キリストの捕縛
……とある蛙

光と闇の狭間に見える
人物の陰影
突然漆黒となる闇の陰に
ペテン師の陰惨な微笑と
神の不条理な愉悦が
垣間見える

その反対側の光は
捕縛側の甲冑の黒の光沢を際だたせ
キリストは捕縛される。

ユダの思惑とキリストの愉悦
無知な信者の嘆き慟哭
光は差し込まれていない
そこは外気に触れる広場で
天空を覆う物はなく
夜の闇はない。
キリストは拒絶したのか
光の漆黒の闇に覆われた
神の不条理な愉悦

神の暗黒面
悪魔は神の元下僕(しもべ)
ベルセデェヴ
小蝿の顔の元下僕
悪魔が誘惑するイエス
下僕の誘惑ではそこが見え、
程度の低い茶番劇で
神はとにかく弱者好き
いじめが大好きで
ひざまずく弱者のみ
死んでから救おうとする
最後の審判の日に
救おうとする

母は神を信じたのか
母はマリアになれたのか
母はいつの日か救われるのか
たとえ戒名の付いたマリアであっても



自由詩 キリストの捕縛 Copyright ……とある蛙 2011-09-19 14:54:02
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