夏の終わり、焦がれる
橘あまね

恋慕の奔流に身をまかせるとき
にじみ出していく熱がある

言葉にできないものを
言葉にしなければならないとき
この唇が無力であるとき
胸腔におさまりきらず
とめどない疼き

ぼくの色はインディゴ
きみの本当の色を知りたい
重ねたとき
虹の色をつくれるかどうか
知りたい

音にならない音が咲いて
夏をひきとめる
冷えることのない海にむけて
ほどかれていきたい



自由詩 夏の終わり、焦がれる Copyright 橘あまね 2011-09-18 10:27:31
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