○豆腐

しかし。
まがいものにあふれたこんな世の目と鼻の先を一歩二歩三歩……とことこ歩いたすぐ横丁にあるスーパー。顔なじみの店員。
 「いらっしゃい」 
 「どうも」
 「いつもの ....
 古い白い花の蔭に
 恋の嘆きをみていたむかし
 チョコレートの銀紙を
 折り畳みながら過ごした夜

 なつかしい想い出は
 楽しく稚い愛の物語
 その震えも忘れてはいないけれど
 ....
君はそれを愛であると信じたかった
僕はそれが愛でないことを知っていた

それが愛であると
嘘でも君に云うことができれば
君は幸せになったんだろうか

だがその幻想を信じる君を
見たくは ....
ちいさい 秋も
おおきな 冬も
はくぎんいろの 抜けてあつめた
けだまに
ころころと まるくなるよ


あなたの ちいさくておおきな
迷いやふあんの中に
ほんの少しでも わたしが ....
高校生のころ
道を歩いていて
不機嫌な顔をしてたんだろう
宗教勧誘の人に
「あなたこれから酷い目に遭いますぅ」
と、言われてね
無視したんだけどね
ずいぶんなご挨拶じゃないか

そし ....
きみ、
蜜柑、
しろいほっぺたに、
ふたつの蜜柑、
「これからは自分の幸せだけを祈る」
とあんなに決意したのに

やはりあなたのことを祈らずにはいられませんでした
痛々しくて 視てられなくて

怒った時は、怒ったままに
悲しい時は、子供み ....
目覚めの景色は死蝋を思わせた、ベルベット・アンダーグラウンドが小さな音で流れていた、それは右手に握られていた俺の携帯から聞こえているのだった、ここがどこなのか思い出せなかった、が、思い出そうという .... 成層圏を脱出してから
どれほど経ったのだろう
宇宙の果てまで
まだまだ遠く届かない
来世という未来に託すしかないのか

路傍の石ころに生まれ
泥に生まれ
虫に生まれ
魚に生まれ
豚 ....
醜い羽を 力強くふるわせて
わたしは 飛んだ

深い夜を 泳ぐように
まばゆい明日を 吹き飛ばすように
あなたを めがけて
わたしは 飛んだ

呼吸が風に ちぎれて消える
わたしの過 ....
男は
ただただロマンチックに女を慕う
罪の味すら甘美に感じる
自分が自分の求めてる幻想を愛してるとは
気づいてない
いつまでもいつまでも
夢見ていたい

甘いね、男性諸君。
女は
 ....
甘い匂いに釣られて
現実が熱で炒られ
無邪気に弾ける夢は
ポップ蝶になる

フィクションの映像流れる館で
夢魔がポップ蝶を喰らう

煽る熱は現実を狩り続け
力が尽きるまで
ポップ蝶 ....
ひとしずく また ひとしずく
ごとに消えていく から
滲み入り沸き立つ想い
もう底の其処まで底から此処まで
この喪失の想いを何処で識ったのか
失われていく時間と
対峙を強いられ露わになった ....
この時 その時 あの時 どの時
ずっとそこに在る
来る時 去る時 降(ふ)る時 どの時
きっと混ざり合う

この道 その道 あの道 どの道
ずっとすれ違う
来る道 去る道 降る道 どの道 ....
女王蜂が
金切り声でヒステリーをおこす

女王蜂は喚く
  「あの女を殺して!」

兵隊蜂たち困ってしまって
ぶんぶんぶぶん

攻撃を開始する
私は私で

他の誰でもない

通じない言葉に疲れて

スマホを放り投げた朝の散歩道

きみは私を処刑しようと決めた
細い路地を右折する
ふと、思い出し
 ふと思い出せなかった
小さい頃
僕はいつから
自転車を乗っていたのかな
夕焼けのなか
町の空き地で
いもうと揺れる
かあちゃん揺れる
 ....
草々は刈られ
広々とした川辺に
一本足のたんぽぽだけが刈られずに
ぽつんと取り残されていた

小春日和はきまぐれに
命の鍵をもゆるませる
死ぬのだったらこんな日がいいなと
薄い皮膚のま ....
SNSの普及で
生活が見世物になり
皆が役者になり
しかし大根、真がなく
あるのはストレスばかり

なぜ然るか
見てください、
笑って打ってる彼の顔
全然笑ってないんだぜ
心の耳で ....
私の人生が尺に巻かれて踊る踊る。あなたの銀星が波にまぎれて響く響く。なんでもない所から(いいえ、本当はなんでもない所など無く)普遍的な細胞がわかれてわれて次の命のもとになる、その気まずさにあなたはやた .... 僕は僕のコメントを読んで
他者の顔でじっくりと読んで
いまようやく気がついたよ。
  僕には
ワガママさが足りなかった
ということ。
      そうだ。  そうなんだ

評者 ....
暖かな沈黙が聴こえますか

{ルビ潮=うしお}の満ちるを月だけが知るように
夜の{ルビ静寂=しじま}に時は寛容
語ることなき情熱を
融かして飲めば胸が熱い

出来れば一曲お相手を

 ....
もうしばらく帰ってはいませんが
わたしの こころは
いつまでも 故郷の山にあります

あの頃の 濡れた土の匂いが
わたしの こころに
ゆっくりと 層をつくるのです

ずざ ずざ ずざ  ....
書いては消して
消しては書いて
気分があるはずなのに
言葉は出てこない
絞り出して書いたものは
嘘じみていて
嘘を書くのはいいけれど
詩としての嘘は何か違う
コンクリートとアスファルトの
硬直し冷え切った空気を掻き分け
人混みの喧騒の渦中に呑まれ
肉の花弁が押し開く
様々な異臭を嗅ぎながら
まるく濡れそぼった私の魂、
身を振り絞り振り払い
外 ....
 
 さっき山の端に消えてしまった冬茜
 建ち並ぶ商業施設の脇を流れる
 堂の川
 吹きつける風でこまかい波紋が
 わずかな灯りを掬って沈み

 並木の枯枝にとりのこされた
 烏のひと ....
貴方の吐息を犬歯で砕き 花の獣となる宵は
アンクレットに月を灯して 万の菫で鎖骨を飾る

指の戯れにはじける真珠 蜜の濃度の闇にひたされ
のばす{ルビ腕=かいな}がとらえたものは 原初の苑で失 ....
私は、あなたに幸せでいてほしい

暖かなご飯を食べ
よく眠り
まずは健康になってください

喜びのない世界など
ありようがないのです
誰かが言っていました
「私は息をすることさえ嬉し ....
ここに ぼくがいて
ここに あなたがいる
それ以上の意味はない

あなたとぼくは グラタンを食べる
あなたとぼくは お昼寝をする
それ以上の意味はない

あなたは 水色が好きらしい
 ....
やわらかなものの外側にいると
汚したり壊したりしてしまう

やわらかなものの内側にいきたい
胎児みたいに包まれて護られたい

望む場所に行くには
何をどうすればいいのか
その術を考える ....
atsuchan69さんのおすすめリスト(8396)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
光、往路、- 湯 煙自由詩6*24-11-23
北窓- リリー自由詩9*24-11-23
They_call_it_Love- 塔野夏子自由詩3*24-11-23
とろり/12月- 唐草フウ自由詩13*24-11-23
壺女- りゅうさ ...自由詩5*24-11-23
蜜柑- 本田憲嵩自由詩824-11-23
あなたへ- りつ自由詩2*24-11-23
異変- ホロウ・ ...自由詩2*24-11-22
孤独- レタス自由詩11*24-11-22
ペル・アスペラ・アド・アストラ- みぎめ  ...自由詩624-11-22
男と女Ⅱ- りつ自由詩3*24-11-22
ポップ蝶- 自由詩7*24-11-22
詩想、スカーレット_魂の強度- ひだかた ...自由詩6*24-11-22
黄昏- ころここ自由詩3*24-11-22
女王蜂- りつ自由詩5*24-11-22
五行歌__冤罪- レタス自由詩7*24-11-22
ふらふらふらと- アラガイ ...自由詩17*24-11-22
川辺の物語- そらの珊 ...自由詩13*24-11-22
新しい問題- りゅうさ ...自由詩5+*24-11-22
心異になりにけり- 万願寺自由詩124-11-22
自分の弱さ- アラガイ ...自由詩5*24-11-22
ノクターン- りつ自由詩5*24-11-22
土の重石(つちのおもし)- みぎめ  ...自由詩324-11-21
詩を書けない時- 自由詩5*24-11-21
西武池袋線、魔と魔(改訂)- ひだかた ...自由詩624-11-21
廃ガラス- リリー自由詩4*24-11-21
契り- 46U自由詩5*24-11-21
幸かに- りつ自由詩4*24-11-21
ただあるがままを愛おしむ- みぎめ  ...自由詩424-11-20
やわらかなもの- 自由詩5*24-11-20

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256 257 258 259 260 261 262 263 264 265 266 267 268 269 270 271 272 273 274 275 276 277 278 279 280