朝が来たらしい

いつのまにか雨の調べは遠ざかり

ぼんやりと明るい
そして
うっすらと温かい

光が温かいのは
きっと誰かが決めたこと

光が遠ざかれば また
冷たい闇に抱か ....
緑の香を乗せた風が
涼しく撫でる 私の腕を
揺れ動く木漏れ日が
温かく照らす 私の指先を

不思議なことだ

こうして静かな朝を迎えられること
目の痛みも今日は不思議と収まって
柔ら ....
玄関前から姿を消して
死んだと思っていたジニーは
台風が去って
ほとぼりも冷めたころ
ウッドデッキの隅に見えない糸を張っていた
風よけに集めておいたプランターを
少し動かそうかと身をか ....
耐える
この激痛
眼球から涙溢れ
耐える
ひたすら耐える
折れてしまえば
俺の負けだ
意志を鍛えろ
魂の強度だ
報いを求めるな
無理に笑うな
悲壮になるな
悪態をつけ
逃げ道 ....
【アカツメグサ】

なりやまないドアホン やぶれた怒号は
親を町ごと殺され震えていた少女のままの老人
おさなくして大人として生きざるをえなかった あなたが
私の玄関を激しく叩く音
 ....
画家になりたいって言ったら
馬鹿にされた
詩人になりたいと言ったら
嘲笑された
それでも下手くそなりに
詩を書いて暮らしてる

なりたい自分は見つからないけど
詩を書く自由は手に入れた
わたしは虫けら
幻をつかむように
漂っている

憂いに暮れ 悲しみを懐く
終わりにしたいと呟く夕暮れ
陽は滲み落ちてゆく

わたしは抜け殻のよう
風に吹かれ飛んでゆく

頬杖ばか ....
雨降りの夜は哀しいな

悲しい記憶ばかり蘇り
こんなに暗い深夜をすっかり透き通らせ
ミシリとまたミシリと
疼き開いていく胸の響き

心を無数の雨滴が滑り落ち

雨降りの夜は哀しいな
 ....
朦朧と夜を徘徊した

あの日眺めていた月が堕ちてきて

治水が入れかわる

二日目には

新しい月がうまれた
静かに静かに雨が降る
私の中にも雨が降る

しとしとしとしと
しとしとしとしと

塗れた体は冷え切って
髪から落ちる水滴が
場違いなリズムを刻んでる
バスタオルにくるまって
ほんの ....
なんだかなぁ
目は痛むし心は鬱だし
何にもする気にならねぇなぁ
五十七の歳を迎えたこの九月末

外は青空いっぱいで
光が熱持ち降り注ぐ
道を歩けば金木犀の香
甘く甘く漂って
夏と秋と ....
シンセサイザーに蜂蜜を塗りながら
いろいろと申し込む
雨も降って来たから
タートルズに写真を現像しに行った
星々が行く天球の下
みなしごハッチになっても
肘を汚しても
大きさを比較しなが ....
静けさに
渦を巻くようにして
目覚めた午前二時過ぎ
寮は寝静まり
編み戸越しの涼風に
ゆっくりとした沈黙の時流が
辺りを支配しているのが濃密に感じられる
流れ着いたこの寮にも
昼の喧騒 ....
青、熱、青、熱

垂直に立つ
二足歩行のノイズ を
次から次に襲う高波
垂直に立つが故に
天を仰ぐが故に
悪に魅せられるが故に

思考停止、思考停止
 熱、愛、熱、愛

只大地 ....
パズルが得意な人は
きっと数学も得意で
動かすピースの配置を
理解できない数式で計算しているんだわ
私が諦めてしまったパズルを
難なくクリアしていけるのは
アインシュタインも驚く公式を使っ ....
騒乱騒乱
光の洪水だ
眼病の私には耐え難い
圧倒的な光の洪水だ

浴びる、浴びる、浴びる
 白い巨鳥が空をいく

ひたすら跪き
ひたすら耐え
夜の到来を待つ
真昼の喧騒に身を置い ....
人通り。車通り。
消え去った、午前2時と12分

2人の間に秋風が吹き抜けた。


ぶどう味の紫煙と一緒に
マンションの裏に座る。

ボンヤリ見た先にハチワレが歩く。
のんびり、軽 ....
静かだ
もう誰もいなくなった
静かに

うっとり 下弦の月
天使たちが持ち帰る新しい空気は
私の心をざわつかせる
古ぼけた家と埃まみれの家具
かび臭い部屋を吹き飛ばしてしまいたい
私もまだまだ若いつもりで
飛び出そうとしたら溝に落ちた
年老いてしま ....
早く夏が終わんないかなって
思っていたのに
終わってしまうと
なんだかさみしくて

早く秋が来ないかなって
待っていたのに
秋は
なんだかよそよそしくて

友達だったはずなのに
 ....
人生の秋をゆくわたし

初秋の畑にコスモスが揺れていた

若い日に見たコスモスの色とは違っていた

わたしの心の色も変わってしまった

目に映る世界の色も変わってしまった

なぜか ....
まだ暑いね
自販機でジュース買おうよ
100円入れて
オレンジ、グレープどっちにする
コーラよりファンタだろ
「グレープ」
やっぱファンタはグレープだよな
はんぶんこだぞ

ずいぶん ....
猫がちひさくねてゐる
がらんとしたひる下がり

友だちの本棚に
一冊きり のこされてゐた
うすい詩集をひらく

表紙は白 何もかかれてゐない

一ページ目
「私 ....
曼珠沙華っていう東西南北に開けた世界を
今年は真っ直ぐに見つめていた春夏秋冬の
第三惑星に彼岸の舞台から地面に刺さって
来る

200歳の少女にしか見えないだとか
マングローブのよ ....
イスラエルで扉が閉まる
イスラエルで風呂蓋が閉まる
全ては南からやって来た(時には西からも)
ガンダムの閉める扉や風呂蓋が
ゴミをまき散らしていた
イスラエルのガンダムだった
癌で死んでも ....
目の前にグラスが在る
グラスは透明な水で満たされている
私は喉が渇いていたので
そのグラスの水を一気に飲み干す

空のグラスが残る
ずんぐりとした円柱状の
空のグラスが在る
すぐ眼前に ....
空がまだらに光っている
飛び去った雨の記憶が
まだ薄っすらとかかっている
まだらにかかっている

空に穴を開ける
輪郭の正しい きれな穴を
縁が黒くナイーブに切り落とされて
小さな丸い ....
静かだなあ
今夜はなんとも静かだ
昨夜からの疼痛が
今は嘘のように収まって
気持ちも
まぁるく落ち着いて
こうして詩の言葉を綴る自分が居る
ちらっと記憶の奥を覗いてみたり
火照る身体を ....
澄みわたる秋空に
ポップな言葉うかべ
かるいステップ
気分上々
踊ろう 歌おう
飛ぼう 空へ
きっと夢は叶う
かるいノリで
オリジナルな生き方
ライトビールで
はじけ飛んで
愉快 ....
  

小さな球体の内側を
ぐるぐる回っているだけなんだよ
どこまで歩き続けても
いつまで生きられたとしても
見覚えのある景色が
わずかに 気のせいほどに色彩を変え
懐かしく (すこし ....
吉岡ペペロさんのおすすめリスト(10515)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
柘榴の国のお姫さま- そらの珊 ...自由詩13*17-9-29
初秋に詩を促され- ひだかた ...自由詩5*17-9-29
ジニーが生きていた- Lucy自由詩10*17-9-28
疼痛ー独・歩(改訂)- ひだかた ...自由詩317-9-28
三大へんな植物名の花_(三篇からなるオムニバス)- るるりら自由詩6*17-9-28
私は詩を書く- 無限上昇 ...自由詩317-9-28
空しい- 星丘涙自由詩2*17-9-28
雨降りの夜- ひだかた ...自由詩417-9-28
月よ哭け- ツノル自由詩3*17-9-28
- 無限上昇 ...自由詩317-9-27
掛橋(改訂再録)- ひだかた ...自由詩817-9-27
再開した- 間村長自由詩6*17-9-27
真夜中の宇宙- ひだかた ...自由詩317-9-27
垂直ノイズ- ひだかた ...自由詩417-9-26
数学は苦手なので- 無限上昇 ...自由詩517-9-26
今生きる- ひだかた ...自由詩4*17-9-26
3000日目の黒い花嫁衣装- 水戸 う ...自由詩5*17-9-26
- ひだかた ...自由詩417-9-25
新しい空気を吸いたい- 無限上昇 ...自由詩717-9-25
待ち遠しいのに振り返ってばかりいる- Lucy自由詩14*17-9-25
心の色- 星丘涙自由詩5*17-9-25
幼い頃のファンタ- 秋也自由詩417-9-25
- 石村自由詩10*17-9-24
200歳の少女- 朝焼彩茜 ...自由詩717-9-23
名探偵江南(こうなん)- 間村長自由詩5*17-9-23
空のグラス- ひだかた ...自由詩6*17-9-23
雨上がりの玄関に腰をおろして空を見ている- オイタル自由詩7+17-9-23
ありがとう- ひだかた ...自由詩16*17-9-22
らんららん- 星丘涙自由詩1*17-9-21
球体- Lucy自由詩8*17-9-20

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256 257 258 259 260 261 262 263 264 265 266 267 268 269 270 271 272 273 274 275 276 277 278 279 280 281 282 283 284 285 286 287 288 289 290 291 292 293 294 295 296 297 298 299 300 301 302 303 304 305 306 307 308 309 310 311 312 313 314 315 316 317 318 319 320 321 322 323 324 325 326 327 328 329 330 331 332 333 334 335 336 337 338 339 340 341 342 343 344 345 346 347 348 349 350 351