南風に乗って、夏が
駆け込んできた

いつだったか あなたは
疑いなく寄せるそれを
レモンの光、と呼んで
指先で掬い上げて口付けをした

透明な時軸につかまって、僕は
ひとま ....
「 みなさ〜ん 
  ぼくのあとについてくると 
  穴に落ちますよ〜     」 

背後から 
ぞろぞろと 
杖をつくお爺ちゃんや 
車椅子をこぐお婆ちゃんが 
頼りない 
ぼく ....
宇宙の理法は『善』なので
再度 ご確認願います。

宇宙の理法は 煎じ詰めれば
『南無妙法蓮華経』なのですが・・・

考えれば 人間の理性は
限りなく拡大しています。

科学の発展が ....
 いい子ねえ、って
 大人からいつも
 あたまをなでられていたから
 ぼくはおおきくなれなかったんだ


と、いって
そらちゃんは笑う


海のみえるブランコが
そらちゃんのなき ....
例えばそいつが絶望であったって
共に踊れたら
希望へと変わる

間違って
地球に降り立ったムーンライダー
月の満ち欠けがおいらの燃料さ

例えばそいつが悪魔であったって
共に歌えたら ....
地獄の沙汰どころか
こうやって生きているときから

あの人は言った

ひとと獣の違い
それは
困ったときに
頼れるものがあるかないか

思いとか信じるとかのことなの

そう尋 ....
青い
夜明けのような{ルビ苧環=おだまき}の花を行き交い
小さな蜂が羽を震わせている
光は飴色に輪を広げ
触れるたびに緑の葉は揺れ動く
あいさつのように かすかにそっと


      ....
山鳥は、
 語りえない

ゴム、しゃぼん
 せかいは いとも
  かんたんに

 喧嘩する
  きみを ぼくは零す
しゃぼんのせかい しゃ
 ぼんの せかいは 簡単に
 ....
「ゆうれい列車」




ホームで下を向いていたので
うっかり
ゆうれい列車に乗り込んでしまった
しまった
向かい合った二列のゆうれいたちが
脚をそろえて腰掛けている
脚は途中か ....
取り違えられた

色の壁
名前を聞かれて
「青」
と答えてしまう

投げた
配水管の中に
あいまいな
猫が
右目がつぶれてしまって
横たわっている
弧を描いたらしい
血が ....
     1

逆光の眼に飛んでくる鳥を、
白い壁のなかに閉じ込めて、
朝食は、きょうも新しい家族を創造した。

晴れた日は、穏やかな口元をしているので、
なみなみと注がれた貯水池を、
 ....
月見て一杯 花見て一杯
六甲卸を耳にし 乾杯

寝起きに一杯 寝る前に一杯
浮世を笑って 一杯二杯

酒代 かさんで 家賃滞納
これが お酒と 生きる道



冬は熱燗 行き見て ....
確かめるように差し出した
金魚引換券は
手のひらの熱で
もう、よれよれだ

  (ううん
  (いちばん小さいのがいいの
  (だって
  (いちばん大きくなるでしょう?

わがま ....
目覚めの 朝に

草木を愛で
背を丸め
水やりを始める

一息
空を仰ぎ見ると

気配がする
透けて見える
巨木が 視線の行く先々

それは 圧倒的な存在感を示し
それは  ....
厳しい冬の間、世界はモノトーンに塗り込められる

やせ細っていた山々が
一雨事にむくむくと緑色に膨張を始めると
徐々に華やかに色を咲かせる、こちらテラ

cherry & berry、 ....
 時計の針は静かにキャベツを刻んでいる
 僕は暗闇の玉を抱えて外の世界と限りなく近く相対的な関係を保っている
 深夜の間は僕は自由に動けるのだ ドラキュラのように昼間は思うように動けないのだ 僕は ....
「シエスタ」





ふたりでシエスタ
手をつないで眠る
肩が重なるくらい
寝息が前髪を揺らす、くらい


ぼくら同位置に同時存在できない
だからせめて、出来るだけ近くで
 ....
言葉が僕たちを汚さなくなって
久しい
お悔やみに
少し遅い桜の木の下に
鉛の文字を埋めてみた


泥が手にはね
鉛の文字は
薄荷棒のように冷たい
桜は八重だったと見え
あれよあれ ....
もっと早く気づけば良かったのに

今ソレを気が付いたって

手遅れであって僕にはどうすることもできず

ただこの狭き場所で立っているだけだった

まぶしすぎるくらいヒカルライト ....
重ねあう肌のあたたかさに
見いだそうとするもの

胸の奥に秘めるもの

真新しかったスーツに
シワもめだってきて
某寂無人のかかとに踏まれた
つま先が疼く

こんなはずじゃなかった ....
.

雨は夜更け前に
一段と激しくなるだろう
永遠を探していた
一人、何もない道を歩いて
世界の事なんて考えながら
夢と現実の狭間を
さまよっている


母が死にました
川はい ....
なだれゆく 曇天の鱗
きりぎり 虚空にさす枝先

絡めた糸で 傷付けるから
鳥は 近づいてはいけない

どこにもいらない花のように
身を潜めて 
散る花の中へおちていく

踏む先に ....
車窓の視界が
きらめく波でいっぱいになり
埠頭を渡る風の翼が
一瞬、かたちとなって見えた午後

岸壁の釣り人は
ただ垂れた糸の先と
深さの知れぬ水底近くを
くろい海水に遮られながら見つ ....
暗がりのなか 痛みを見つめる
舐めとるように
呑みこむように


ひとつの静寂と
ふたつの静寂を
片目は聴く


雨が近づいてくる
羽をひろげ阻む
丘に棲むけだもの
 ....
記憶のかたわらで
あの人の奏でる、ヴィオロン

夜想曲は、もう
恋のできない私に似合いね
と わずかに唇をゆるめてから
伏目で弾いた鳴きやまぬ、旋律
それはどうしても、波としか呼べなくて ....
.


笑う事をやめた月
わたしはそれを
悲しみと呼んだ
いつからかわたしたちは
色を忘れてしまい
光を失ったまま
月と一緒に
やせほそっていく


ここは
あの人のいない ....
.

母が死んだ日の翌朝
わたしはいつもの時間に起きて
いつものようにご飯を食べた


横たわった母の手を
そっと、さわる
(つめたい、手)
(瞼はかたく閉じられていて)
これが ....
子どもたちのかおり水はかがやく
わたしの足をのみさらうもの
それはとても自由な戯れに見えたけれど
目をとじて 耳をすませば
ひとつの韻律をかんじるわ
わたしもむかしは うたでした

 も ....
ねえ、ねえ、ねえ、

ねえってば

こんな感じに甘えたのは
あなただけ

生きることの大切さと
初夏の清清しさを教えてくれた
忘れられない優しい笑顔

こねこのように
ベッドの ....
深みの 夜がふけてゆく
人々の気配が静まる 時

ベランダから闇を撃つ

視線は この地球を光速で 巡るよ
遠い彼方に
視線で 呼びかける 彼方 彼方と

蛍光灯が照らす 小さな部屋 ....
atsuchan69さんのおすすめリスト(10797)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
炭酸レモン- Rin K自由詩43*07-5-12
お婆ちゃんのきっす_- 服部 剛自由詩8*07-5-12
君への手紙- アハウ自由詩507-5-12
そらちゃんのそら- まほし自由詩26*07-5-12
ムーンライダー- おるふぇ自由詩507-5-12
- 恋月 ぴ ...自由詩29*07-5-11
- 石瀬琳々自由詩17*07-5-11
ゴム- はらだま ...自由詩38*07-5-10
「ゆうれい列車」- ソティロ自由詩18*07-5-10
真夏日- 水町綜助自由詩29*07-5-9
静かな氾濫をこえて—四つの断章___デッサン- 前田ふむ ...自由詩29*07-5-8
お酒の歌- 北大路京 ...自由詩9*07-5-8
春金魚- 佐野権太自由詩29*07-5-8
霊樹が見える- アハウ自由詩407-5-8
*瑠璃色苺大革命*- かおる自由詩8*07-5-8
君の街から- はじめ自由詩5*07-5-8
「シエスタ」- ソティロ自由詩10*07-5-8
鉛の花- フユナ自由詩11*07-5-7
ロボットハートストーリー- こめ自由詩1407-5-6
- 恋月 ぴ ...自由詩26*07-5-6
静かなとき- 今田コボ自由詩10*07-5-6
古蝶石影- 砂木自由詩17*07-5-6
夢釣り- 銀猫自由詩15*07-5-5
夜へむかう- 木立 悟自由詩1107-5-4
渚のヴィオロン- Rin K自由詩29*07-5-4
欠けた月- 今田コボ自由詩9*07-5-4
さくら- 今田コボ自由詩15*07-5-3
わたし_うたでした- soft_machine自由詩29*07-5-3
- 恋月 ぴ ...自由詩28*07-5-2
太陽を捜し求めて- アハウ自由詩607-5-2

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