ある日、俺が起きると岡田になっていた。
岡田は俺のクラスメイト、いつも嫌なことばかり俺に言ってくる。
その岡田のいう『嫌なこと』がクラスメイトに、受ける。
面白いのだそうだ。俺に言わせればまった ....
お母さんに愛されてみたいなあ

ふと叶わない願いを想いつづけていたら、

マリア様が笑わってくれた

お父さんに人生を教えてもらいたい時、

お釈迦さまやイエス様がいた。
 ....
麻薬やりたいって?
もうやってるんじゃないかな
酒っていうんだけど
それは立派な麻薬です

強烈な体験がしたいって?
するんですよ、皆
冠婚葬祭っていうんだけど

強烈すぎんだろ
 ....
夏の暑さに、包まれ、静まり、静かな怒りの流れのように、
今、雷鳴がとどろき、わたしは戦慄した。
……ざあっと、雨が降るね。おびえる目で見守る。
やがて、ぽつりぽつりと、頬を打つ雨は感動で、至らな ....
風が吹いたからって、何だっていうのさ。
わたしは人殺しのような目をして、アスファルトに小瓶を蹴って、
救われることなんてあり得ない、ボードヴィルに身をまかせていたよ。
涙……など、流れない。
 ....
その耳、分かるよ? ──分かるわけないさ!
頭蓋をうち壊して(死ぬ?)、わたしはわたしの頭痛を排除した。だからって?
ああ、どんな愚痴でもちょうだい。
わたしは一番街から五番街までの通りを走って ....
いつも天気予報とにらめっこ

明日はまたとない釣り日和

銀鱗たちが待っている

モスグリーンを身にまとい

渓の緑に溶けてゆく
崩れ落ちて来る鉄骨の群れ、
朱の血飛沫散らし
無機の呼吸し始め
振り絞られる意識の視界、
否定の十字の楔打ち込まれ
打ち震える貴様の両手両脚

野草ヒメジョオンの群れ
とっくの昔に埋葬 ....
終末の
緊張感なんてなかったと思う
ただどこを見てたのかとか
なにを聞いてたのかは
波がさらっていったような
たまに断片が押し寄せて
引けばわたしも海に近づく



ジリつく路で
 ....
迫害は止まない

怯えた私にあなたは言った

歓迎したくない者がやって来て
自己存在を内面から荒らすことがあったとしても
それらを受け入れるように

そして逆さにした十字を翳した

 ....
悲しみってやつがさ
また ぶり返してきたみたい
なんだかとってもダルくって
頭もズシンと痛くって


いつか君が教えてくれたあの唄を
口ずさんでみたくなって
思い出してみようとしてみた ....
実感がうすいのは
本当の意味で
私は
生きてはいないのだろう
と実感する



こころを
マヒさせないと
生きてはゆけない
のだと自覚できる位には
まだ死んではいないかな
 ....
あたまのよくなる
くすりをのんでればきみとは
友だちみたいに
過ごせたけれど

あたまのよくなる
くすりをのんでればきみと
友だちみたいに
過ごせるけれど

あたまのよくなる
 ....
橋があって、そこを渡るのが怖いんです
だから、逃げようとしても逃げられないんです
橋があって、そこを渡るのが怖いんです
だから、逃げようとしても逃げられないんです
笑ってるんです はしゃいでる ....
シンガッキ、
なつやすみにおウチでおかあさんに洗ってもらった、
とてもキレイになった、
まっ白なウワバキ、
ゲタ箱したのふるいスノコの上で外グツと履き替えて、
とてもウキウキしながら、
ナ ....
歳過ぎて
ゆるりゆるり
肉体の衰えゆき
のたりのたり
魂の努め若返りゆき
進む時間の地平の果てにて
透明に澄み渡りゆく独りの神霊となり

この大地へ返礼の信号送る 送り続ける 、

 ....
一日のルーティン
家を飛び出す
挨拶をする
家に帰る

毎日のルーティン
起こされる
泣かされる
ふて寝する

年がら年中
カチッ
ルーティン
ルーティーン
ルーティーーン ....
今そのちいさな胸に打ちあがる
いっぱつが いっぱつが
導いている 空を
あちらが会場 ここがわたしんちの台所の窓
夏だから あがって見ましょうよ

それから黒いにおいをはこぶ風に くちびる ....
暑い季節にはみな熱い手を持っているのに
それでもふと触れた手がひんやりとしていて
溶ける魔法を解かれた
永遠に溶けないやさしいこおり、みたいだった
つくつくぼうしが鳴き始めると
耳をそばだて ....
行き違い……死んでしまおうと彼女が言う。
いや、僕が言う。
辿っても辿りつけない、過去へと梯子を下ろして、
一歩一歩、深淵に向かって。
誰かが言ったよ、今日の青は明日の緑、と。
きょうは、わたしのふるさとも雨。
雨のなか、傘をさして歩いて行こうか。
それとも、レインコートを着て、自転車で行こうか。
肌をなでる風が、さびしくも涼しい。
こんな日には、いつかの思い出に包ま ....
遠く、はるか遠くの港で、船員たちが一瞬のくつろぎに、
身を任せている。
明日はまた、嵐の海に乗り出ていくんだよ。
明日はまた、セイレーンの歌と戦わねばならないのだ。{ルビ現在=いま}に心を委ねる ....
悲しい時、落ち込んでる時、明るい天使が現れて、こう言いました。
「エイットオ。大丈夫だよ。きっと、どうにかなるんじゃナイン?」

苦しい時、落ち込んでる時、優しい天使が現れて、こう言いました。
 ....
あれは小学2年の夏休みのことだった
隣の家の姉さまは
白地に花菖蒲の浴衣を纏って
細い躰を座敷に横たえ
静かに扇風機のぬるい風にあたっていた
ぼくは庭にあったシーソーに乗りたくて
姉さまの ....
日々が山となって積もる
あまりにも積もりすぎて
日々の山は崩れる
麓の地平は突然の崩落に大騒ぎだが
俺は山の頂上にいて
ぐらつく足下も気にせず
泰然自若としている
日々は崩れる時は崩れる ....
お盆を過ぎると、
いつも風が少し涼しくなるのは、
多くの死者たちが来訪していた、
その磁場の名残なのか、
死んだカブト虫たちを裏庭の暗い土に埋めて、
その上にできるだけ細長い小石を立ててゆく ....
空間を生きるものは、
光の中で存在を体験する。
時の流れを歩むものは、
創造行為の中におのれの力を感じる。
心情の深みの中にいるものは、
宇宙をみずからの中に見出そうとする。

空間の広 ....
米をいただき

野菜をいただき

魚をいただき

肉をいただく

残酷といえば残酷だ
ゆうぐれどきの
西の空は
蒼く透けて
闇に解けるまえの
悲しみの果てです
「大人なんて、大嫌いだ」
と、ピーターパンは言った。
「僕を沢山殴ったからね。殴ったり蹴っ飛ばしたりした。でも、本当はそれだけならいいんだ。それを、隠蔽した。嘘を本当だと言うことにしたんだ。それで ....
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