ひらひらと舞い込んでくる蝶のような
直筆の手紙をそっと折り畳んで
埋葬する
私だけがその想いを学んでいくのは悲しいので
あなたの名前で墓標を建てる

明日また誰かが線路内に立ち入る
その ....
○「わかる時」

死ぬ時に わかる
人生が夢だったことが

別れる時に わかる
女房が他人だったことが

退職する時に わかる
仕事が人生のすべてではなかったことが

入院する時 ....
私は
想いながら
   死んでゆく。


喜びに包まれた名を
明かすことなく
内なる焔は
ひかりよりも

まばゆい。


噫、
おもはざるひの無ければ
かぜの音にきみを聴 ....
真夜中
ベランダに出て
こっそり小さな松の焚き火を作った

哀しいのか
ほっとしたのか分からない

いっそ雨が降ったら良かったのに

  ひとり歩いて行く細い小路
  遠くに雲を戴 ....
金属パイプで冷たい床を叩いているような音がどこかから…それがどこからなのか知りたいという思いがあったけれど、その一方で、これは現実で聞こえている音ではないのかもしれないという予感もどこかにあった、 .... 口腔から溢れた針金が行き交う夜の天井
模られる雄牛、大犬、鳩、オリオンの面々
例えば、
任意の雪塊を視線で繋いだ線分は、
ふたご座になりきることができるだろうか
死んだセミが凍っている排水溝 ....
光り輝く結晶と成り
思考の内容のそれぞれに
光の岩石地帯を通り繋がりいく
意識の内に脈を打ち 、
私を遥か超え力動意志し続け

やはら白銀の硬し黄金の狭間に揺れ
薪を焚べ
米を炊いたり
肉を焼いたり
太古の記憶を
呼び起こす
営みの真似事
それに癒され
そこから離れた
普段は何かと思う
炎のゆらめき
心を静かにする
 
 昨日届いた喪中葉書
 十二月が、いそぐ街道で
 歩むわたしの跡に光っている
 薄いオリエンタルブルーの粘液

 これは体のタンパク質と
 多糖分と大量の水分
 角が右も左も交互に ....
やっとのことで傍まで来た
ああ熱情
   文字すら吐息まじり

すぐに結露して
景色を曇らせる
一瞬見えた地吹雪の荒野

温度差はどれほどか
そのまなざし
大きなはめ殺しの窓

 ....
サカシマとサカサマの違いはなにか。
もちろんサカシマのほうが不道徳にして厨二病。
ユイスマンスのせいともいえるし、
そうでないとも言える、

だって横向きという意味を持つだけだった
ヨコシ ....
 
みぽりんが死んだ日に
アダモちゃんが死んだ
初恋は浮力で去ってゆき
今では老骨に鞭打ち
何処かで働いている と

みぽりんが死んだ日に
アダモちゃんが死んだ
悪趣味の元2チャ ....
私はようやく卵から還ろうとしているおたまじゃくしです
どうか宜しくお願い申し上げます。

どうにもこうにも人類を見捨てられないのです。
人口80億
狭い地球
このままでは全ては生き延びられ ....
僕らは独生し群生してるんだろうか



群生の意味を調べながら思ったので書く


日本語難しい

酒飲んでゆらゆらしてる


秋をあんまり感じず冬が来た気がするなーと

 ....
言葉にするより先に
溢れ出した涙の結晶が
窓ガラスを引っ掻いた
言葉のガラクタに埋もれ
声も出なかった
窓ガラスの向こうが歪む
頭の中に霧が立ち込め
白い世界に置き去り
色彩を失って
 ....
あさ、目覚めたら
クロワッサンを食べましょう
美味しいお店を知ってるの

それからお散歩
    くるくるくるくる
        風か踊っているでしょう?

公園でキス
   歩き ....
浮かび立つ坂道の奈落暗闇へ
おくまりしずか消えいく人、
担い抱え持つ悲しみ喜び怒り
一つ内なる場所へと収束し
滲み重なり合う瞬間
この場所にて爆発する
沸々と透徹した想い、
奈落暗闇を貫 ....
答えは最初から分かっていた

あなたのことなど全く考えてないのに
身体が燃えて血が駆け巡り
淫らに濡れて溢れてくる

なぜ?なぜ?いったい何で?

女の匂いを放ちながら
新鮮さに驚く ....
モアイ像の横に座って
夕焼けを浴びている

君、なんか角っとしてるね
顎もけっこうしゃくれてるし
そういうの、ちょっと思ってしまう
辛いことたくさんあったのかなって
ごめんね、勝手に
 ....
どれくらいひとと仲良くできたなら正直だって云ってもいいかな?



どれくらいひとと絡まり合えたなら狂愛だって云ってもいいかな?



どれくらいひとのこころを乱せたら ....
おんなたちがあの崖から飛んだんよ
つぎつぎと
あの美しい波濤に
着物の端が消えてったんよ
おんなたちの背後にはなにがあったんか
なにをおそれて飛んだんか

波間の白い泡
地上では生きれ ....
 

なにが正しいのかがわからなくなって
ただ黄緑の唇から言葉を漏らすだけになる

そういえば昨日のことさえまるで
想い出せないことが増えて来た
忘れられないひととの会話ややり取りが ....
あれ?オカシイやんけ
オレ除いて皆んな
スキーやらクルマやらバイクの話してる

俺ら音鳴らしにスタジオ向かって居る

ハズなのに、音楽そっちのけかぁカースキーだと
  

ずいぶん遠くの方で
誰かを思うのが好き


バーゲンプライスのある本屋で
ポエトリー&ハーツ
と書かれたペーパーブックに目をやりながら
これは これは
ずいぶん遠くの誰かが ....
気が向かないとお喋りをしないなんて思われるのも嫌だ

ぶっちゃけよう
私の病気は意味の取り違えだ

昨日帰り道で考えたんだけど

たとえば
みかんとりんごの話

世界中でみかんだと ....
ただの紙切れから繰り抜いた人の形に
自分の証を書き込み息を吹きかけ分身とする

八百万の虚言の言霊
物語となって誰かに寄り添え
架空でありながら文化に棲む龍のように

形代よ龍と共に翔べ
持続する冬晴れの青みに 何か白いもの
すっと尾を伸ばし垂直に輝き走り落ち消え
隣席から幼子の泣き声
時空を割りじんじんじんじん響き渡る

(世界は自らの時流の枠組み絶えず壊し
新たな在るの ....
美しい海を観たよ

寄せては返す波しぶき

{ルビ碧=あお}く{ルビ零=こぼ}れた涙色

{ルビ仄=ほの}かに白い月は頬笑み

もうお帰りと{ルビ諭=さと}された





 ....
 きっと 
 さむい朝だった
 口もとを曲げてぐずぐずしてる私は
 母に手を引かれ一軒家の自宅を出ます

 庭の垣根に糸の付いたミノムシが一匹

 若い母は指先で糸を摘み
 「ほら」
 ....
これまでの人生
一体どれだけの分岐点に立ってきただろう
どれだけの選択肢があったというのだろう


もしもあのとき 違う途を選択していたら
いまとは違う生き方ができていただろうか

 ....
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