切り裂きカフカがやってきた
世の中を切り取るために
切迫感がはんぱない
この世の者とは思えない
ストリートスプラッターだ

理解を越えた現実を描写していく
詩を越えた短編小説で
理解と ....
藁葺きの小屋であれ
コンクリートのビルであれ
その四隅にはたぶん、
柱がある
その柱の向こうは、果てがなくて
やがてどこまでも丸い大地を離れ、成層圏をぬけだして
宇宙という名の空間をゆくこ ....
光と冷気が青い燃料だった
破れた財布から千円札を出して
印鑑ケースとノートを買う
郵便局には月に一度往く
記憶喪失の犬みたいに
今も雪原から突き出している
枯れ果てた雑草を見ていた
夏の ....
わたしは柿の種を飲む
どうしてかわからない
ロマンスの唄を口ずさみながら
ピーナッツがバターになることを
ひしひしと感じるのだ
身体の内奥からかんじるのだ

理解できないことがあっても
 ....
         120216
絵の具を全部混ぜたら
何色になりますかと
先生が尋ねたので
暗い灰色になります
と答える代わりに
空色になりますと
自信たっぷり回答したら
×が付いてき ....
憂鬱の波がやってきた
誰も知らない世界のなかで
ひりひりとした世界のなかで
孤独のなかを歩いていると
憂鬱の波がやってくる
死にたみと世間のひとはいう
世界とはなにか
蒲団を蹴りとばすと ....
花粉も埃も取り去った無菌室で
くらしていますが
危険はどこかに潜んでいて
いつも隙をうかがっているのです

みがききぬかれた手すりが
不思議なことに
摩擦をなくしていたり
すべらないゴ ....
脊髄の奥から、
おずおずと孔が湧いてくる。
孔は私の声になり、
私の体は大地へとひっぱられる。

手のひらに痺れを感じて、
見てみると黒い孔たちが、
もくもくと煙をたてて、
涌き出てく ....
 
あやういわたしは

だだをこねたところで

やはり、あやうい


 
セールスマンが 私のこと 歌ってた
仕事で へこんで
お客さん この上もなく ひきつった笑顔で
見送ることしかできない

きっと 弱いのは
さずかりもの
つらいって 歌うのは わ ....
のばしすぎた、
左手人差し指の爪が、
引き裂くのは、
私という、
骨を持たないビニールの肌。

人差し指が描くのは、
未知という過去で、
私のいない、
ただ私の香りだけを響かせた
 ....
何かが走ってくる。
私の背中を目掛けて。
その何かの手には、
何が握られているのだろうか。
追われている感覚を覚えるたびに、
私は自分を切り捨てたくなる。

この腕を、脚を、胸を、鼻を、 ....
少しだけ甘いはずの
くちづけは
耀きながら
純白の彩りをしていて
太陽を恋するように
白いショコラは
口許にもそっと
溶けていくだろう

よく晴れた遠い朝へと
爽やかな太陽が
訪 ....
ここに旗はない
風に弄られ立ち竦むのは
他の何者でもない
東も西も南も北も
微笑んでなんかいない
ただ巡る風の音が
埋まらない空白を告げている


ここに旗はない
足跡は辿らない
 ....
            160213
申し上げます。
後は言葉にならないので
ひょうたん池の写真を載せた
彼の人生は今、ひょうたんのどのあたりをなぞっているのだろうか
誰にも分からないことを ....
 ワタシハココニイルヨ。
 
 明け方にピアノの純音は吐息を白く染める。
 真冬のキャンバスに描かれた森の中で、
 幼い少女が光の帯に包まれている。
 誰かに見つけてほしいのだ。

 ....
 嘘を重ねた悲しみが川面を伝う。
 橋の欄干は赤錆びて、真昼の幻想は鮮やかだ。
 夢見がちな私の瞳は川岸に佇む鴨を見て、
 何も聞かないあなたの瞳は私の真実の気配を探る。

 あなたは何 ....
なんとなく
気配を感じて振り向くと
君は精一杯まん丸い目をして
じっとこちらを見つめていた

一番好きな映画の
一番良いシーンを横目で追いながら
僕は君の真っ直ぐな視線に負けて
し ....
夢のなかで再び出会う
記憶に眠る人々
言いたいことはわかっている
本心で語り合えなかった
一本の道は遠い
新たな物語は続く
食べきれなかった皿の上
嘆き悔いても仕方ない
哀しみ ....
アスファルト
 誘う
 アスファルト
 瞬く
 水銀灯に照らされて

 
    ちかりちかり


 星座を忘れた
 空のため
 空を仰げぬ
 者のため
 何度も何度も
 ....
あたたかな子宮にずっといたかった産まれた寒い不条理だ
泣く

一歳のたんじょうびには一升餅を背負っている理不尽だ
泣く

おもいきり泣いたらいいよ明日きみがどんな顔でもそれがいいから

 ....
わたしは
粒で出来ている

粒は
かなしみも
ぜつぼうも
知らないまま
ただ
あたえられた時間を
あたえられるままに
はずんでいた

ときおり粒は
とどこおる
たとえば寒い ....
詩を書けば
空よりも青く
哀しみにも負けない歌声がある

ほら、耳の聴こえない男の子が楽しそうにみてる

片足の不自由な女の子は必死に両手を振っている

みつめれば舞台の上で ....
くるりと足を上げ
飛沫もあげずに潜って往く
小石のように すーっと
光がゆらゆら届く辺り
うたたね だから
すぐにまた浮上できる辺り


食事の後 うっかり
文字や何かに集中しようと ....
             160210

時間が無いから
じゃんけんで決めよう
じゃんけんで決まった
わたくしの人生
なんとも恥ずかしいことの
連続さと思っていたら
フーテンの寅さんに ....
  残雪は
   
     音をたてる
     煮えたぎる
     音をたてる
     崩れ落ちる


     溶岩のように



       呑み込まれると

 ....
 ハンザギは
 のっそりと
 重たい頭をもたげた
 ハンザギは
 のっそりと
 重たい腰をあげた


 今宵最期の一晩に
 挨拶回りをしましょうと
 鮎も
 岩魚も
 カワゲラ ....
深層学習の時代に
いつの間にか
生産中止になっていた
色付きの碁石

三人目
の人間たちがこないまま
私たちの票と
反対派のそれを
採決しようとしていた

(いずれはまつりごとも ....
あたまを下げる
手始めに軽く微笑んでみよう
悟られたら諦めるしかない
少しあたまを持ち上げて生真面目な素振りをする
できるだけタイミングよく
、そう、頷いてみせるのだ
それでも ....
土を盛る山がある
堪えきれないのは地表
雨水は迷に沿い斜面を削る
それでも汚濁を飲んできた
流れのない水は澱んでしまう
掻き混ぜれば底に溜まるだけで
腐蝕するのを待っていた
ここに湧 ....
吉岡ペペロさんのおすすめリスト(10515)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
さしせまったカフカ- fujisawanori ...自由詩216-2-18
宇々のひと- たま自由詩13*16-2-17
前触れ- ただのみ ...自由詩15*16-2-17
柿の種を飲む- fujisawanori ...自由詩416-2-17
きみを溶かしたら、たぶん空色になると思う。- あおば自由詩14*16-2-16
憂鬱の波- fujisawanori ...自由詩116-2-16
塀の中が生きる世界の全てだとしても- イナエ自由詩16*16-2-15
鼻の鏡- あおい満 ...自由詩716-2-15
あやうい- 殿上 童自由詩12*16-2-15
『労働賛歌』- 座一自由詩9*16-2-15
声のない唄- あおい満 ...自由詩616-2-14
仮面の裏- あおい満 ...自由詩416-2-13
ショコラ天気予報- りゅうの ...自由詩4*16-2-13
ここに旗はない- ただのみ ...自由詩17*16-2-13
心中お察し- あおば自由詩4*16-2-13
追憶- ヒヤシン ...自由詩7*16-2-13
憐憫- ヒヤシン ...自由詩5*16-2-13
君が教えてくれた- nonya自由詩23*16-2-12
審判のとき- アラガイ ...自由詩16+*16-2-12
帰路- 北村 守 ...自由詩416-2-11
いつもポケットに涙- そらの珊 ...短歌616-2-11
わたしの粒々- そらの珊 ...自由詩2116-2-11
詩歌- アラガイ ...自由詩8*16-2-11
うたたね- ただのみ ...自由詩14*16-2-10
グーはチョキに勝つ- あおば自由詩4*16-2-10
残雪- 北村 守 ...自由詩216-2-10
サンショウウオ- 北村 守 ...自由詩416-2-10
三人寄らない- 高橋良幸自由詩2+*16-2-9
面接- アラガイ ...自由詩4*16-2-9
運河- アラガイ ...自由詩5*16-2-9

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