一枚の写真のなかで私
笑っていた
卸したての制服は似合っていないし
表情もなんだかぎこちない

引越しの準備とかで慌しい最中
久しぶりに開いてみた
アルバム
こっちへ出てくるときに母が ....
記憶を閉じ込め
机の上
ペン先を生活が覆い
口を滑らかにしても
なんのために流れているのだろうね
飲むためでも見せるためでもないなら
なぜあんなにも叫んでいて
しばしば痛みを伴うのか
 ....
歌詞を忘れても歌える歌
力のない私に吹き込まれる
命の息吹

口をついてでる言葉がない時
諦めた いいわけばかりが
心地よい

でもそればかりを唱える事を許さない
新たな思いはどこか ....
春になると

知らない街の匂いがする

それと

なつかしい匂いもする

人の心にはなれない

だからたくさんの

心をつくってゆくのだ


きのうは啓蟄だった

お ....
打ち出でてみればそこは青く

ウミネコが謳い白く泡だつにぎやかなオモテだ

楽園だなあと思うオレ

「ようっ」と挨拶交わしてくれるじゃないか

嬉しいじゃないか楽しいじゃないか

 ....
おかず一品足りないと
不機嫌そうな顔をするあなた
でもね、わたしだって何かと忙しいし
お給料日だってずっと先

あなたに足らないのはおかずじゃなくて
もうちょっとの頑張りなのかな
好きな ....
離れていました
ハナタレ小僧の中に
放たれていました
自由を巡る戦い
つまずく刃 出っ歯
身長は斜め45度のまま硬直し
伸びる身体が坂道を表現しました

坂道 そこに開け放たれた窓 銃 ....
遠すぎる! 感情前線が梅雨前線に遠すぎる
リアルタイムで変化していくラインは
ニュース速報で伝達する事が出来ない!!
あからさまに
万歩計でカウントされていく素数 聖なる素数
そこに忍び寄る ....
指先ひとつでクリックするように
リセットボタンを押すように
ある日突然
消されてしまったワタシ


ひりつく喉の渇きも
どんより重い胸の疼きも
置き去りにしていってしまう
アナタは
 ....
「おつかれさま」

思わず「えっ」と聞き返してしまった
久しく労わりのことばなんて無かったのに
何かにつけて話しかけてくるし
誰かさんからの着信メールを気にしなくなった

あなたの言葉を ....
懐かしいあの場所へ
もう帰れないかもしれない
たくさんの夢を見た
懐かしいあの場所へ
もう戻れないかもしれない

夢はいつも
遠い空の向こうで私を手招きする

あの日あなたに出会わな ....
中芝でふたりすわってランチした

ハムとキュウリのサンドウィッチ

彼女のつくったサンドウィッチ

すずしくてさびしい味だった

紅茶が飲みたいといったから

正門まえのパン屋さん ....
「ねえ、良いだろ?」

何が良いんだかと思いつつ
とりあえず
あなたの左腕にしがみついてみる

押し付けた胸のふくらみに気づいたらしく
慌てふためく様子が可笑しくて

かまととだとか ....
風が届けてくれた誰かは知らない人の思い

けだるい朝の坂で僕の足はとまり先には進めない

全て君が綺麗だから僕の体は動けない

どのくらい繰り返せば毎日は明日じゃなく未来に続く
 ....
素数ばかりの現実を逃れて
羊水に包まれたような充足と安心を
浅い眠りに{ルビ貪=むさぼ}る、朝
休日の

{ルビ繭=まゆ}の内に垂れる
一本の危うい糸に吊るされた体躯を
淡白い光りの方角 ....
たたと ゆゆく
ののねの なくめめ

どのほが さくるの
つるいよわ ひのやや 
ほしりい ふす けた わ

ね ぎちぎち
け せら みっ
あわ わあい 
あしたのことを
考えていました
今が今でしかないことや
過去が過去でしかないことは
そっと忍び来るあしたにくらべれば
ずっと簡単なこと
あしたはいつも単調 そんな貌で

あなたのこ ....
また後で携帯にメールでも入れるから

あなたの去った
バスルーム
鏡に映るのは恋に疲れたひとりのおんな
乱れきった髪が物語る
しがみつこうとしてしがみきれなかったものへの思い

シャワ ....
一。

 陽気なおちんちんはあまり射精しない。それは陽気な笑顔があまり本気で笑わないのと似ている、だから陽気なおちんちんはよく勃起をする、その勃起は陽気な笑顔がつく ....
春に夢に 
月は仄かに白く落ちてくる

その日は 今日も昇る 沈む

月は満ち 引く

宵には明星
一日のフィナーレに添える
天空の便り

東雲に まだ浅い春
緋色に 胸 焦が ....
微笑みがこぼれると
それをよろこぶ
ひとがいます

わたしにはのぞけない手紙が
おそらくそこで広がるのでしょう



愚痴をこぼすときも、
そう

溜め息は
誰かのな ....
土と肉の熱を計る
なかば眠りながら
蝉の幼虫がさくらを吸っている
土をほじくり返し
あやしたすずめをその手ずからうずめ
いらなくなった枝を突けば
まるでそこだけが日溜まりのようです
 ....
あの古い家の二階の窓に
いつか見た雲が流れてゆく
雲はいつもあの窓に吸い込まれ
戻って来ない日を数える
そっと指折りをする


窓ガラスに昼の陽がさして
辺りはぱっと明るくなった
物 ....
麻里子氏「ロック、マンガ、文学」
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=148414&filter=cat&from=listdoc.php%3Fstart%3 ....
ピアノを弾いてよ
僕の 僕だけのために
君の細い指が白と黒の鍵盤を行き来する
その姿を眺めていたい

ピアノを弾いてよ
僕の 僕だけのために
君の細い指が紡ぐ
愛の賛歌を聴いていた ....
フェルマータ

西洋と東洋が綱引きをはじめる

コンドルが飛んでゆく、

この哀切を口ずさんで家事をしていた母

仲良くなると休み時間

ふたりしてトイレに連れ立つ女学生たち

 ....
冬の海をよく見にいった
荒れた日はまるで生理前の私みたいだって言ってた
今日の海は静かだ
せめて荒れていてくれればよかったのに
今の俺を代弁してくれればよかったのに

どんな人混みでもきみ ....
「取れないのよ」
薄紫の煙草のけむりのような輪を
月桂樹の冠みたいに
ぐるり と頭にのせて
隣りの席でカノジョがボヤいている


アノヒトのことが
頭から離れないと言う


そう ....
虹を見ていた
空に放物線を描く光の帯を
虹を見ていた
あの日君と眺めた七色の輝きを
虹を見ていた
ただ黙って見ていた
思い出は今も胸に消えない懐かしい橋をかける

あの日僕らは雨上がり ....
暖まってきた空底をゆきかう
つららとのびた水面の宿り木

てん てん
おちて 

なぞらずに許してくれる
しまい忘れられて
陽に 壊れていく冷たさ

包まれてしみこむ
沈黙の前
 ....
atsuchan69さんのおすすめリスト(8387)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
引っ越すひと- 恋月 ぴ ...自由詩25*08-3-10
引力- 佐々木妖 ...自由詩11*08-3-10
世のなかへ- 砂木自由詩8*08-3-9
知らない街- 吉岡ペペ ...自由詩508-3-7
寝床の海- 西日 茜自由詩9*08-3-6
足りないひと- 恋月 ぴ ...自由詩27*08-3-5
仮病式モジュール癌- 狩心自由詩4*08-3-5
壮行車- 狩心自由詩1*08-3-4
バーチャル・アフェア- 渡 ひろ ...自由詩10*08-3-4
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懐かしいあの場所へ- 未有花自由詩11*08-2-28
1989年- 吉岡ペペ ...自由詩408-2-28
断わりきれないひと- 恋月 ぴ ...自由詩27*08-2-27
戻ってきたよここにさ- こめ自由詩608-2-27
君と空へ- 佐野権太自由詩19*08-2-22
みゅう_めい- 砂木自由詩5*08-2-22
考えていました- soft_machine自由詩16*08-2-22
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切手- 千波 一 ...自由詩7*08-2-20
胎動- soft_machine自由詩16*08-2-20
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ロック、マンガ、文学について答える- 2TO散文(批評 ...108-2-20
ピアノを弾いてよ- はるこ自由詩708-2-19
フェルマータ- 吉岡ペペ ...自由詩208-2-19
_- 佐々木妖 ...自由詩6*08-2-19
環状感染症候群- 渡 ひろ ...自由詩18*08-2-18
虹を見ていた- 未有花自由詩17*08-2-18
ちく_たく- 砂木自由詩7*08-2-17

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