雨を聴くひと
土を嗅ぐひと

奏でられる調べには限りがある
奏でられない調べを夢にみすぎて
からだを置いてきた場所を
遠ざかってしまう

胸の奥には想像上の内臓があって
白いバラ線に ....
シンゴは大型ショッピングセンターの駐車場に車をとめてDVDでオナニーをした
ゴルフの打ちっぱなしにいくと家族には嘘をついて送りだされてここにいた
悲しくもなかった
みじめでもなかった
シンゴ ....
あなたの癖は
テレビのリモコンを
上から順に押し続けること
次から次に変わる画面を見ていても
きっとつまらないだろうに
それでもあなたは
押し続ける

あきらめたように
最後のスイッ ....
{引用=
旅群の影に腰掛けて
静かにナツメを噛んでいた
夜露に濡れた
クサカゲロウの卵塊が
孵化した途端
光に溶けて

満ち欠ける月が映る
瞳を抉り出し
過去を刻んだ証人として
 ....
昔たってそんな昔じゃない昔
筑豊とかの炭鉱では女のひとも坑内で働いていたらしい

上半身裸で乳房丸出しの腰巻き一枚
薄暗く蒸し暑いヤマの奥底で
気の荒い男衆に混じり
掘り出したばかりの石炭 ....
{引用=憂鬱な目覚まし時計、日常へ旅立つ自転車のペダル、決曜日


ぽっかり空いた胸ポケットに立葵を活ける、華曜日


眠れる森に訪れたファーブルたちの欠伸、睡曜日


静かなく ....
奇跡は遠くなる

この殺伐とした風景のなか

干からびたカエルは何を思うか

ヒロインを決める為に行われたバトルロワイヤルは

誰独りとして生き残ることができなかったそうだ

恋愛 ....
人妻にストーカーまがいのことをしたことがある

あの熱情がもうない

それがじしんの成長なのか

それとも退化なのかわからない

さびしいような気もするし

胸を撫でおろしたくもな ....
独立記念日の夜
祝いの祭
星明りの夜空に光の花が舞い散る
願いを集め 放ち
大輪の夢を咲かせる
けたたましい空の鼓動となって
瞬時に消え去る はかなさに

―― 祖国という明日をもとめ ....
青空が誘う言葉
あなたやあたしが紡いでも
恥じらうように消えるだけさ


彼が囁く言葉にそれでも
私は季節を信じない
だからそこに誰がいても
泣こうなどとは思わない


 ....
{引用=頂点はさらに、高さを増す。塔の上に塔を
重ね、そのようにして時代はいつも、賑や
かに葬られていく。足元には、無数のメタ
セコイアが植えられ、手をのばして、空を
仰いでいる。道は、休むこ ....
湿った風 追い風 まとわる

体中すいこんだ わたしたち

早足で 砂浜のような 濡れた アスファルト

バスを 待つ余裕も なく

霧雨は 小さく崩れて 銀色 とけあう熱気

あ ....
「恋」

七年目の恋に
激しく身悶えするような
情熱を注いで

イケメン男子は
初夏に早々と
もてないブサイク男は
落ち葉を揺らしながらも

たった一人の女しか  ....
狩野川台風で橋が落ちたために
駅からタクシーで大まわりして
修善寺温泉街にはいった
九歳のぼくは父と母に連れられて
和風の大きな旅館にはいる

玄関をあがるとすぐに大きな池がある
池の周 ....
最近、ライト・ヴァースや大野 新という詩人に興味があり、調べたりしたのですが、本が図書館にあまりないので、その二つの言葉でひっかかった天野 忠の詩集を借りました。

ところで、ライト・ヴァースって ....
カワイー

長音符をつまんで
口に運ぶ

ツルルン

艶っぽい弾力に
歯を立てる

ジュワン

甘酸っぱい歓声が
舌を震わす

オイシイ。

ふくよかな句点を
唇をすぼめて

吹き飛ばす

 ....
 チョコレート・ONE

ボクがくわえているのは
うんこじゃなくてチョコレートだよ
こんな物を食べていれば
餓死はしないが虫歯と成人病で
遠からず腐蝕死だ
歯に応えて舌にとろけ口蓋に甘く ....
明るい空から
さわさわと緑の雨が降るから
おまえの誕生日は
いつも濡れている

水色の
ローラーブレード
畳の上で
肘あてや膝あての
具合を確かめている
それは
おまえを守るため ....
どこまでも果てしないブルー憧れは波の彼方に今も揺られて

水平線沈む夕日を背に受けて終わった恋を海に葬る

悲しみは寄せては返す波のよう真珠の涙{ルビ零=こぼ}れたままで

今もなお忘れら ....
バナナのプロパガンダ

バナナは長い
バナナは黄色い
バナナは湾曲している
バナナは南国産である
バナナは安い
バナナは皮剥きやすい
傷みやすい 黒ずんで行く
バナナは可愛い
バナ ....
だだっ広い雨上がりの空に
僕にはない言葉がさ迷う

地上の、揺れの、草の、言葉
湿気、温度、雲の距離

僕の言葉は枯渇して
君の言葉を吸い上げる

地球、亀、象、

天文学的な、 ....
それは忽然と現れた。
スパニッシュブルーの空を突き刺してそびえ建つ、
研ぎ澄まされた円錐形のオブジェ。
傾斜角75度の強い意志が天を貫いている。
指し示す先はどこまでも高く
その先端から曖昧 ....
コンタミネーション「ZincAlloyandtheHiddenRidersofTomorrow」をこのところ毎夜退勤時に聴いていますグラムとR&Bの美しきマーブル状のcontamination本来は「 .... 話せば判る

夫婦喧嘩した際、父が母に言い放ったような

パパとママ、どちらが好きなの
そんな母の発した答えようもない問いかけに弟と私
布団のなか、ひたすら息を潜めるばかりで

話せば ....
自分だけがまちがっていることを
信じてはいても
わたしには疑念などなかった
ただ父は
大抵開けぐちが分からなかったので
最後にはいつも口をつかっていた

色のぬけ落ちた昇降口で
晴れた ....
朝の訪れるたび
切り離されたからだを思う
昨日との交信が途絶えて
寄る辺ない
なまぬるい風に
輪郭を確かめる


季節がしみこんでくるのと
季節に染み出していくのが似ている ....
六月の風
どこかにする
子どもの遊び声
落ちてくる手にあまる垂直な陽射しは、
すべての影を限りなく縮小し 見放し
あるがままの姿を投影してくれない
公園の木陰に一人ぽつねん
ベンチの女が ....
彼女は彼を愛していたし、
彼もまた彼女を愛していた。
傍目から見れば完璧な二人だったけれど
どちらも鋭く光る牙を
その身に隠し持っていたから
二人の恋はいつも死闘になった。
顔を逢わせ ....


車は停まり
人は進む

車は停まって
足は歩いて
手はそよいで
目は泳いで
思考は羽根をつける

時計を読み流して
ショーウィンドーを見過ごして
雑踏の中で溺れかけ ....
えっ、ここなの?

翔太さんに背中押されるようにくぐった暖簾
彼とはじめてのデートだしお洒落なイタ飯屋さん期待してたのに

お母さん、ただいま!

彼の挨拶に笑顔で答える和服姿の女将さん ....
atsuchan69さんのおすすめリスト(8387)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
真夏を待つ- 橘あまね自由詩1010-7-6
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スイッチ- ベンジャ ...自由詩5*10-7-6
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生きるひと- 恋月 ぴ ...自由詩24+*10-7-5
七曜日_(即興七行詩)- 夏嶋 真 ...携帯写真+ ...30*10-7-5
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人妻- 吉岡ペペ ...自由詩710-7-5
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トーキョー- 望月 ゆ ...自由詩32*10-7-4
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修善寺狂想- 殿岡秀秋自由詩510-7-3
借りた詩集_天野_忠詩集- ふるる散文(批評 ...11*10-7-3
サクランボ- nonya携帯写真+ ...11*10-7-2
チョコレート- salco自由詩4*10-7-2
水色の車輪- 佐野権太自由詩21*10-7-2
海の夢- 未有花短歌8*10-7-1
BANANAな- salco自由詩7+*10-6-30
夏の来る前に- プル式自由詩1410-6-30
renovation- 渡 ひろ ...自由詩20*10-6-29
コンタミネーション- 《81》 ...自由詩410-6-28
ガリンペイロの恋のうた- 恋月 ぴ ...自由詩23+*10-6-28
生活- 梶谷あや ...自由詩710-6-27
alt- 橘あまね自由詩28+10-6-27
繕いの午後- 月乃助自由詩17*10-6-27
マングースとハブ- 楽恵自由詩14*10-6-26
信号機(歩行者専用)- nonya自由詩21*10-6-26
新橋烏森口のひと- 恋月 ぴ ...自由詩20+*10-6-21

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