君がもし
から始まる物語

もし鳥だったら
魚だったら
花だったら

何をしていただろう
何を見ていただろう
何を呼んでいただろう

私はそこにはいない
父も、母も、兄弟も友達 ....
余韻の水溶、
不規則な周期で、
ほろほろと何度も崩れかかる、
水面に映りこむ蜃気楼、
そのぼくらの抱擁と微睡みのマーブル模様、
そのきわめて曲線的な光の屈折率に、
目くるめく眩暈が比例して ....
夏の花が好きな人は情熱的はあなた
燃やしつくせなかった心残りを思えば
私は墓標に毎日紅を絶やさない



秋の花が好きな人は
人嫌いのあなた
この世に未練なく旅だったことを思えば
私 ....
つまんない、面白くない
昨日から今日までずうっと……

つまんない、面白くない
去年から今年までずうっと……

つまんない、面白くない
入院してからずうっと……

つまんない、面白く ....
{ルビ臥所=ふしど}の窓に霞む
雷鳴
光もなく
闇もない
くだらない{ルビ土塊=つちくれ}の隙間から
悲劇は生まれ
廻転する天球に連れられ
やがて
全地を覆った

 命なんて無いに ....
さて
最後に一つ
なすべきことは
すべてを忘れてゆくことだ

これまであった
かなしいことも苦い思いも
少しずつ手放して
そっと身軽になることだ

よろこびも楽しい思いも
もう十 ....
あなたが私を殺して
桜の木の下に埋めた
私は腐乱して桜の根に吸い上げられ
春が来る頃には薄紅色の花びらを
公衆の面前に晒して見せる

独り占めしたつもりでしょうが
私はみんなのものになっ ....
夜空に雲たちが浮遊していたが
いくつかのそれは白い馬だった
わたしの馬はどれだろう
目を凝らしてみても
それらは似たりよったりで
見分けがつかない
夜に生まれたものたち
東の空に出たばっ ....
火を噴き上げる光の視界
耀き溢れ縦廻り横殴り
蒼白き色合いに至り
揺らぎなだらか
滑らか悩ましい
インタールード
今の私を此処まで運び
木霊し轟き沈み込み
この手脚運び動かし
己が肉 ....
がいさない限り
意味がない言葉なんか
ないんじゃないかって思う
いいねが
スルーされる仕事をしてる

その線を見たくて
稜線だの水平線だの
国境線だの
なにかのようなものが
咲くか ....
死にたい

時には
私だって
思うこともあるのだった
でもさ
わざわざ自殺しなくても
いずれどの道
死ねるんだよ
だから
わざわざ自殺なんかはしない

決めている
それに ....
詩人は詩を、書かないんですよ。
詩を書けない人ほど詩を書きたがるし、語りたがる。
私の見える所に私の城はない

 (嬉々として母はギャンブルに金を払う

鴉たちが空の歌を教えてくれる

 (鴉の王は鴉

私のいる所に天使がやって来る

 (見えないのは翼なの ....
夢はいつもかえつて行つた 山の麓のさびしい村に
   コロンボはホシを追っていった 山裾にレインコートの裾をかぶせ
水引草に風が立ち
   かつての慶事から結び目はほどけ
草ひばりのうたひやま ....
(前半が要らないという指摘を受け、文章割愛させて戴きます)



『病人の館』は、そんな私が個人としての幸せを捨て、公としての幸せを手に入れた作品の一つ。
個人で勝ち組になるだけだったら、 ....
君の姿を初めて見た日
僕の中にメロディが生まれた
空の彼方まで響く泣き声
星たちの祝福
世界が君を受け止める
宇宙が轟く
君は音楽だったんだ

You were music
You  ....
今朝 
植物たちに水遣り中 
衝撃が走る

私のサボテンが
土の上に倒れていた

唖然としていたら

「サボテンがコテン」

チラと見た夫が言う

西宮から一緒に越してき ....
 今は昔の
語り継がれる泉の物語

朧な月光
旅人が、人里はなれた峠に迷い
闇は足元からしのびよる
憐憫の月明にしがみつき、藁ぶきの小屋にたどりつく
薄暗がりに
老婆が朽ち果てた戸 ....
 二両編成の電車は定時を守り
 JRに乗り継げる駅で吐き出される乗客
 足を踏み入れる車両には
 見知り顔の人もいる

 まばらな空席のあるロングシートで
 深く腰を預ける彼らはただ目をと ....
たすけられていきた
笑いあっていきた

ふざけあっていきた
求めてあっていきた

楽しかった日々の
想いはるかとおい

涙あらいながす
雨のなかでわらう

二度と来ない ....
 靴下の色を選ぶようになったのはいつからだろう

 白の靴下に違和感を感じたのはいつからだろう

 好んで白の靴下をはいていたように思う

 それが変化したのはなぜなんだろう

  ....
次の電車が来たら
この切符で
遠くの街まで逃げるといい

無責任なことを言う

私はその切符を売って
彼の為の酒を買う
ここをその街にして欲しくて

責任を持って

私が心配で ....
ひとつの時が停滞し
その膝の上わたしは猫のよう
乳飲み子の舌の音
水の音色をさかのぼる

叢に覆われた
つぶれかけた空き家の中で
ひとりの少女に会った
帰る場所がないという
行き着く ....
海に漂うプラスチック
食物連鎖で還ってくる
魚を食べながら話すと
顔を覆いながら言う
「その話はしたくない」

世界に散らばるマイクロ
蓄積されていく
世界に目を伏せたまま
逃げ切る ....
雨に濡れながら
歩いても走っても
濡れる量は同じだと言われる

急いで走っても
体の前面に雨が当たる量が
増えるから同じだという

しかも走った分だけ
転んで更に濡れるリスクがある
 ....
立ち尽くしてしまった
青空が 白く強い綿雲を
ぐいぐい牽引していく 
数秒目が離せなかった
帰ってきますも
すれちがいも もうない ところへ

橋の下には
紅い まるく掬った両手たち
 ....
もう誰も傷付かないといいのにな
と思ってる

めくらうなぎみたいな人生を送りたい
めくらうなぎしかいなくて
めくらうなぎとも交尾しない人生

めくらうなぎだけど
めくらうなぎだって知ら ....
この秋に入り
深い紫の桔梗の蕾、
ふっくらぷっくら
少しずつ膨らんで
今朝に弾け咲き開き

これかい?
うん、これってば!

わたしの中の巨きな何かの
渦巻きながら頷き あゝ
わ ....
寝転んでスマホを弄る
眠気が神経を占領する
フッと意識が落ちた瞬間
顔面にスマホが落下した
痛みと驚きでビクッとするが
またすぐに眠気に羽交い締めされる

繰り返し

繰り返す

 ....
悪夢から覚めたら
すべてが夢だったとの
夢をみさせて

厳しくない街なんてない
優しくない君がいないように

わずかばかりの運命の齟齬が
なにかを大きく狂わせるんだね

 ....
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