可も不可もないアンビエント

機械的な五月雨

素顔のない胸像達 アトリエ

寓話を演じるアリとキリギリス

小さな庭のペシミスト

楽観主義の{ルビ大喰らい=ガルガンチュア}
 ....
海月が波に流されて浜辺へ打ち寄せられた
今年も何かが終わってゆく
めぐりめぐる喪失の流れ

ぶよぶよとした透明な塊は
逢瀬と誕生の名残り

てのひらに白い貝殻をのせ
息吹の痕跡を確かめ ....
神妙にいたすしかない
まどろっこしい夢の淵で
足を踏み外し一路はるばると
緑のさやを開いていく

ジッパーで世界は
夢とこちらに隔てられている
片側通行でないので
夜は眠る決まりなのだ ....
細い紙で作った輪の

内側にできたその道を

宛ても無きまま歩き続け

知らない間に辿り着くのは

微かに違えるはじまりの場所

巡り戻りし新たな昔

次の景色は未知の現実
 ....
/7月14日

バスを待つのは孤独な作業だ
ショーウィンドウに映写したすがたは
まるで霊体みたいにみえ
もしほんとうにそうだったなら
きみにもおんなじ
感謝と崇拝と
それいがい ....
あなたのその
ちいさくつよい
あたたかな手に
わたしはどれだけの
今を与えられるだろう

あなたにどれだけ
こたえることができるだろう

ことばのないふたり

眼差しだけが優しく ....
口に出して言うてみて

もしテレビついてたら消してな
家族がおったら ちょっとはなれて
一人ぼっちやったら ちょうどええわ

「生まれ変われるなら
もっと一生懸命生きんのに」

言う ....
Night and Day

君の抜け殻やさしく抱いて
霧のスキマに朝から一人
言い訳をポケットいっぱい
詰め込んでひたすら歩く

僕ら春の夜光虫となって
ふよふよと浮かんでる街に
 ....
もうすぐ
もうすぐだねって
やってくる夜明けを
あの時は
あんなに胸をときめかせていたのに
今はベッドで寝転がったまま
リモコンがあればいいのに
なんて
考えるようになってしまった
 ....
漫画喫茶のこしつ
トイレのこしつ
こしこしと
トイレットペーパーちぎっ
て繋いでしんがのこっ
たそれはあたたかかっ


男女をもてあましている
けれど混合リレーをするためのものでも ....
リスクは少ない方がいいのは

それは誰でも頷くこと

地道に貯めていった一円貯金は

今にも爆発しそうだった

揺れる椅子に座る

この椅子の名前はなんだっけな?と

そんなこ ....
剥いたばかりのオレンジの皮には
世界中の切なさが詰め込まれている



予期せず飛び込んでくる酸味はほろ苦く
容赦なしにやわらかいところを襲い
細胞のわずかなすき間からもぐりこんで
き ....
いつしか雪が降りだして
夏なのにね おかしいね
僕は悲しい顔をして
君が帰ってくるのを待っている

僕のほうが先に死んでしまうよ
犬だものね 当然だね
玄関のタイルの冷たさに
柔らかく ....
夏は暑いけど
古い家屋の少し距離のある小陰や
蔦の覆った厳めしい医院が相応しいでしょ

冬は寒いけど
ひとりぼっちのスキーや
しんしんと鳴る空気が澄んでいるでしょ

それでも
やっぱ ....
モノ言う知事の鶴の一声で
急遽ネーミングが変わったのだが
大江戸の名は意外に馴染んでいる

最初は環状線になるはずだったのに
いつの間にオタマジャクシ型に
計画変更されたのだろうか

 ....
片隅に置かれた人形は汗をかいている
滴る雫は畳に吸い込まれる
部屋は水槽
水が満ちて、満ちて、満ちて
月影を残して
わたしの体を夜にする

性と性が繋がり生になる
欲望と ....
コンクリートの石垣と
区分けされた高台の下
淀んだブルーの海に
白いヨットの群れが
白いダンゴムシの死骸のように
そして、漂っていました。

風は海から吹いていたはずなのですが
魚の干 ....
花のような雨に打たれてひっそり
つま先を濡らしヴェランダを歩く
朝な朝なラヴェンダに水をやるのだが今朝は
グラデーションを確かめて新聞を取りにいく

白と水色と緑とオレンジと黄色で
僕の部 ....
閉じた眼
ひらこうと思えばひらけるけど
まだ まどろんでたい
そんな かんじ
 ぱぱ

 ぱぱ

 大好きよ

 心の中は、あなただけ


 会いたい

 いますぐに


 あなたの声を聞きたいの

 優しい声を聞きたいの

 手 ....
君の歪んだ妄想をぶち破りたくて

ことばを固めて
ぶつけても
時間の壁は揺るがない

君が紡ぐあいのうたは
100年前のアリアで

わたしは踊れない

きっと君は知らない
幸福 ....

四角い硝子の内側に
ぶわぶわしたひとびとが
等間隔に産み付けられた卵のように
ぎっちりと隙間なく座っている
人間ではないふりをした顔は
電灯に照らされて
生気がないように青白い

 ....
 いつの間にか捨てられていた 僕の渡したピアス

 何の予告もなく
   前触れもなく
 いつから途切れたのか 君の送信が

 
 何度 受信を選択しても

   新着なし   と表 ....
人の気持ちを量ろうとした
わたしは許されてはならない存在

持病か仮病かわからない
肉体か精神かわからない
弱気になったわたしはきみにコールする
待ち合わせの三十分前
「やっ ....
冷たいものを飲んで、それがツーっと体の下へ落ちていくのを感じるとき、口から一直線の道筋を筋書き通りに間違わず当たり前のように辿るとき、生きてるなあって感じる。
私の体、今日も正常に動いてました。ご苦 ....
おまえは自分でかわいらしいなどと思ってはいなかった。
まわりはかわいいという
しかし、おまえは自分が不細工と
信じていておどおどしていた。
幼稚園からの帰り道
手をつなぐ同級生がわずらわ ....
ねぇ、ママ

硝子の靴は
彼女にしか
履けないんだよ

暗闇は
僕らを照らしては
くれないんだよ

そうだろ?ママ



ケータイのメモリは
減らじとも増えもせず

 ....
鯵の開きってあのままの姿かたちで泳いでいるのかな
だなんて今さらながらにとぼけてみせても
私は私自身に過ぎなくて

迎え火で迎え
送り火で送る
ヒグラシの鳴く音に季節の移ろいを覚え

 ....
作文書きます。

 自分の原風景は間違いなく 富ヶ谷の家の隣の空地だ。そこには子供の時のことが全部詰まっている。その空地に面して土手がある。土手と呼んでいるが、松壽町のお屋敷の敷地の一部で、入って ....
厚く



熱の積層する
太陽の谷間で


流水を浴びたいと


切望の淵



地虫は揚力を手に入れて

夏の途中、



蒸す草いきれは陰を追い



木々の葉をひるがえす

風もなく

 ....
吉岡ペペロさんのおすすめリスト(10515)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
無意味な風景- 瑠王自由詩4*09-8-17
いつか子宮に還る日に- within自由詩24*09-8-17
ジッパーで世界は隔てられている- 瀬崎 虎 ...自由詩609-8-17
loop- 邦秋自由詩2*09-8-16
ゆうれいのダイアリー- コーリャ自由詩1009-8-16
『その手に…』- あおい満 ...自由詩4*09-8-16
口に出して言うてみて- 瀬崎 虎 ...自由詩6*09-8-16
Night_and_Day- 瀬崎 虎 ...自由詩4*09-8-15
夜明け前- さき自由詩709-8-15
リミット- さわ田マ ...自由詩209-8-15
オールグリーン- こめ自由詩509-8-15
オレンジ- あ。自由詩10*09-8-14
人生の大半は君を待つことに費やされた- 瀬崎 虎 ...自由詩12+*09-8-14
人の強さと美しさを知るとき- 瑠王自由詩3*09-8-14
大江戸線- kauz ...自由詩10*09-8-14
わたしの体_-Night_or_Noon-- 百瀬朝子自由詩9*09-8-13
マリーナの夏- ……とあ ...自由詩9*09-8-13
ぐるり- 瀬崎 虎 ...自由詩6*09-8-13
- 長谷川智 ...自由詩3*09-8-13
思慕- 柊 恵自由詩909-8-12
『君の手』- あおい満 ...自由詩5*09-8-12
電車ごっこ- 吉田ぐん ...自由詩809-8-12
残された部屋のなか- within自由詩8*09-8-12
病い- 百瀬朝子自由詩7*09-8-12
ひとすじつう- つゆ自由詩3*09-8-12
三歳のおまえ- ……とあ ...自由詩13*09-8-11
旅に出ようか- 小岩井祐 ...自由詩309-8-11
覆水のひと- 恋月 ぴ ...自由詩24*09-8-10
空き地- ……とあ ...散文(批評 ...10*09-8-10
夏の戸陰- オリーヴ携帯写真+ ...2309-8-9

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