倒壊寸前の僕に
家屋が乗っかっている
脆弱で重たいわけだ
歩く事が出来ず独り言
気がつくとチクタクチクタク
僕はアナログな古い時計
後数分もすれば
時を知らせることになる
泣くに泣けず ....
毎夏見る帰省のニュース
しっかりと時間を費やす 家族たち
それを眺めることが毎年の行事

思い出すのは病室の洗面台や
トラバーチン模様の天井
となりの家から夕ご飯の匂い
てん ....
雨の中の休日は

すべてを諦める

あれしよ

これしようかな

あれしないと

などなど

全てを中止する

窓を少し開け

隙間からの風のささやき

雨あし ....
あんなに入念に
死ぬ準備をしたのに
僅かに残っていた希望と
本音が導き出した祈りが
暴風となって
計画を破壊した

肩甲骨の痛み
背中から吐き出したものは
小さな翼

首吊りのロ ....
来るもの拒まず、去るもの追わず
そんな人はつまらない人だとキミは言う
ドラマティックな人がいいなとキミは言う

来るもの拒んで、去るものも無し
そんな人は何も困らない人だとキミは言う
ノー ....
     ――― これはもう駝鳥ぢゃないぢゃないか〈光太郎〉



すてられた魂のうへに やさしげな嘆息をもらすのは
野をひそひそと歩んでゆく {ルビ角=ツノ}を持たない羊の群れ
むくむく ....
一瞬にして 、
光の回廊の現れ出て
頭くらくら意識の鮮やか
飛び散る血飛沫に染め抜かれ
自らの終わり観える瞬き、
警告のベルの鳴り渡り
光景の涯てなど掻き消し潰され

美しき夜明けも深 ....
公園通りを抜けたところで
突然、大粒の雨が落ちてきて
石畳を駆けぬけ
アーケードに避難した

濡れた前髪から
昨晩のヘアトリートメントのにおいが
密かにたちのぼる
フローラルウッディの ....
ぼくは忘れていない
あの日のきみ
瞳の中に
色褪せないように

時が流れても
忘れない

夢の中で
泳ぐようにして
きみに出会う
儚い
夢の中で

ぼくは忘れていない
約 ....
さざ波をそっと触ろうか
さざ波をそっとしておこう
年波に想い巡らせて
砂浜に背を向ける
一人旅です
分かってました
歩いてきた道のことは
一歩一歩
ただ踏みしめて
バス停までを歩きま ....
記憶の中に家があって
記憶の中に家族が居た
毎朝同じ時刻に
家族のような人たちの出て行く玄関は
毎朝違う場所にあった
ある日
家族のような人たちは
夏を連れてきた夕刻に
消えてしまった ....
男女が互いの卑怯を知り、傷を舐め合ったり
殺し合いに近いことをして、互いの醜さを知ったり
そう言うことが人間としての認識を深めていく上で
成長のための足掛かりとなる経験となったとして
良い大人 ....
風を誘い夜を酔わせて
瞬く余韻に溶けるもの
溶けて蕩けて目醒めては

熱気の空から降り頻る
雨 、

むっと時を淀ませ刻み込み
あの御巣鷹の空からすら
ひとひと哀しみ只々麻痺させ
 ....
雨がくる
雨が降る
気をつけて
あっという間に
やってくる

激しい雨
電車は止まる
車も浸水する
いたるところで
道路が海のよう
なすすべもない
こういうことで
大変なのに ....
黄色い花畑で
蝶よ舞い上がれと
言ってみた
色とりどりの蝶が
花畑から舞い上がり
青い空に染みた
わたしは
花畑に寝転んで
空を眺めた
月が光ったり包むように照らす記憶のない、まだはじまったばかりの夜だった。
顔の何処かで泣かないように空に瞳を任せていた。どこを見上げてみても
わたしが知らないだけで、星はやさしく奏でていたんだった ....
小さな町の女の子は
空を見たことがない
小さな町の住人に
割り当てられた空が足りない
朝陽が昇ると溶けてしまう
うす紫のバスに乗って
小さな町の女の子は
茨の蔓を採りにゆく
野茨つるば ....
世界が動いている
私も動いている
くるくるぐるぐる
脳髄廻りを思考の蠢き
月明かりの
雲間からさっと射す、

肉身の苦痛 始まる最中
ベランダに出れば 、

私の中か世界の中か
 ....
空間に
手を差し出し
ゆっくりと
上下左右に探る
けれども
存在する
はずのグラスは
見つからずに
からのからっぽ
だったはずの
空間は
次第にそれ自体の
存在を漲らせ
だら ....
今宵
閃光にうばわれた
満月は雲
火は華と化し、
秒速の命を生きる
あまたな人を幸せにするため

匂いを放つ 月光のうすあかり 
遠く遥か隣り街に 山の端を染め
火の華を 見下ろ ....
 或る季節風の朝
 街中でコートをひるがえし行く
 女の紅よ

 結ばれないと解っていて
 湧き出る胸の音楽に
 自分をすら見失う時
 陽光に己が肌をさらすことも出来ず
 根なし草の様 ....
昨年の陰謀論アワード第一位のネタは恐怖を国内に撒き散らすための囮だったという陰謀論が今年度のアワードランクインして物議を醸している。今や世は陰謀論フィーバー(古いなぁ)。僕の先生フィーバーは、いや、冗 .... ある寒い冬の休日の午後
裏庭にサバンナが置かれていた
誰かが昨夜のうちに
ダンボールの中に入れて
遺棄したのだろう捨てサバンナだ
今年の冬は
乾燥注意報が頻繁に出ているので
草丈の短いサ ....
時は途切れることなく
今を更新していく
ずっと同じところを
歩いている気がしても
進んでいるんだ

トンネルのカーブが続いて
先の見えない恐怖

いつか出れるんだ
生きていれば
 ....
コンコン、と
ノックはするけど

返事もしないうちに
入ってくるママ

机の上に
紅茶とお菓子を置いて

口をあけて
パクパク、パクパク

何を言ってるのか ....
  {ルビ蟷螂=たうらう}よ その身に棲まふ禍(まが)つもの おまへの腹はおまへを喰らふ


 小学生のころに、道端とかで、カマキリの姿を見つけたりすると、ぼくは、よく踏みつけて、ぐちゃぐちゃ ....
いもうとぶった手鬼喰った
泣いたらもうしねぇが言われ
もうしねぇと謝りゃ手が生えた
かかのかね隠してたら
鬼に銭を口に入れられた
溢れるほどの口の銭
もういらねと言っても
鬼は許してくれ ....
(遠雷まだかな
(どうして?
(だってうるさいんだもん!
ネリーさんは水でできてるみたいだね
(夏、だからね
ってほら
言ってるそばから排水口に吸い込まれちゃって
夏は濡れやすいから気を ....
バットにボールが当たる音
汚れたユニフォーム
校歌に応援歌
いくつもの物語と思い出
流れる汗と涙
を画面越しに見ている

親戚に人見知りしながら
エアコンの効いた部屋
枝豆とビール
 ....
 薄緑の歩道橋の真ん中で
 さざめく街の空中で
 立ち停まっている女を見た

 遠目で黒い日傘の女をみつめていると
 眠くなり汗がじわっと体を包む
 街の建物の間を
 車が川のように流れ ....
atsuchan69さんのおすすめリスト(10797)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
午前三時僕倒壊- 降墨睨白 ...自由詩8*25-8-15
帰る場所- 唐草フウ自由詩12*25-8-14
雨の中の休日- 多賀良ヒ ...自由詩425-8-14
小さな翼- 自由詩525-8-14
ウラマティック- イオン自由詩2*25-8-14
詩の動物園- ハァモニ ...自由詩4+*25-8-14
虹色れいん(改訂)- ひだかた ...自由詩625-8-13
通り雨- そらの珊 ...自由詩14*25-8-13
忘れない- 自由詩425-8-13
長い旅- 降墨睨白 ...自由詩6*25-8-13
マヨイガ- ちぇりこ ...自由詩18*25-8-12
大人とは、なんだろうか?- 鏡文志自由詩6*25-8-12
さがうしお- ひだかた ...自由詩725-8-12
線状降水帯- 自由詩8*25-8-12
青空- 降墨睨白 ...自由詩8*25-8-12
遠くて近い(夏の夜に)- 唐草フウ自由詩16*25-8-12
small_town_girl- ちぇりこ ...自由詩14*25-8-11
詩想、とにもかくにも(改訂)- ひだかた ...自由詩825-8-11
わんすもあ、よひのくち- ひだかた ...自由詩925-8-11
_華火__- 月乃 猫自由詩14*25-8-11
花になりたい- リリー自由詩9*25-8-11
いいよ、もう、全部陰謀論で- 降墨睨白 ...散文(批評 ...5*25-8-11
サバンナの掟- ちぇりこ ...自由詩10*25-8-11
トンネルの先の光- 自由詩625-8-11
虫。- 田中宏輔自由詩12*25-8-11
蟷螂_。- 田中宏輔自由詩11*25-8-11
なまはげ- 降墨睨白 ...自由詩7*25-8-10
夏の終わりのネリーさん- ちぇりこ ...自由詩15*25-8-10
夏休み- 自由詩7*25-8-10
歩道橋- リリー自由詩17*25-8-10

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