ...自由詩3*12-2-20
これは誘拐じゃない- kauz ...自由詩7*12-1-24
鉱物図鑑- kauz ...自由詩4*11-11-5
行く先は東京それとも- kauz ...自由詩8*11-10-25
遠いところから- kauz ...自由詩6*11-10-1
熱暴走に相対できない- kauz ...自由詩4*11-9-15
夜の蝉- kauz ...自由詩4*11-9-5
台風の進行経路が異常です- kauz ...自由詩3*11-8-10
意図しない効果- kauz ...自由詩5*11-8-1
靴音- kauz ...自由詩6*11-7-20

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