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線が
思惑に触れて角度を変える
その鮮やかな反応
点々と落ちる
幾つかの俗情を振り払い
歩き出す私たち

今日もまた
背の後ろで翻った背に
声を掛けることさえできず
握り締めた ....
「鳥が空で迷子にならないのはなぜ?」

幼い目で僕を見上げた
その髪を撫でながら
「くだらない考え事をしないからだよ」
と呟いた
美しいものは特に
何も持たずに輝いている

昨日 ....
{引用=
小さな籠の中からこちらを見やる
黒々としたきよらかな眼
欲しがる言葉も持たぬ
やわい毛糸玉のような身体を掬い上げ
背筋に鼻先を埋めれば
滴り落ちる真水で濡れそぼる羽
愛すること ....
誰も
事が明瞭になることを望まない
夜更けに
蝋燭の灯を囲んで
妥当な食事にありつく
静かな眠りにつく毎夜ごとに
吐き出される
それが獣の吐息であっても
夢の中では人の姿をしている ....
断片的に腐敗してゆく
囚われの大地に
種子が落ちて芽吹き
雨が枯れようと
禍々しさのない陽に
両の手を広げ
受け入れる

知識を持たず
本性に従って生きるものたち

裸の木立 ....
砂漠には
牡牛や熊や鳩や鷹
大昔
それらすべてはひとつであったと
髭づらの人が
乱れる息を
掌の中
上手にすり合わせ
微笑み
「悪疫は煮沸消毒いたしましょう」
「悪疫を煮沸消毒いた ....
{引用=
旅群の影に腰掛けて
静かにナツメを噛んでいた
夜露に濡れた
クサカゲロウの卵塊が
孵化した途端
光に溶けて

満ち欠ける月が映る
瞳を抉り出し
過去を刻んだ証人として
 ....
{引用=
空っぽの水瓶がひび割れる音がする
誇りを失ったその時は殺して
無様に誰かの足元に跪くことのないように

空想の純潔を
手折る薔薇を
遠視する愛を
合わせ鏡に映して

時々 ....
るるりらさんの高梁サトルさんおすすめリスト(8)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
apoptosis- 高梁サト ...自由詩811-10-4
やくそく- 高梁サト ...自由詩7*11-9-19
きよらかなめ- 高梁サト ...自由詩7*11-1-24
導線はいつか- 高梁サト ...自由詩8*10-12-4
第6セクト- 高梁サト ...自由詩9+*10-10-13
鬼子- 高梁サト ...自由詩10*10-7-28
ルシア811- 高梁サト ...自由詩21*10-7-5
鐘と棘- 高梁サト ...自由詩12*10-5-19

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