手首の傷は癒せたとしても
こころの傷は癒せない

ずきずきと痛むこころの古傷は
まるで親知らずの発する悲鳴のようで

嘆いているわけじゃない

こんな季節の溜め息は
寝付けない台所の ....
流れついたものが内に秘めた記憶に感応するように見えてくる形がある
それを現実の世界に引き上げることだけに誠実にノミをふるってきた人
立ち上がる形は僕の解釈なんていとも簡単に呑み込むように静かで確固 ....
今は
帰りのエクスプレス
成田で別れた
今も焼き付く蛍光灯の真白
新宿駅のホームを踏んだ数なら負けない自信が、ある
薔薇のポートレイト
「デューン・プール・オム」が残る部屋
無邪 ....
{画像=081028104443.jpg}

種の起源を遡る
鯨にあるという地上の記憶のよう
身体の記憶に繋がる原初の記憶
納屋の藁束の上に横たわり
こころを拡げて探り当てる
目を瞑り腰 ....
海の底のような
薄墨色の空を従えて
ヒンヤリと佇む
片側3車線のバイパスを

時速80キロで流す

クシャッと自分の心を
にぎり潰した今の僕には
生理的に合う速度で

ハンドルも ....
からから

からから

糸巻き

運命巻き

繭は糸に 糸は呪縛へと
きつく きつく 縛られた運命の輪

オーロラ姫の紡ぐ先に

針の先が差すみちしるべ

あかいあかい道 ....
わたしの
両眼は野良猫なので、まれに
きみの影で化けている
部屋の隅で、まれに
息の根を止め損ねたあの子が見えるのだが

わたしの
言語は蛭
だったのだ、たくさんの日本語が
彼の血を ....
峡谷を挟んで
街がまた一つ
大きな白い砂漠に
のみ込まれて
消えた報せ

夜空の向こうには
目が醒めるほど
白い砂漠の朝を待ちながら
砂粒は銀色に輝いて
すらりとした紺色の地平線へ ....
皇帝夫人の指輪は 不思議な宝石みたい
疲れを癒やしてくれる 光を放ち続ける

夏は赤く輝いて 冬は青く輝くんだ
是非とも手に入れたいな オイラのモノにしちゃいたい

  あの怪盗ルパンも  ....
憂鬱になった時

思い出すのは君の前向きさで


その明るさや全てが僕の心に光を灯した




そんな君が日に日に大きくなって

  愛しくて愛しくて


自分にはないモ ....
なんていうこともなく秋が来て。

分厚くなった手帳をめくっていたら
仕事かライブか恋かしてなくて
秋が来ていた。

あたしの今年はなんだったんだろう。
こうやって生きてるのが危 ....
川辺にて、そっぽ向く猫背
歌を口ずさんでは知らんふり

肌寒い夜が君を照らして
片思いしたままの猫戯らし
優しく優しく揺れている

浅い川が流れるのをみて
そこに漂いたいと思うけれ ....
 「キレイだよ、誰よりも。」


 鞍馬口駅のトイレでそっとつぶやく。髪を直して、グロスを塗って。そうして見つめる鏡越しの自分に向かって言っているものだから、他人が聞いたら「アホちゃ ....
「柿色の髪飾り」

私はずっと窓の外を見ていました
お母さんが結婚して、お父さんが新しいおばあちゃんを連れてきました
何を話していいのか分からず
私はずっと窓の外を見ています
おばあち ....
{引用=縦に瞼をひらく半円形の港 回転扉を転がす
いくつもの歳月 このひっかかり具合に画さ
れカサコソ枯葉が散るから 浴槽のなかで手
拭を頭にのせ、石柱はすこしいい気分になる


てんでば ....
太陽系惑星へ旅をしましょう。とても壮大な旅が始まります。
先ずは巨大なエネルギーの放出である核融合炉へと・・・


http://jvsc.jst.go.jp/universe/planet/ ....
なんだろうね 人間て
こんなに頑張って こんなに努力して
それでもダメなときがあるんだよ
冷たくなった僕の頬を
熱い熱い涙がつたっていく

こういうのを不条理と人は言うけど
きっと誰かが ....
どこか信じてた
どこか疑ってた


でも


なにもかも
おしまい




どこまでも信じてた
再起を願ってた


でも


繋いだ手は
 ....
朝、窓際じゃなきゃなんもしない

はっはっはっはっはっはっはっはっ
走る走る できなかった ぜんそく
1時間30分先の 空飛んで
また会おうね新宿 5キロやせるから

はっはっ
走る走 ....
わたしは
エンディングテーマを
作曲しています

はあ
はあ
はあ

あああ
好きな形の生き物たちのこうしん
好きな形の生き物たちのこうしん
好きな形の生き物た ....
おかあさんから手紙がきました。
おかあさんは手が震えるから、看護婦さんが字を書いた手紙でした。
おかあさんの写真が2枚入っていました。
おかあさんはおしゃれできれいで自慢のおかあさんでした。
 ....
七人 に 天空 と 無名 で 起ち              
あらがいがたき 正午 を 周囲 を 迸り 位置              
とびのくやうに 最初から 生存スルハズ の        ....
光が弾ける


世界を映すために






光が発生する


みちを照らすように
子供の頃と違う理由で
おはじきを呑み込む
でも重くなるばかりで
透明を手に入れることができない

たとえ半透明ぐらいまでになって
軽くなってふわりと飛んでゆけても
シャボン玉よりもずっと ....
「昨日また徹夜だよ。まったくいやんなっちゃうね」
 ザワザワザワザワザワザ……

 「アゥナタハ、神ヲ信ジマスカ?」
 「あなたは、人を信じますか?」

「この前いきなりあいつが来てさ。一 ....
{画像=080914080444.jpg}

木は両手を拡げて
わたしを暖かく抱きしめた
拡がる手の先には
青々しい梢がさらに広がり
そこでは緑の子供達が風に踊っていた

寝ころんだベ ....
影を落としたのでしょう
その想いのそばに

闇を忍ばせたのでしょう
その言葉のすみに



誰に伝える事もない
誰に触れる事もない
ついのすみか
 ....
{引用=玉子の親じゃ、ぴよこちゃんじゃ、ぴっぴっぴよこちゃんじゃ、アヒルじゃぐぁーぐぁー。}


(一)

「兄ちゃん、コイツをくんねぇ」

カーバイトランプに照らされた
みか ....
燈芯 は 飛ぶ                  
日常 も 息絶える 小学校 と 明るい 超え              
眠る な 突き出される 草 が 声 のは              
 ....
メスで線をいれた
ような

泣きはらしたあとの
あの目がいい


かつらゆみ民族衣装
コレクションに
使われてた

マネキンの
あの鼻がいい


しゃべったら
台無し
 ....
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