ひとひら
白い花びらのように

ひとひら
優しい言葉のように

私の髪に 肩に
静かに舞い降りてくる


思わず手を差し出したら
ひとひら
掌の中 ふわりと落ちた


こ ....
血も汗も涙も流さない時代は
清潔さを保ち
心と体を分離する
心の時代だと叫び
体を放棄して
光になろうとする
くそ食らえ!
身体感覚を取り戻せ!

詩人は真の言葉を語らなくてはならな ....
温かい
夢の中の幻
そこに妄想を加える
皮膚感覚は剥がれ落ちる
神経細胞が夜鳴きの赤ん坊を静める
管に繋がれた十二使途の歳月
新しい呼吸法に
焼け爛れた明日

前人未到の乱れた前髪
 ....
どんな個人プレーも
地球というスタッフワークに還元される
全ての細胞が
体を構成しようと 弾け 飛ぶ
機械樹の葉に
冷凍催眠された 十字架の彼方
劣性遺伝子の直方体が
二次元の立方体カラ ....
今の世の中明るすぎる

もし支配が可能なら
是非とも夜に闇を返したい

赤いドアのみならず
ありとあらゆるものを
黒く、黒く、黒く

住宅街の屋根を滑る
おぼろげな月明かりの下
 ....
わたしを
離れない嘘たちが、ある

それはかならずしも
苦しみではないゆえに
より果てしなく
むしばむ、
わたし


どこをどうすれば
間違えてきたものを正せるだろうか、 ....
あなたは並んでいる
両手をポケットに突っ込んで
似たような後姿に紛れ

我先にと腰掛けた当り台に陣取り
ぎんいろの球を弾く
時間を浪費することへの悦楽と
日常とは隔絶された光と音の饗宴に ....
えらばれた場所でだけ
かなう願いを

託して
しまいたい



分けられてなお
うつくしいものも
きっと、ある

降る雨の
そのずっと奥のほうで

飾りをえら ....
{引用=(私の砂男に)}

描いたようなみどりの草原、青い空、
白い雲がにじむのはカメラの曇りのせい、
すべて出来合のうるわしい風景、
できる限り倍率をあげてみよう、
くるくるまわる水素原 ....
パソコンは行間に
椅子のない背もたれを 普及させた

鉛筆とは違って
垂直に線が 交わるかもしれないという期待は
抱きにくくなったが
キーボードの奥行は
不意に折れるということがなく
 ....
あなたに
君のセックスの意味が分からないと
意味の分からない質問をされて
質問という言葉の意味を問い直す作業をしていたら
分解された

別れられないはずだから
分かり合える
離れ離れに ....
その坂の上は外人墓地になっていて
少しだけ風がそよぐ。
港町を見下ろすその場所で、
土の上に居場所をなくした人々が 眠っている。

その風を、汗に濡れた指先でなでるのが好きだ。

 ....
わたしのあげた小さな声を
今か今かと待ちかねていたかのように
彼はわたしの身体からそそくさと出て行った

愛し合う余韻に浸ることもなく
そして満ちはじめようとした潮の流れが
素っ気なく沖合 ....
途中だった思案を開いてみる
また白紙になっていて
今日という日があるのはそのせいだ
記憶なんて信用できないもので
記録のほうがあてになるかもしれないと
毎日、一頁ずつ
日々を書き留めていて ....
寒気が
どっさり
目覚まし時計を押しのけ
郵便受けには
号外の雪が
詰め込まれている
のだろう

起きぬけのトイレから
スニーカーをつっかけ
目を閉じて
つま先からゆっくり踏みし ....
いくら落ち目のわたしだからって
何でこんな仕事しなきゃいけないのかな
数人のテレビクルーを引き連れて
どれだけ歩いてきたんだろう

雲の上を歩かされるなんて思ってもみなかった

富士山の ....
多摩川に架かる鉄橋を渡りきる頃
メールの着信を知らせる携帯の光が走る
両親も恋人と認める彼からのメール
簡潔な朝の挨拶に優しさ溢れる短いことば

先輩は幸せ過ぎるから

傍から見ると憂鬱 ....
ホームレスが灰皿に
深々と頭を下げている
制服の女性が後ろで睨みつけている
歩道に頬杖を付き
Yシャツに血が滲む
彼女の脚の下
フォーカスをぼかし
そこいら中に降ってくる
皮のアイスピ ....
平和ボケしている僕らが、どうやって危機感を持てばいいのでしょうか。。
やっぱり今日も晴れです。どこまでも
続くかのように見えるのは錯覚でしょうか。ええ、
どこまでも続く空間なんて、無いのは知って ....
pu- pupu- koguma no pu-
二挺拳銃 koguma no pu-
バンバン飛び跳ねてるのは僕
いっしょにだんす koguma no だんす
puriっko puriっko  ....
ポットの注ぎ口から
授乳温度の液体ネコを流出させて
膝の上に置く

ネコは不定形
とろーり とろーり
湯気を立てて 
うたた寝をしている

ネコの脳波はカップの上で波紋を立てて
き ....
一人の犠牲で
百万人が救われて
百万人の犠牲で
一人の天才が生まれた

口だけでは正確に
的を射る事が出来なかったので
足を使って的をずらした
火が水の中に落ちた

目蓋を閉じれば ....
背伸びして掴んだギリシャ文字を
ノートの隅にしたためる
方程式をプログラムした紙飛行機
その切っ先は水銀の鍵ということを
疑いもせず
七時間目の学校
屋上の手すりから放つ

サッカーボ ....
高校で処方されたトローチを
ずっと舐め続けている
いつか消えるという
先生の言葉を信じて



大学生にさん付けされ
上司にはくん付けされる

しかし口の中にはまだ
トローチが悠 ....
あの日を
あの日、と呼ぶことは
思いも寄らないことだろう
あの日の
僕には



時は
流れてゆくものだと思う
追い越せないことは
確かだけれど、
離れ過ぎずに
ちょ ....
薔薇に鶯 このはなさくやひめ

ぽっぴアートの色合いが
なんだか てらてら 西方浄土
ふわっと浮遊 の フレンチボッサ

薔薇に鶯 このはなさくや
新春 色彩 ぽっぴが伝統
飾り羽子板 ....
海が眠る
その貝殻を
ためらいもなく
拾い上げて

ひとは口々に
語り始めるだろう
春を

春のための春、に
何をも待たず

つとめて実直に
見失うだろう ....
何をどこに忘れたのですか?
駅の係員は開いた記録簿に目を落とし尋ねた

普段から乗りなれた通勤電車
それなのに今夜は何かが確かに違っていた
勧められるまま飲んでしまった新年会
赤ら顔の同僚 ....
親指でしか語れなくなった


指先が覚えてしまったのだ
無機質な凹凸に触れるだけで
整然とした文字が手に入ることを


まっさらな紙の緊張や
そこに落ちるイビツな文字
との格闘も捨 ....
きみの言葉の行く先を
わたしはひとつに
収めてしまう


 無限に広がりそうな
 孤独の定義の
 予感に
 おびえて



きみの言葉に
息づくものと息づかないもの

 ....
atsuchan69さんのおすすめリスト(8387)
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