青く光った矢印が
一斉に前を示し
両腕にしがみ付く怠惰な風は
酸っぱい痛みを産み落としていった。
萎んだ夜と悴んだ指先には
遠くの方から響いてくる
赤い点滅の伝言を
読み解くことはできな ....
一人でいるには この家は

あまりに 広すぎて…

何をしようもなく

何をすることもなく

ただ 僕のまわりの空気が異様に冷たくて

ただ ぽつりと懐かしき日々を描 ....
思えば君は
薄いゴムと縮んだ性器の隙間や
欠陥商品の微細な穴からたまたま生じた子ども
でなければ
ナマ入れ中出し好きのバカ親から出来た子どもだ
総じて我々は
無計画な家族計画や避妊のヘマで ....
ひと昔もふた昔も前みたいに霜柱立ったり
ちょっとした水溜りに氷張ったりするわけじゃないけど
それでも今どきの朝って起きるの辛かったりする

とりあえずは出かける場所があって
帰ってこれる場所 ....
冬の凍てつく青空に
大きな大きな梯子掛け
雲一つ無い寂しい青空に
大きな大きな梯子を掛けて

与太郎 騒ぐは 梯子の終わり
とおく空には届かない。
梯子のてっぺん 高いとこ
それでも真 ....
憂鬱が鐘を打つ日

しなだれかかる花と枝葉
背中に影のレースを編んで
見も知らぬ世界の歌をうたっている
その影は誰よりも近しい人
私を小さくして大きくした人
振り返らないルールなので
 ....
埃の舞い上がる歩調に
嗅覚は痛みを放出する。
ここに枯れた曜日を
交わして
私の呼吸はゆっくりと
化石する。
もう、映えないで
と弾けた西日に
夜のさりげない会釈を
歪ませて
朗ら ....
空の頂に月のない夜
まなざしは
同じようにはやってこない
待ちぼうけの子どもたちが
眠ったふりをして
息をこらすように
取り巻いて包んで
進行する世界に
オクターブごとに反響する
数 ....
カラの待ち雪 棘のソリ
押し花テープ 濁す香り
えんぴつトンネル 炭のスス

あいら ぶゆう

べきっ

猫も寝ず
ネジも 

春 じゃがいも種の 底
芽 トタンですべって コ ....
{引用=



 まもるもののない空から
 かれの顔や肩に雨がおちてきて
 夕ぐれが
 せまっていた

 きょう
 という日は
 くぐりぬけねばならない試練のような
 分厚い曇 ....
ぼく、生理がはじまった
おちんちんから血が出るから
ひにょうき科の先生に診てもらったら
おめでとう、と言われた

いやっほい

と、ぼくは宙返りをして
さっそく父さん母さんに報告した
 ....
がば!がば!
がばがばのがばちゃん
おさんぽしよぅる
う手々をうしろに組んで
がば!がば!
がばがばのがばちゃん
おとうふ屋さんのおみせ
おとうふっておもしろいねぇ!
雲よりもふにゃふ ....
京(みやこ)の雪は
帰省の翌日
天気予報にあったとはいえ
数年来の大雪で
暮れの街が大混乱
テレビのニュースでのみ見る
京の冬らしい姿に
立ち会えなかった

呑んでは ....
おじさんのかわいがってる子犬
ふわふわパタパタ部屋の中
触れてみたいけど
触れられないと思ってた

おばさんのかわいい子犬
くるりの目できょろり
私をみないのは
当り前だと思ってた
 ....
吹きすさぶ風に
みがかれて
凍てつく水に
すすがれて
透き通ってしまった
哀しみは真冬の
背骨に宿った

遠ざかる空に
みはなされて
優しすぎる光は
とどかなくて
行先すら ....
 子供時代、うちでは元旦の料理を父がした。七草がゆは飛ばしたが、
鏡割りの日にはひび入った鏡餅を砕いて砂糖醤油味で焼いた「かちん」
や、塩をまぶした揚げ餅を作ってくれた。と言うのも、母が真っ当な料 ....
無線紙の上
這い伸びる
黒インクの静脈は
冬ざれの様相で
ひたひたと
忍び寄る

絡み付く
{ルビ荊棘=けいきょく}の枝を
程良く剪定し
暖炉に放るのだが
パチパチと
節は爆ぜ ....
夜にさまようノマド
夢に似た旅路
くらやみの中へ
伸びていく根毛

黒髪の思い出は
満月の丸み
汲み上げられて
つきあげるよろこび

歌うことばすべてに
ひとしく炎、やどれ
こ ....
客電(#60、70、80代)、カットアウト

あなた 言ったわね
もう二度とお礼は言わんって
だから信じていたの
こっちから一方的に言いまくってやるって

舞台(#0)、フェードイン
 ....
おまえは誰よりも強い毒になりたいんだろう
口に含まずとも触れるだけで命を焼いてしまうような
誰よりも強烈な毒薬になってみたいんだろう?
おまえの言ってることは誰でも一度は夢 ....
                 110106


・・・・・・・
・・・・・゜゜
・・
・・ぬぬ
・・・・・・・・・!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ....
優しさなら全部あげるから バファリンの代わりに 傍に置いてよ



何も言わずに ただ料理を平らげる 私はそれが嬉しかった



君の手は 無から有を 産み出して 無限の未来を 私にく ....
とにかく
兎に角
せっかく真っ新なのに
相変わらず後ろ向きだけど
お粗末な背面跳びで
何かを飛び越えていこう

とにかく
兎に角
せっかく明けたのに
相変わらず手探りだけど
 ....
白雪に赤い水飴垂らす頃 あの子は少女と呼ばれていたか




目の前を振り子がとおる 催眠を 迂闊に噛んではいけない指が




灰皿の上に広がる砂景色 嬉しかったね、呼吸すること ....
地中深くに根差した
大きな球根のような欲望と
その真上の中空に漂う
ふわふわふわふわした
空中クラゲのような希望
地上に生えた剥き出しの古木の幹に
粘菌のようにへばり付いた渇望が
すべて ....
写真とは
干乾びた
製造工場の正門の
錆びたポストに居つく手紙の重さで
天を劈く煙突の
かたちを得たけむりが笑っているようなもの
めくれば
白い鍵穴もかすむ季節に
「どこにもいけない」 ....
たんねんに こさえた ゆきうさぎ

あなたが ふりむいてくださらないから

きょうも 赤い目の ゆきうさぎ
届かなかったと
落ちた空 みつめて
眠りこむ 雪を
春が 起こして連れて行く

ここにも そこにも
次の夜が朝から待っている

影で隠している
風の遊び道具

石に座っていた凍り ....
草食系だと
もてはやされたり
馬鹿にされたり

その度に
膨らんで青空を目指したり
萎んで地面に貼りついたり

そんな僕は
サヨナラも言わずに
強制終了された恋を
いつまでも ....
近頃どうよって悪友に尋ねられ
思わず恥骨の膨らみなんか押さえてしまう

去年は処女同然だったしね
あれって使わないと塞がっちゃうのかな

そんなことないのだろうけど
こころの窓ってやつは ....
吉岡ペペロさんのおすすめリスト(10515)
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