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燻んだ空の下
おもむろにしゃがみ込むオレンジ色の頭巾の少女
雨粒は少女の頭にあたっては弾け
そのまますべり落ちて地面へと砕ける

少女はうつむいたままなにもしゃべらず
ただ顔をくしゃくしゃ ....
きのこ雲が誇らしげに
空に浮かんだ

終わらない悪夢を君にあげよう
黙々白く犯す雲の下
熱射に焼ける

街が焼け人が焼け影も焼けた
赤く黒く燃え上がり
川辺は人に溢れて風船のように水 ....
体に絡み付く蔦
爪を立てるようにして肌に食い込む棘
否応がなしにそれらの思うがままに身を任せ
赤く染まりつつある姿を晒す私
放射線状に幾重にも映る我が身は
醜い一匹の老獣
私たちは知らない
テレビでしか
ネットニュースでしか
教科書や参考文献でしか
実際に語り継がれてきた言葉でしか
戦争を知らない

直接爆撃を受けたことも
戦闘に加わったことも
身近に ....
まともなことばはなく
実直さも感じられず
目立つことばかり考えて
逃げ道ばかり探している

詩に対する姿勢は常に不真面目で
紙の無駄というよりスペースの無駄
苦労して書いた他人の詩に対し ....
植物園前で年配の女性に声をかける
戦争法案反対のビラを渡して署名もしてもらうためだ
「もしよろしければお願いできますか?」

しかし、女性からは歯切れの悪い言葉が返ってきた
「戦争法案反対い ....
光満ちて
路面はキラキラ輝き
昔の夢は現実となる
労苦さえもろともせず
苦痛さえ楽しみに変える
頑張りはかたちとなり
辛ささえ吹き飛ばして
心から笑えるような
こんな日がやっときたのだ ....
別に人生に期待している訳じゃない。
好きなことに打ち込む何かもない。
とにかくただ生きているだけ。
大きな夢を持っている訳じゃない。
分が悪いのはいつも同じ。
素晴らしい才能もない。
ーだ ....
碧い絨毯踏み締めて空と海とがひとつになる
流れ往く時間が軟かな日差しに温められて
私の頬を撫でる

私は風になる
汐の薫りを纏う風に

ゆったりと優しく笑う貴方の顔が
私の記憶の奥に忍 ....
白い砂浜に打ち上げられた私の骨はどこへいった
涙の塩と苦みとが私を溶かして波間に漂う沫となる
瞳に映る最期の夢は果てしなく透き通る私の髓液の奏でる唄
今が平和(しあわせ)だって本当に言えるかな
耳も目もすべて塞いで
知らないフリして
メンドクサイことは全部放り出して
命すら国に任せて殺りたい放題なんてそんなのホントに平気なの

脅されて ....
ゆったりとした音楽
慌ただしく鳴るカップ

霞んだ間接照明のなか
忙しなさとスローとが交差する

人の話し声はやがて子守唄となり
瞼を重くする魔法

誰もが他人には無関心でいられる
 ....
ことあるごとに抽象的でないものを抽象的だと文句をつける
それは表現てあって抽象ではないとなぜわからないのか

嫌がらせがしたいだけなのか
はたまた節穴なのか
人の詩を指差し笑えばそれでいいと ....
まだ幼い僕の夢は激しくうちつける雨に耐え
その雨露に濡れそぼった蕾を大きく揺らして
力強く赤い両腕を拡げた

黒々とした顔を覗かせていた雨雲
その身を真っ二つに切り裂くような
熱い日差しを ....
僕の足元で光る色
渡る度に染まって僕を元気付けてくれる
時には喜びの色
時には哀しみの色
人それぞれの人生を歩いてゆく
役と云う七色のマントを纏って
情熱と冷静の間に挟んだピンクのリボン
彼女の髪の上で可憐に揺れるレース
まるで優しさを小さく包み隠して
眩しい日差しのもとでかしましく笑う
目を凝らしてよくみてごらん
メリーゴーランドの馬車 ....
晴れ渡る空に茶色い靄がかかり
澄んだ蒼が穢く濁る空気はまるで突き刺さるかのように喉を刺激し
噎せかえる異物感と圧迫感に思わず咳き込む
瞳の奥は砂と化合物で詰まり
止めどなく溢れる涙すらそれらを ....
独裁者が命を絶ち狂った世界が終わりを告げて
世の中に平和が訪れると信じていたのに
違う形の独裁者が再び現れて横暴を振るう

もし本当に世界が変わるなら
意味もなく人を傷付けたり
ひとつのモ ....
冷たい肌で引き裂いた滲んだ鉄錆の味が苦く口に残った
まるで罪を罵るかのように

あゝ、どんなに振り返っても君はいない
君の醒めた横顔が瞼の裏に映る
見込み違いの幻が僕を責め立てる

どう ....
灰色の空にも光が差すことがある
しかし、いま立ち止まったこの場所に光はあるか
どす黒く舞い上がる排気ガスの鼻の奥まで汚れてしまいそうな世の終わりに

ふと振り返れば道は途切れ
ちぎれた破片が ....
車窓から揺れる街の灯
四角い光のなかに幸せが眠る

時には笑い時にはケンカし
日常に閉じ込められたドラマ

私の知らない私の求める
ごくごく平凡であたたかな夢のカタチ
下唇噛む
血が滲む
喝采される声
私の頭の中で絡み合う
糸と糸
胸のうち溜まる
ドロリと穢れた液体のような

頭の上に伸し掛かる重石
もはや取り除くことできず
ただ私は手を動かすの ....
微睡のなか
みた真実は果たして真実か
吹き消された橙色の尾っぽのように後は一筋の煙と化し
目の前で展開された走馬燈は煌びやかな夢
緞帳をめくり舞台裏覗けばそこはコンクリートの壁肌
冷たい灰色 ....
柔らかな微かな香りが鼻を掠めたら
少しずつ少しずつ
君を過去の記憶から消していこう
共に過ごし
苦さも優しさも初めて知った想い出を

君はもう僕とは違う道を歩んでいく
新しい道を

 ....
白い虫が騒がしい音符となって飛び廻る
縦横無尽に休む事なく攻撃的に急降下してはぶつかるように

まるで羽音は騒音
そうただ虚しく響く中味のない夢
私は一人立ち止まり耳を塞ぐ
意味すら持たぬ ....
この胸の痛みに耐えなくては
いま

人を愛することの難しさを知ったような気がする
生まれ育った環境で嘘や裏切りに遭い
肉親ですら憎み
信じることすらできなくなった彼を
どうして助けること ....
白い波に揺られて僕は重たい瞼を開く

世界は逆さまで
まるで砂漠のなかを歩く浮浪者

戯けた王様が嘲笑いながら僕の頭を叩く
痂の雪が積もるときもう一度僕は光を閉じた
僕の掌から溢れた一欠片
忙しさにかまけて忘れたふりしてた

〝もう忘れたらいいじゃん、アイツのことなんか〟
時は残酷に囁く
熱くなる胸の内を見透かすように

哀しいんだ 僕は
きっとそ ....
蒼い吐息が私を誘い休日という個室に閉じ込める
緩やかに動く人の波が
まるでその場で止まっているかのように錯覚させる
先ほど食べた白い柏餅から滴る甘い味噌餡が黄色い膿となり
今頃になってゆっくり ....
波立つ白い羽衣
光に透けて溶ける夢
身を投げ出して泣く赤子のように
純粋に残酷なほど無邪気に柔らかな刃で胸奥深く抉る

それはいつか視た予感
どこか遠くで耳にした詩(うた)
魘されて目覚 ....
atsuchan69さんの栗栖真理亜さんおすすめリスト(246)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
雨の少女- 栗栖真理 ...自由詩325-7-27
_Nuclear_nightmare- 栗栖真理 ...自由詩125-7-26
老獣- 栗栖真理 ...自由詩525-7-24
何も知らない- 栗栖真理 ...自由詩4*25-7-8
音色- 栗栖真理 ...自由詩3*25-6-30
通ずる心- 栗栖真理 ...自由詩4*25-6-27
夢は続く- 栗栖真理 ...自由詩225-6-26
望むもの- 栗栖真理 ...自由詩3*25-6-25
優しい時間- 栗栖真理 ...自由詩3*25-6-24
溶ける魚と骨- 栗栖真理 ...自由詩325-6-23
騙されないで- 栗栖真理 ...自由詩6*25-6-22
忘却の刻- 栗栖真理 ...自由詩525-6-21
不愉快- 栗栖真理 ...自由詩325-6-20
彼方の夢- 栗栖真理 ...自由詩225-6-18
- 栗栖真理 ...自由詩225-6-16
桃色の影- 栗栖真理 ...自由詩5*25-6-15
地獄の使徒- 栗栖真理 ...自由詩325-6-14
世界が変わるなら- 栗栖真理 ...自由詩4*25-6-13
今は愛なき幻- 栗栖真理 ...自由詩225-6-12
黒い腕- 栗栖真理 ...自由詩225-6-11
倖せの灯- 栗栖真理 ...自由詩525-6-10
言葉の死- 栗栖真理 ...自由詩3*25-6-9
終焉の幕- 栗栖真理 ...自由詩4*25-6-7
祝日- 栗栖真理 ...自由詩4*25-6-6
幻日と夢- 栗栖真理 ...自由詩325-6-5
荊という名の愛を- 栗栖真理 ...自由詩425-6-3
愚者と微睡み- 栗栖真理 ...自由詩125-6-2
君はすべて- 栗栖真理 ...自由詩225-6-1
休日のPandora- 栗栖真理 ...自由詩325-5-31
prière- 栗栖真理 ...自由詩4*25-5-30

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