いまは
ちっぽけな木の枝も
十年、二十年の歳月をゆけば
おおきく生長を
とげる

その、
生長をとげた木の枝のもと
だれもが心地よく
風に吹かれるような
あかるい午後が
 ....
私は大変な気分屋だが
きみの前では落ち着き払いたい
顔が保護色ならば完璧なのに

私は大変な詭弁屋だが
きみとの討論を望まない上に
出会った人の数だけ私がいるため
本当の私とは身 ....
友達と二人で
山でキャンプをした
山といっても中腹まで車で登って
キャンプ場にテントを張っただけ

晩飯はカレー
キャンプといえばカレーで
これを食べるためにキャンプするようなもの
か ....
深夜
帰宅。

部屋に入ると

机の上に
白い封筒

手に取ろうとすれば

それは
カーテンの隙間から
こぼれた いたずら

月光の封筒

苦笑しながら
ベットに瞳を ....
お前を水族館に連れてってやる
そしてお前の性根を叩き直してやる
水槽をよく見ろ くまなく見ろ
いろんな魚がいるぞ 種々雑多な魚が同居してるぞ
でもどの魚も悠々と泳いでるぞ
お前はどうだ? お ....
「 よいしょぉ・・・! 」 

どしゃぶりの雨の中 
三人の男は 
橋の欄干にぶら下がり 
川へ落ちそうな独りの女を 
心を一つに、引き上げた。 

(ソノ時彼ハ、ジーンズノ腰縁ヲグィ ....
1.

今までに
無くしたものごとをひとつずつ
丁寧に数え上げて見せては
笑い

今まさに
指先からほろほろと零れ
落ちた
それを
見送っては
泣く

かなしく
 ....
今年初めての赤トンボを、電線に見つけました。
秋になると、いつの間にか現れる赤トンボは、
どこから来て、どこへ行くのでしょうか。
きっと、調べた人がいると思います。
昆虫が好きで好きで好きな人 ....
  かなしくてもしあわせでも
  かぜはいつかあめになってしまう

僕の知らないところでも
発電風車をすり抜け
ロウソク工場の煙をながし
ビルの隙間で口笛を響かせ
千切れた段ボールを蹴飛 ....
空が高い

空が溢れそうなほど膨らんでいる
今日の地球は いつもより ひとまわり大きい


白い跡をつけながら
西から東へ飛行機

ただ青い中を
東から西へ滑る 白い翼もあって ....
たわいもない、その場かぎりの会話

オリンピックで、なにがいちばん、印象にのこった?

ソフトボール

リレー

北島康介、などなど

ひとそれぞれちがう

オレは世界との差を ....
からからと
言葉は生まれ

ぐんぐんと
手足が伸びて

我が身の一部と気づく前に
可憐にはじけ とぶ


やわらかな旋律は ことのは
彼女の心に慕う ことのは
 ....
わたしの説明書には
「単三電池6本で動きます」と書いてある
つまり電圧に直すと9ボルト

何処かでおちた雷が
光だけを見せている

地響きみたいな衝撃がつたわって
わたしは静かに動き出 ....
空から
落ちた日のことを
おぼえていない


海を
ながめることを海として
その浅きをのがれる
すべにおぼれる


太陽はもう
ことばではないけれど
確かにぬくもる
 ....
足踏みをしていたら
後ろから吹いてきた風に追いこされてしまった

きっとわたしは
まだ夏のままでいたかったのだと思う

だってまだ海にも行っていないし
夏服の気に入ったのも見つけていない ....
ねえねえと肩を揺すっても
寝たふりしてたはずの
あいつは
いつの間にか深い眠りに落ちていて

久しぶりに触れ合いたかったのに
わたしのこころは
ちょびっと傷ついてしまった

それでも ....
カルピスを飲んだら、凄く濃かった。
何故なら、氷が溶ける前にすべて飲んでしまったから。

南極の氷が溶ける前の海の水と、今の海の水は、濃度が違うんだろうか。
小学生の夏休みに行った海の水の味と ....
俺は男だと拳を振りかざす
前時代的な劇画のように
俺はオケラだと笑う
無頼派の原液に面くらいながら
お化け屋敷かお化けか胸を高鳴らせ
改札を開け閉めする

失うものなど何もない
ほつれ ....
蓄えを崩した時
してはいけない枷がほころび
祝福に満ちるのを感じる
崩すものがなくなるまで
私の都合を優先したいものだが
さいわいただの願望だ
快晴を望みながら蛇口をひねる

へその緒 ....
埃のように浮かんでいる
幾多ものかなしさを
君の代わりに受け取ります

郵便受けにはそんな毎日以外は
何も配達されない代わりに
仰ぎ見た夜空には
少なくとも名前を呼べる者達が
いくつか ....
理想は鳥
極彩色の花
落ちない泥
声とはモザイクかかった顔のようなもので
空腹という覚醒がすでに
降り始めた雨の色で
襲いかかる憎しみ
終わったリバー
覗き込むブルーのハートで
第三 ....
今夜も蜜のような月が出た
夜を飛ぶにはふさわしい月夜だ

さあ窓を開けて
翼なんかいらない
飛ぼうと思う気持ちさえあれば
どこへだって飛んで行ける

蒼い闇に溶けて行く
この高揚とし ....
                    080827


未来少年コナンを呼んだ
コナン! コナぁン! コナぁーーン!!
コナンは来ない!
来ない気だ!!
腹が立つが
2008年の夏も ....
未来がまだ懐かしかった頃
人々はそれぞれの
大切なアルバムに
過去や現在や悩みなどと一緒に
未来を貼りつけていた
わたしたちには
過去や現在や悩みや
未来がこなくなっていたから
それら ....
やせっぽっちの捨て猫だった

ミーミーないていたのでミーと名づけた
小雨が降る桜が散ったあとの公園だった

とても弱っていてミルクも飲まない
指先にミルクをひたして唇に寄せた
かたく閉じ ....
空色が聞こえる
カーテンの向こうの天体
の数を数える
白いのがひとつ
銃声がふたつ
イエスタデイ
と呼ばれはじまる今
カナビスシード
密の味のする
マイナス三度
 ....
鏡で色を盗むと
空は気圏のように薄らいでいく
ひかりだけで染められたセロファン
退色した虹がいろどる夜
沈黙ではない静かな
月光の耳鳴り

声は聞こえるものだろうか
それとも伝えるもの ....
何か おみやげを買っていくか?

駅の通り 大型スーパー五階
食事をすませても 汽車の時刻まで間がある

うん

家族連れ 二人連れ 休日の店内は
活気に満ちていた

何を買う ....
結果が重要なのではない
そこに至るまでの過程が
もっとも
重要
なんだ

一足ごとに
アスファルト踏みつけるたびにそこから
名前のない生命がうまれて
燃えながら
 ....
永遠に交わらぬはずの者同士が
交わろうとする



水と油
そんな感じで



高温にまで熱せられた油は
邪険にも寄せる思いを弾き飛ばして
ふつふつと
行き場の無い怒りに震え ....
atsuchan69さんのおすすめリスト(8387)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
木の枝- 千波 一 ...自由詩7*08-9-3
おれさま- 佐々木妖 ...自由詩8*08-9-2
山で- ふるる自由詩10*08-9-2
月光の封筒- Lucy.M.千 ...自由詩508-9-2
水族館の教え- 新守山ダ ...自由詩408-9-2
いのちの綱_- 服部 剛自由詩908-9-1
雨が降るとき、きみは- Utakata自由詩608-9-1
赤トンボ- 小原あき自由詩8*08-9-1
僕は世界に旗を掲げる- たりぽん ...自由詩9*08-9-1
夏、最後の日- 北大路京 ...自由詩28*08-8-31
オリンピック- 吉岡ペペ ...自由詩108-8-31
ことのは- さくら自由詩7*08-8-31
遠雷- タマムシ自由詩7*08-8-31
かなしい理由- 千波 一 ...自由詩24+*08-8-30
そうやって終わる夏- タマムシ自由詩12*08-8-30
考えるひと- 恋月 ぴ ...自由詩25*08-8-29
カルピス- 小原あき自由詩16*08-8-29
眠る儀式- 佐々木妖 ...自由詩5*08-8-29
溢れる- 佐々木妖 ...自由詩5*08-8-28
手紙を出しに- 二瀬自由詩8*08-8-28
カイト- モリマサ ...自由詩808-8-27
夜間飛行- 未有花自由詩16*08-8-27
未来がまだ懐かしかった頃- あおば自由詩10*08-8-27
未来がまだ懐かしかった頃- 小原あき自由詩12*08-8-27
ミーのこと- タマムシ自由詩7*08-8-27
ロイザロイヤル- モリマサ ...自由詩908-8-26
ろうそくのための- たりぽん ...自由詩808-8-24
ザ・ブーンンンン- 砂木自由詩7*08-8-24
プロセス- モリマサ ...自由詩1108-8-23
乾いたひと- 恋月 ぴ ...自由詩26+*08-8-22

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