{引用=まだ、私の夢に虚無は訪れていない}

スロウで駆けてくる
馬の筋肉の躍動が
私の夢を横切る

霧のように潤ったこの部屋で
枯れたダリアが
二、三枚の葉を落とす

紙風船のよ ....
秋の風に吹かれつつ
サラサラと零れる欠片を思い
秋の雲を見つめつつ
カサカサと這う影の立脚に感づく


秋、怖い秋
金木犀が香る
秋、怖い秋
金木犀は異界の香り


秋は奪う
 ....
上澄みをそっとすくって
綺麗な挨拶をした
下心を揺らさないように
洒落たお世辞を言った

左旋回をしながら
美味しい笑顔を振りまいた
右向け右を向いたまま
爽やかなジョークを投げつ ....
目的はあったほうがいい

そのための

道標としての目標はあったほうがいい

そういうことが

しんどいことだと思うひともいるだろう

言葉は個人にとどかない

これを孤独と言 ....
なぜかしら
私には聞こえてこない
どうしてかしら
あなたには聞こえない

携帯の着信音
サイレントにしてないのに

雨の音が
消しているのね
昨晩の
私たちの小さなすれ違い
排 ....
ららいらららいらい
誰がきょうも
種を飛ばす
やわらかく
芯はかたく

眼球は
きょう、うるおっていますか
かわいてるのなら
かけてあげましょう

えん罪のドラマをみる
ことば ....
{引用=

秋、なのですね

久しぶりにみる陽の
海峡の水の色は、
遊び心を誘った紺碧から
秘密をとりもどし/もどらされた ―◆■□
群青色ににぶく一変していました。

夏を泳いだ ....
広い広い空に

声が枯れるまで叫んだ

実験室のビーカーを覗いて

華麗な幻想に驚き

ガラスはただ割れて

僕を傷つけてしんでいった

もう咲かないのかなと

うえきばち ....
著者二十代で刊行した第一詩集から第七詩集まで、
半世紀に渡る鋭利な感性の詩編とエッセイからなる一冊である。
この凝縮した水野ひかる氏の世界は、
幾重に年月を経ようとも衰えない「女性力」を感じる。 ....
ときどき僕は
草のなかを歩いてみる
さらさらと風が流れてゆく
草穂が膝頭を撫ぜれば
なつかしい思いに満たされる


ときどき僕は
人に話しかけてみる
ときどき
誰とはなしに笑いかけ ....
{引用=

 こまかく

  こなごなに
くずされるのです 

 支払わなければならない 代償に
 大きく それをさしだせば、
 残ってやってくる 手にするコインの
 ざらつく 他 ....
朝目覚めて口のなか乾いているのは
どうやら鼻の具合悪いかららしい
それとも流行の風邪でも引いてしまったのかな

人知れず鼾とかかいていたりして

人知れずってのはいかにも寂しいな
鼾うる ....
きみはいわばかもしかだから、1Rの僕には名付けられないんだ
知りもしなかったあなたとわたしが抱き寄せていた枕を想い 壁へ囁いてみる

目が二つしかないから見えないんだけれど
総人口分の1ぐらい ....
週末の三条大橋はちょっとしたお祭りだ
駅から出てくる人と駅に向かう人
遊びに繰り出す人と帰宅途中の人
お酒や香水のにおいが混じりあい
鴨川では小さなジャズライブが行われている


駅に向 ....
摩擦子音+母音の
「す」
を発音する時の
舌先をすり抜ける息の
すがすがしさが好き

破裂子音+母音の
「き」
を発音する時の
喉の奥で突き放す息の
いさぎよさが好き

「すき ....
助かるには確率は少なく

1%より少なくコンマ以下の数値だった

誰よりもわかっていたけど

やっぱり君を失うのは嫌だ

そういう僕は君からみたら

わがままな子供にでも見えたのか ....
その時
百日紅は花を咲かせて
夏になったことを教えてくれたけれども
夏が終わったかどうかには関心がないらしいので
花を咲かせたままであった

今がその時だと 秋の虫は
ギーギー ギーギー ....
「ただいまァ。」
 八月。
 庭の潅木が、白い地面に真っ黒な影をいくつも落としています。
 暑い盛りです。
 四月から通い始めた保育園から帰った娘は、日焼けの顔で畳に膝を落とし、さっそくブロッ ....
空が青ければ気分も晴れるほど人間は都合よくできていない。
それは夏になったからといって恋をしたことなどただの一度もない事実からも証明できる。



感情は引力で私を押し倒し、重力で沈める。
 ....
{引用=

*



どの色も気に入らないの。欲しいのは唇をかむ痛みの赤さ


きつね花、天秤にして恋人のふるえる声を謀りにかける


しろはくろ、くろはしろからあ ....
夏の暑い昼下り
溶けて落ちたアイスクリーム
ちっぽけな黒蟻が群がる
うじゃうじゃと
小刻みにうごめく黒い固まりは
ただただ気味が悪いだけだった

ほたるこい
の歌のように
自分の水は ....
堕ちていくのは

時計の針かはたまた

砂時計の砂か

どちらにせよ結果は同じ

両方時を刻む魔法器具

君の小さな手の平を

繋いでふさいでもいいですか?

曖昧な返事は ....
「秋の夜は果てしなく長いのだから」と
あなたは言って
舳先の行く手を確かめながらゆっくりと櫂をこぐ

  おとこのひとに体を許す

例え今夜がはじめてではないにしても
月明かりは艶かしく ....
感性は年齢に捕われない。あくまでも自由だ。そんな当たり前のことを
あらためて認識させられる、そんな印象を持った。
あとがきには「八十四回目の春を迎えて」と記されている。勿論、高齢
に達っしている ....
ビルの向こう沈む夕日を見送ってまた来る夜に足を踏み出す

夕暮れに金木犀の匂いたちやさしい{ルビ時間=とき}をしばし楽しむ

つかの間の光の中でかいま見た妖精の翅どこへ消えたの?

かくれ ....
 
 
このからだの中に
海がある
真っ赤な血が
夜よりもくらい暗闇で
波打っている
今も確かに

沖のかもめが
今鳴いた
わたしの中で
確かに今

浜辺から続く道を
手 ....
寝間着からもれてくる水のにおいが
夜をかけてゆく
つるつると甘皮をはぐ物音も
虫がしんと鳴くともう閉じてしまって
ぼくは波紋に収束する
ことばの様だ
電気じかけなのに
くらやみが本の ....
あのね

とりあえず声に出してみた
答えなんかでた訳じゃ無いし
そんなものはなから無かったりする

えっとさぁ

次のことば続かなくて
それでも携帯の画面へ逃げ込むのだけはぐっと堪え ....
 流れにあらがい
     生きていた頃が、ありました
       いつもいつまでも
    淀み 聞かされた
 乳房の谷に湧き出る 
哀瀬の流れの
   さだまらなかった

  ....
地下鉄は地上よりは涼しかった

青信号を手を挙げて渡る小学生を見て

まだまだ捨てたもんじゃないと一人で頷いた

混ざらない綺麗な夢を見たいな

明らかに時間切れだけど

必死でし ....
atsuchan69さんのおすすめリスト(10797)
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