赤い夕日を浴びたのに
かげだけ黒い、
そのふしぎ。


草木も花も野も山も
おなじくみどりと
呼ばれる、
ふしぎ。



 波の青さにあらわれて
 透きとおってゆく、 ....
セーター越しの

女達の言葉や匂い

花粉症は

愛液で奏でる

宿命の起爆スイッチ


押されている

音の思いに

世界は切ない


セーター越しの

女達 ....
いつもの朝の中いつも同じ時間に起きていつもどうりに学校に行く
何故俺はそんな決まり切った世界で生きている
どうせ大人になってもこんなのと同じせかい
一生変わることない景色を見てやがて老いて死に行 ....
<付喪神 (つくもがみ) 三体>




どこか


ここではないどこかへ
自分探しの旅に出た君が
改札口をすり抜ける頃には
自分は自宅で留守番している
ここではないどこかで
 ....
夢の中で私たちは
幾度もくちづけを交わした
あなたの唇はいつも濡れていて
舌を入れると海の味がした
まるで水中深く落ちてゆく
立ち昇る泡が遠く遠く輪を描いて
はるかな岸辺へと


夢 ....
ひよこを食べる猫がいて
あるときひよこが
噛みついた

それからひよこは
猫を食べたり
ときどき親を
食べたりも
する



ひよこをだます猫がいて
おかげでひよこ ....
夏の午後 影は濃く
姿勢の正しいあなた
まっすぐにねむる
貝殻のボタン
ひとつ失ったまま

くんと伸ばしたつま先から
夏が逃げてゆく
砂がはらりと落ちる
そして落ち続ける

傾い ....
オレが中二のとき生まれたおまえ

こうしていることを妻子が知ったら

いきなり難破船に乗らされるだろう


抱きしめるという行為とはいったい

戦争に引き裂かれた愛ではない

切 ....
考えるな前に出ろ攻めろ

商店街を全力で駆け抜けろ

風よりも早くもっともっともっともっと

一番高みまで飛べ

そして叫べ吼えろ衝撃

汗は俺らの勲章さ

僕らの衝動を抑える ....
あなたがそばにいるだけで
まわりが海に変わる
ほんの少しだけ夜のような
ほんの少しだけミステリアスな海
このまま小さな魚になって
あなたのまわりを漂っていたい


あなたは私の梢を揺ら ....
自由の翼が手に
入ったとしても
額縁の絵の中を
飛ぶことぐらい
しかできないし

お洒落な足かせ
をガチャガチャ
いわせながら記
号でお喋りして
いたほうが楽し
いかもしれな ....
車道を行く
ひたすら行く
迎えは居ないが
歩く、ただただ道程をたどって

後頭部からカット・インしてくる
車両の音
踏み切りのベル
仕事帰りの会社員の独り言

二階から自販機に家族 ....
氷の川を
停められるのは
時の流れにせせらぐ命


 つめたさを
 うたう刹那が底にあり、

 静けさを
 砕く車輪が
 渡りゆくから、

 氷の川は
 停まらない
 ....
新しい季節へと
かわっていくなにか
さがすように風を嗅ぐ
子犬になれそう

  正しいとかまちがい
  とかはしらない
  模造できないほんとうを
  さがすように風を嗅ぐ
  そん ....
親子であったり

夫婦であったり

友であったり

天使たちの遊戯

声のない

音のない

天使たちの遊戯


しびとになって

このよをのぞいていた


光 ....
何故かあのひともそうだった


年上の素敵な奥様がいて
それなりに幸せな家庭を築いていた
そしてそんな男の軽い浮気心に惚れてしまう女がひとり

初めて出逢ったのは真冬に逆戻りしたような夜 ....
どこのひとでもない
という私
普通の会話の中
会社での事

不況の中 仕事があったりなかったりで
決まった担当をはずされ
ある仕事をいただいている

慣れている仕事 慣れていない仕事 ....
愛してるよ


え!?

愛してるよ

え!?

愛してるよ

え!?

愛してるよ

え!?

愛してるよ

え!?

愛してるよ
 ....
電波時計のみっつの針が
ぐるぐるっと回り始めて
また今日が初期化されたね
いずれ始まる秒読みのために
まぶたのような夜を閉じるさ

  (じゅう、きゅう、はち)

朝のように目覚めれば ....
しずかな雪のあいだから
わずかに土が
見えるとき

わたしは灰の
そらを見あげる


 まだそこに
 凍えるものはありますか、


小さな呼吸は
ぽつり、と白く
あ ....
郊外の市の人だかり
色めく羽根飾りの裳をひるがえし
震揺する血液の鮮やかに青い光のなかで
賑う民族舞踊の列
褐色にかすむ歳月の画像などあろうか
薫る羽毛を掬う水脈に追われて
朝陽をあびるは ....
古く哀しい裏通りを急ぎ足で歩き過ぎたら
今にもお前の呼ぶ声が聞こえてくるような気がして
すり切れた俺は気が気ではなかった、あの、あの曲がり角から
軸をなくした ....
砂まみれの虹をわたりながら
つや消しの空間に夢をトレースする
幸せそうな光たちをそういう気分で俯瞰する
本当の意味で読み取る歴史の上の明日の流れ星を数えて
血まみれのキーボードに移植す ....
灰色の廃墟の中で結局僕らは

怖じ気づいてしまった

昔見た夕日今見ている夕日

何も変わらないけど変わってる物は

僕の感情移入だけだった

連続で変わる全てのチャンネ ....
一。

 トカゲの日には皮を被る。皮は前の晩から窓際に吊し風を通し、皺を伸ばしておく。ただの革ならまだしもこの皮は生きた皮なので、扱いにはいつも神経を使う。一度ヒト ....
 
あなたはわたしの
子ではないと
ある日母が言ったなら
その日から
またその日までも
子は母の子ではないように
自らの記憶を再構築し
それからつくられる記憶さえ
再構築しなければな ....
オハヨウが
晴れやかに言えてますか

アリガトウが
滑らかに言えてますか

笑い方が
相変わらず下手ですね

奥歯が
痛いのかと思いました

コンニチワが
軽やかに言えて ....
 
なつこさんが代休をとった

気配だけ
そこに残して
どこにいってしまったのだろう

お昼ごろ
今日なつこさんは
お休みだったんだね
という人が
かならずひとりやふたりいる
 ....
地球の地軸と同じ傾きで
ターンしよう

左手でインド洋を
撫でて

右手で北極熊を
持ち上げて

焼けた砂漠を裸足で歩くように
ステップしよう

左足で死海を
またいで
 ....
引力が、

 ある

きみと、ぼく

 地球と 月

  引力がある

 ひきあう

すべては ひきあう

  きみに ぼくはひかれる

 きみも ぼくに 月に
 ....
atsuchan69さんのおすすめリスト(8387)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ふしぎ- 千波 一 ...自由詩11*09-2-20
音の思いに- 吉岡ペペ ...自由詩209-2-19
闇の中でほえろ、光の中で叫べ- こめ自由詩609-2-19
百鬼詩拾遺_<1>- nonya自由詩5*09-2-18
私たちは夢の中で- 石瀬琳々自由詩10*09-2-18
ひよこ- 千波 一 ...自由詩8*09-2-18
貝殻のボタン- ふるる自由詩27*09-2-18
難破船- 吉岡ペペ ...自由詩609-2-17
少年夢- こめ自由詩409-2-17
イマジネーション- 未有花自由詩25*09-2-17
枠枠- nonya自由詩11*09-2-16
ハイウェイを走る- aidanico自由詩6*09-2-16
氷の川- 千波 一 ...自由詩5*09-2-16
ライカ・シンドローム- たりぽん ...自由詩14*09-2-16
天使たちの遊戯- 吉岡ペペ ...自由詩309-2-16
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フリー- 砂木自由詩7+*09-2-15
照れたら負けよ、愛してるゲーム- こめ自由詩409-2-14
かうんとだうん- たりぽん ...自由詩409-2-13
二月列車- 千波 一 ...自由詩7*09-2-13
朝の壺- アングラ ...自由詩209-2-12
いつかどこにも行けなかった旅人のはなし- ホロウ・ ...自由詩3*09-2-12
砂まみれの虹- モリマサ ...自由詩1509-2-12
人間殺戮兵器- こめ自由詩409-2-12
「_トカゲの日。_」- PULL.自由詩7*09-2-11
オーキュペテーとケライノー- 小川 葉自由詩2*09-2-11
レッスン- nonya自由詩11*09-2-11
なつこの代休- 小川 葉自由詩9*09-2-10
ダンス- nonya自由詩10*09-2-9
ぐるぐる- 北大路京 ...自由詩21*09-2-9

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